データサイエンティストに聞く!モビリティデータの活用法

データサイエンティストに聞く!モビリティデータの活用法
インタビュイー:
Mobility Data Scientist
石川 信太朗(いしかわ しんたろう)

スマートドライブでは、様々な文脈で移動データの分析を行っています。このインタビューでは、具体的にどんなデータを取得し分析しているのか、データからどんなことがわかるのかなどをMobility Data Scientistを務める石川 信太朗(いしかわ しんたろう)さんに伺いました。

スマートドライブが保持する3種のデータ

石川さんは普段、データを使ってどのようなことをされているのでしょうか?

主に移動データを価値に変えるソリューションづくりをしています。SmartDriveのプラットフォームに入ってくる膨大な量のIoTセンサーから取得できるデータに加えて、移動データと相性の良い3rd Partyデータなどを分析基盤に蓄積し、BIツールや機械学習ツールなどを用いて分析しながら、ビジネス課題にマッチするソリューションを日々構築しています。

スマートドライブが保持するデータの種類を教えてください。

SmartDriveのプラットフォームは自社製他社製問わず様々なIoTデバイスから取得できるデータが集積されています。デバイスごとに若干の個性はありますが、1秒に1回の頻度で車の位置情報、どの方向にどれだけGがかかっているか、何km/hで走行しているか、などのデータを取得しています。これらデータを用いて、安全運転かどうか、保持車両台数は適正か、複数の車両でヒヤリハットが発生した交差点はどこか、アイドリングが頻発している道路はあるか、渋滞が発生しやすい地域と時間はどこか、業務時間内のうちの移動時間の割合は適正か、収益を最大化する顧客戦略・エリア戦略・ルート取りは何か、など様々な観点で分析・レポーティングを行っています。

これらのデータを可視化することで、お客様からどのようなフィードバックがありましたか?

「今まで見てきた分析資料の中でも大変わかりやすい。データを取得できるだけでなく示唆がわかりやすいレポートとして提出してくれるので、管理者側の分析も各担当者への配布物やアナウンスする内容も簡単に作成できている」とのコメントをいただいております。次の項ではどのようなレポートが作成できるのかご説明しましょう。

走行データから作成できる多様なレポート

事故削減のための安全運転診断レポート、余剰車両の台数削減レポート、営業生産性改善レポート、働き方改革レポートなど様々な分析テンプレートの中で、今回は最も代表的なレポートとしてよくお出ししている安全運転診断レポートのうちの一部をご紹介します。

1)安全運転診断

弊社の独自技術で開発した安全運転診断スコアと1キロメートル走行あたりに発生した急操作の回数をベースに診断を行っています。安全運転だと診断されたドライバーは青色に振り分けられ、危険運転だと診断されたドライバーは赤色に振り分けられています。上記の推移を見ると導入から3ヶ月で安全運転のドライバーが3倍に増加し、危険運転ユーザーが30%減に成功している様子がわかります。結果は拠点ごとやドライバーごとの任意の期間でドリルダウンやフィルターができるようになっているため、みたい情報にすぐアクセスできるようになっています。

よくある事例としては下記のようなドライバー別の診断結果を見ながら、重点して指導すべきドライバーさんを見つけていただき、個人診断レポートを見ながら指導をしていくケースです。

 

2)ドライバー別診断レポート

サマリレポートから「Aさんは危険運転が多い」ことがわかったら、その後どのような安全運転指導をすべきかを考えなくてはなりません。

ドライバー別レポートでは一人ひとりの運転スコアの推移がわかるので、特定の日にだけ危険運転をしたため平均を引き下げているのか、毎日何かしらの危険運転をしているのか、普段は安全運転なのに直近3日で危険運転が増えてきたなど、個々のドライバーの運転傾向がわかります。

また、実際に急操作が発生した場所がどこか、速度超過が発生した場所はどこか、地点情報も表示できます。ポイントをクリックするとGoogleMapのストリートビューが表示されますので、どんな現場だったかを確認することができるのです。実際に目にすることで、全く同じ交差点で毎回急操作が発生しているのか、不注意によって急操作が発生したのかなどを判断し、ドライバーへの的確な指示出しが可能になるんです。

 

SmartDrive Fleetで提供している機能の一つであるG-Force Map(なめらか運転診断)では、ユーザーの運転のクセを可視化することができます。

強いGがかかると外側の色が濃くなる仕組みになっており、円が内側に小さいほど安全であることを示しています。ヒヤリハットマップやスコアと組合わると、ドライバーAさんは交差点から発信する時にアクセスの踏み込みが強くスコアが低い、Bさんは急操作は少ないが内側の円が濃く細かいGがたくさんかかっていてスコアが低い、Cさんは車庫入れの時にブレーキが強くスコア低い、などの傾向が見えてきます。これらのデータを活用すれば、より具体的に適切な安全運転指導を行うことができます。

安全運転だけじゃない走行データの利活用

安全運転の推進による事故削減以外だとどのような分析をされているのでしょうか?

様々な文脈で走行データの活用に関して相談をいただいてます。例えば、勤怠データと走行データをかけ合わせて残業の多い社員の訪問場所や移動時間の分析を行い残業時間を削減するための示唆出しをお手伝いしたり、営業活動のログと走行データをかけあわせて移動時間を削減するためのエリア戦略の示唆出しやターゲティング戦略のお手伝いをしたりもしました。物流系のお客様だと、渋滞に頻繁にひっかかるのを避けるためにまずはどの車両がどこへ行く時にどれくらい渋滞にひっかかっているか可視化したいといったご相談などもいただきます。弊社としても、移動データをビジネスシーンで課題解決に活かすためならスピーディーに新たなソリューションを提供するといったスタンスでやらせていただいているので、様々な文脈で相談をいただくことは大変うれしいことだと感じています。

さすがデータサイエンティストですね。データの分析は難しいですか?

データを分析する際に大事なのはデータを取得してクレンジングするといった分析の前準備です。複数のデータベースに散在しているデータをDWHという統合基盤に集めた上でSQLを書いてデータをジョイン(繋げる)したり、1つのカラムにデータが複数入っている場合は取り出して加工したりと、これらの作業には専門知識が必要です。このような背景もあり、直近で統合分析基盤の構築サービスなども開始しており、移動データの利活用を推進するために着々と足元を整えているところです。

今後の取り組みについて教えてください。

今後は移動データ×〇〇の文脈でたくさんのユースケースに対応できるようお客様のお話をじっくり聞いていきたいと考えています。何かお悩みのことがあれば移動データを価値に変える専門家集団であるSmartDriveのデータサイエンスチームにお気軽に相談いただければと思います。

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