なