人材教育から業務効率までを変える『Teachme Biz』による働き方改革 -前編

人材教育から業務効率までを変える『Teachme Biz』による働き方改革 -前編

インタビュイー:
株式会社スタディスト 取締役COO 庄司啓太郎(しょうじ・けいたろう)さま

誰もが簡単にマニュアルを作り、共有できるサービス

大里:「まずは庄司さまとスタディストの事業についてご紹介をお願いします。」

庄司:「株式会社スタディストで取締役COOをしている庄司啓太郎です。立ち上げからスタディストに参画しています。

スタディストでは、ビジュアルSOPマネジメントプラットフォームの『Teachme Biz』を開発し、提供しています。SOPとはスタンダード・オペレーティング・プロシージャー(標準作業手順書)のことで、一般的には、マニュアルや手順書と呼ばれています。そして、ビジュアルSOPとは、視覚化された標準作業手順書を意味する言葉です。『Teachme Biz』は、マニュアルや手順書をよりわかりやすく、伝わりやすくするために、画像・動画・テキストなどビジュアルベースで簡単に作成し、共有できるシステムです。」

大里「『Teachme Biz』の開発に至ったきっかけはなんだったのでしょうか。」

庄司:「代表の鈴木と私は、前職で業務改善のコンサルティングをしていました。コンサルタントとしてクライアント企業の業務プロセスを改善する中で、新たなシステムを導入する時には新しいマニュアルや手順書を作成して、納品する必要があったんですね。当時はワードやエクセル、パワーポイントで作成し印刷したものを、ファイルにまとめた状態で納品していましたが、この納品方法が本当に正しいのか、納品後は誰がどのように更新していくのか、という課題感を抱えていました。そのモヤモヤした思いが開発へとつながっていきます。」

大里:「担当されていたのはどのような業界が多かったですか。」

庄司:「当時は製造業が多かったですね。とくに設計部門。自動車の新車開発は、4年ほどかけて設計やシミュレーションを行い、試作を繰り返し、それから工場の生産工程を組んでいくのですが、それぞれの部門では熟練の方たちが持つ秘伝のノウハウで進められる仕事が多いので、その人に頼りっぱなしになってしまうのです。

そんな日本の自動車産業が世界の中で勝ち上がるために持っていた強みが、“擦り合わせ”です。たとえば、車体は頑丈にしたいけど重さは軽くしたい、エンジンは早くしたいけど安くしたいなど、相反するニーズを最終的にはうまく調整する。それが擦り合わせであり、日本の自動車産業のキモだったのです。しかし、擦り合わせにはルールや決まりがなく、知見やノウハウの大半が「暗黙知」のままです。逆に、そんな状態で擦り合わせができるのはすごいことかもしれませんが…。みんなでワイワイガヤガヤ話しあうことを重んじる『ワイガヤ文化』という言葉もありますし。」

大里:「なるほど。それだと、同じ技術はいつも同じ人が担当することにもなりますし、文化が合わない人には少しツライ環境かもしれませんね。誰もが共通のゴールに向かいやすくするためにも、マニュアルは重要な役割を担っていると思います。」

庄司:「クライアントには大手企業が多くいましたが、街の飲食店さんや小売店など、小規模な企業でもマニュアルを作るシーンは少なくないはずだと思ったのです。雑談の中でよく『みんな、どうやって手順を伝えているのだろう』と話題にあげていましたが、実はそこに見えない大きな社会課題があるんじゃないかと。

産業の中核を担う大企業には、ヒト・モノ・カネが揃っているので高額なコンサルティングサービスを受けることができますが、それ以外の企業や人には何も手立てがなく、自力でなんとかしなくてはなりません。『Teachme Biz』はそこに手を差し伸べられるサービスだと思っています。」

『Teachme Biz』の軸となるスタンス

大里:「開発はエンジニアが何名で対応されていたのでしょうか。」

庄司:「立ち上げ時にエンジニアはいませんでした。前職のコンサル部隊の人たちが集まり、最初はマクロを組むのが得意なメンバーが技術本を購入して独学で開発を進めていったんです。アウトソーシングするという選択肢もありましたが、そもそも仕様が決まっていませんでしたし、結局自分たちで手を動かした方が早いと判断したためです。立ち上げから3〜4年はそんな感じでした。」

