ドライブレコーダー参入企業が増加!その理由とは

ドライブレコーダー参入企業が増加!その理由とは

 

不注意や操作ミスだけでなく、あおり運転を始めとする危険行為が原因の交通事故や事件は後を絶ちません。そして、その様子を記録したドライブレコーダーの映像が、連日のようにワイドショーで取り上げられるようになりました。安全と防犯を目的にドライブレコーダーを搭載するユーザーが増え、併せてドラレコ市場もにわかに活気を帯びてきましたが、近年積極的に参入した大手家電メーカーがリリースした商品は、単なる映像・音声の「記録装置」から、さらに進化を遂げているようです。

家電メーカーが続々とドラレコ市場に参入!

 

車内外の運転状況を記録するドライブレコーダーは、万一の交通事故の際に貴重な証拠を確保できるため、物流・運送業者をターゲットとした「業務用」を中心に開発されてきました。

一般向けの商品も販売されていましたが、フロントガラスの視界が若干遮られる、購入・取付にコストがかかる、長時間運転することが少ないといった理由や、「交通事故なんてめったに遭遇するものではない」という認識が強かったためか浸透せず、国土交通省調べによれば2008年3月時点でのドラレコ普及率はタクシーが49%に達する一方で、自家用車はわずか0.1%にすぎませんでした。しかしその後、導入業者の事故率低下が顕著に表れ始めたことや、当初は一式5万円を超えていた導入コストが市場拡大を予測した企業の参入によって安価になった影響で、業務車はもちろん自家用車への普及率も少しずつ上昇しました。

そんなドラレコ市場に影響を与えたのはやはり痛ましい事故の数々であり、2012年4月発生した京都祇園軽ワゴン車暴走事故の記録映像は、それまで業務車が中心だったドラレコの認知度を高めるきっかけとなり、一時的に売れ行きが上昇します。

決定打となったのは、2017年6月に発生した東名高速夫婦死亡事故であり、原因となった「あおり運転」への対策意識の向上からニーズが急増。翌年には一部メーカーで供給が間に合わず売り切れが続出しました。その結果、ドラレコ・レーダー探知機などを専門的に販売してきた企業だけではなく、一般家電メーカーもドラレコ市場へ参入が進んでいます。とくに後述する高い映像・音響技術を有するメーカーは、高性能ドラレコの販売を足掛かりとして、さらなる市場拡大を目指しているようです。

 

なぜ今多くの企業がドラレコ市場に参入しているのか

ドラレコ市場への参入企業が続出している理由は大きく3つ。1つ目は物流・運送業界に対する「ドラレコ搭載義務化」への動きが強まっているためです。2016年1月に発生した軽井沢スキーバス転落事故を受け、同年3月すべての貸切バス事業者にドラレコ搭載および、映像を活用した指導・監督が国交省により義務化されており、2020年には他の物流・運送業者も対象になると想定されています。

2つ目は、事故状況の把握・予防につながる観点から、損害保険業界はかなり早い段階でドラレコ搭載車への優遇措置を検討しており、ドラレコを付ければ保険料が割引となる商品が、近い将来登場する可能性もあるためです。加入すれば事故状況の記録だけではなく、緊急連絡機能付きのドラレコが貸し出しされる「ドラレコ特約」を準備している損保もあり、安全運転や防犯意識の強いユーザーから支持を集めていますが、優遇措置が実現すればさらにニーズは拡大するでしょう。

また、売り切れが続出するほど需要が高まっているならば、参入メーカーが増えるのは当然とも言えるもの。市場が拡大すると価格競争により平均価格は下がるはずですが、ドラレコの場合は高性能な商品が売れ筋であるため、現在値上がりの傾向にあります。これはIT機器が普及しても価格が下がらないことに酷似していますが、すでに飽和状態のIT市場と異なり、ドラレコ市場は成長期に差し掛かったばかり。そのため、後発組であってもまだシェアを獲得する余地が残されているのが3つ目の理由です。

現在売れているドラレコはどんな機能がある?

黎明期のドラレコは映像しか記録できず、カメラ・モニターの性能も現在とは比べ物にならないほど低レベルだったため、事故状況も大まかにしか把握できず、車両ナンバーや運転者の特定など、詳細な判断ができないケースも少なからずありました。その後、画像解像度が年々進歩し音声記録機能や、急発進・急ブレーキ・急ハンドルなど、設定以上の加速度・遠心力が車に加わると、事故発生時と同様に状況を記録する商品も登場。

こうした機能性の向上により、事故の被害軽減・予防はもちろん、ドライバーの安全運転意識向上や従業員教育につながるとして、多くの物流・運送事業者が導入を進めています。また、ドラレコの爆発的な認知度UPと、ニーズ増加のきっかけになった「あおり運転」は、後方を追尾する車からの被害が大半を占めるため、ここ数年は前後の状況を同時に記録可能な機種が一般ユーザーの間で人気を博しています。

 

抑えるべきドラレコの基本スペック5つ

  1. 「画質」・・・200万画素以上&フル・ハイビジョン
  2. 「撮影可能範囲」・・・前後カメラの水平画角100度&垂直画角55度以上
  3. 「夜間・逆光時の撮影能力」・・・白とび・黒つぶれを抑えるWDR機能
  4. 「色識別能力」・・・投下状況を確実に撮影できるLED信号機対応機能
  5. 「犯罪被害抑止能力」・・・エンジンを切っているときでも録画できる駐車監視機能

また、万が一事故や車上荒らし・盗難に遭遇した際に証拠となる記録性能を持つ機種もおすすめ。前後同時撮影ができるドラレコの進化版「360度カメラ」を搭載した機種も、2019年の売れ筋です。なお、ドラレコの必要性を感じて導入した時は、車の前後や目立つ場所へ「ドラレコ作動中」と明記されたステッカーを貼るとより安全対策の効果を高めてくれるでしょう。

YouTubeがドラレコブームの加熱を後押し?

ドラレコは走行・駐車時での安全確認や、あおり運転を始めとする危険運転の抑止を目的に搭載するツールですが、その一方で「YouTube」ではドラレコによって撮影した事故動画だけでなく、風光明媚な観光地での走行映像も人気を博しています。

本来の目的から大きく外れているとはいえ、旅行やレジャーでの思い出を動画として残せるのは、ドラレコを導入する付加価値の1つです。また、YouTubeで事故や危険運転動画を見れば、視聴ユーザーはそれらが誰にでも起こりえることを実感できるほか、中には新機種のスペック紹介動画などもあるため、身近で役に立つ情報を得ることができます。

ー用品店やホームセンターだけではなく、ドラレコとは関係ないように思えるパソコンショップでも売り切れが相次いでいることと、世界的PCメーカーであるASUSの電撃参戦を考慮すれば、YouTubeがブームの過熱を後押ししているのは確かだと言えるでしょう。

家電メーカーの最新ドラレコ特徴まとめ

 

現在、ドラレコの国内シェアNO,1を誇る「コムテック」や、コスパに優れる商品で人気を博す「ユピテル」といった先発組に対して、後発組といえる家電メーカーは培った技術を活用し、高品質・多機能ドラレコを送り出すことで対抗しています。

JVCケンウッド  多機能ドラレコでシェアを獲得IoT市場への参入も視野に

2008年、日本ビクターとケンウッドの経営統合により誕生した同社は、2014年とかなり他社より遅れて市場へ参入しましたが、前身2社が有する優れた音響・映像技術を詰め込んだ高性能なドラレコはたちまち市民権を得て、現在では約25%のシェアを獲得しています。

2019年11月リリースされた、最新スタンド・アローン型ドラレコ「DRV-MR745」は、前述した基本スペックを満たす前後同時撮影・記録可能な機種で、スモークガラスが採用されがちなリアガラスでも明るく撮影できる「スモークシースルー機能」を初搭載。また、業界トップクラスの明るさを持つ「F1,8レンズ」の採用と、画質を極めてきたJVCの技術活用で実現した、肉眼と見まがうほど美しい映像はフロントユニットの2.7型・TFT液晶モニターでの確認と、付属の大容量32GB・microSDHCカードへの長時間録画が可能。

さらに、速度・緯度・経度などの自車位置情報を測る「GPS」を搭載しているほか、前方衝突警告・車線逸脱警告・発進遅れ警告などの運転支援機能や、長時間連続運転した時休憩をドライバーに促すリフレッシュ機能、環境にやさしい運転の実施を診断しアイコンで知らせるエコドライブ表示まで完備している徹底ぶり。

加えて同社は、4G/LTEモジュールを組み込んだ通信型ドラレコと、走行データの定期送信や事故発生時の通知に必要なプラットフォームの開発を同時に進めています。そして、将来的には通信型ドラレコ・プラットフォームを足掛かりに、セキュリティカメラや鉄道カメラ、人に装着するボディーカメラなど、さまざまなIoT機器市場への参入を検討しているようです。

パイオニア カロッツェリアブランドからドラレコを大量リリース

世界で初めてGPSカーナビを世に送り出したパイオニア(株)は、自社の大人気ブランド「カロッツェリア」の名を冠した新型ドラレコを、7~8月にかけて一気に7機種投入するなどシェア拡大へ力を注いでいます。

ラインナップは2カメラ搭載タイプ3機種、1カメラ搭載タイプ4機種、いずれも画質などの基本性能は申し分ありませんが、中でもおすすめしたいのはモニターと前後カメラが独立している、セパレート型ドラレコの「VREC-DS500DC」です。

同機種の本体は、見やすい3.0インチ液晶を搭載しながらも、視界の妨げにならないコンパクト設計。ダッシュボード上への取付けが可能なため、最小限の視線移動でモニター確認や各種操作を快適に行えます。また、従来のドラレコと比較し100分の1以下の光量で撮影可能な「ナイトサイトモード」を搭載したカメラは、約3cmと非常にコンパクト。リアカメラには防水・防塵加工が施されているため、ナンバープレート周辺への車外取付けも可能です。さらに、9mのロングケーブルを採用しているため、大型バン・SUVなど車種問わず取付け可能であり、リアガラスをカバーで覆っている商用車や、後方の距離感をつかみにくいトラックに搭載すれば、バックカメラとして利用することもできます。

まとめ

 

事故やあおり運転の様子がニュースなどで取り上げられるたび、瞬間風速的に需要が伸びるドラレコ。しかし話題性で売れる時期は過ぎ、安全運転に欠かせない必需品として今後は定着すると考えられます。現在、ドラレコはユーザーの意思で搭載を決める追加装備にすぎませんが、法的な証拠としての信頼性向上とプライバシー保護問題が解決すれば、一気に標準化する可能性もあるでしょう。

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