大里:「長い期間をかけて洗練させていったのですね。」

庄司:「スタッフはその間、昼はコンサルタントとして資金を稼ぎ、その傍らで開発をしていました。今はエンジニアもいますし、社員数も80名を超えています。」

大里:「競合企業はいらっしゃいますか?」

庄司「マニュアルビジネスの土壌ができて新規で参入される企業様も増えてきましたが、スタディストはSOPとして「手順型」であることを重視しています。なぜならば、手順書は「再現性」が命。誰が読んでも同じ作業が再現できるようになるためには、ビジュアルかつ手順型であることが重要と考えていますし、単なる動画共有、ファイル共有との明確な違いと位置づけています。

大里:「マニュアルビジネスといってもいろんなタイプがあるんですね。」

庄司:「1ページいくらというように、マニュアルのライティングを専門にしている企業もありますね。『Teachme Biz』は、基本的には中身のマニュアルをエンドユーザー様ご自身で作っていただくスタンスですので、そうしたビジネスとも異なります。もともと、マニュアル作成は高額を支払って外部に依頼するか、自分たちで作るかの2択でしたが、自分たちで簡単に作成するというゾーンを狙っています。」

教育と会社の文化を変えた『Teachme Biz』

大里:「『Teachme Biz』の機能について教えていただけますか?」

庄司:「まず、『Teachme Biz』はマルチプラットフォームですので、スマートフォン、iPhone、Android 、タブレット、PCすべての端末で使うことができます。物流系企業の多くは、スマートフォンからご利用いただいているようです。

スタディストのオフィス移転時にも、引越しの手順を伝えるために『Teachme Biz』を利用しましたが、写真を使って段階的に手順を伝えることができるので、わかりやすいと好評でした。また、使い慣れた端末から簡単にマニュアルを作ることができるのも大きな特徴。現場で撮影した写真を取り込んで、そのままマニュアルを作成することもできますので、多くのモノを取り扱う物流や運送、倉庫関連の企業さまにはとくに喜ばれています。最近、物流系企業さまの事例集も作ったんです。

事例のダウンロードはこちらから
https://pages.teachme.jp/doc_logistics.html

 

本日は株式会社インテンツの事例をご紹介させていただきますね。同社は軽貨物の配送支援を行う企業で、200名ほどの配送スタッフが在籍しています。あるスーパーのネットショップ配送業務をすべて請け負っており、年間100万件の発送件数を処理されていました。

配送内容は各スーパーによって細かく変わってしまうため、それを200名のスタッフに伝えるのは難しいと、紙のマニュアルに限界を感じているタイミングでお声がけいただき、『Teachme Biz』を導入。現在では、『Teachme Biz』で配送手順等をすべて共有していると言います。」

大里:「紙のマニュアルですと、更新するたびに200名全員に配布や通達をしなくてはなりませんし、管理も大変そうですね。」

庄司:「そうですね。『Teachme Biz』だと、スーパーからの要請で明日から受取方法を変える場合も、『受取方法が変更になりました』という通知を全スタッフに素早く送信できます。スタッフ数が多く、流動的な環境だからこそ、迅速に対応でき、リアルタイムで業務に落とし込めるというところが役立っているようです。

手順書の内容を変更するたびに、全員集めて説明会を実施したり、資料を配ったりしていると、それだけで多大な時間を費やすことになりますからね。」

大里:「小口配送だと傭車もありますので、周知徹底がより重要になってきます。」

庄司:「ドライバーの入れ替わりも多いですし、荷物を運ぶという行為自体が似通った作業のように思われてしまいがちですので、テキストだけでなく写真でや動画で伝わらないと明確に伝らないとおっしゃっていました。」

大里:「ただ単にモノを運べばいいというわけではありませんしね。ちなみに、導入後の具体的な成果についても伺えますか?」

庄司:「新たなスタッフが入ると、以前は研修に10日間をかけていたそうです。導入後は7日減らして研修期間を3日に、尚且つ1日を振り返りの時間に当てることができたので、時間を短縮しつつ密度の濃い研修ができるようになったと伺っています。

また、日々のアップデートのサイクルが早くなる中、スタッフ全員が『Teachme Biz』を見れば正解がわかるという共通認識を持ち、ノウハウの一元化ができるようになりました。そして、企業カルチャー面でも、ルールは変わらないものだという考えから、ルールは変わるものだという考え方にシフトできたことで、全体的にフレキシブルに動けるようになったと社長がおっしゃっていました。企業は日々、成長と変革を起こしていくべきものです。しかし、『先日決定したことが、なぜ今日には変わっているのですか』というようなハレーションが生まれてしまうと、身動きが取れなくなり、成長が鈍化してしまいます。」

 

>>>後編へつづく

TOP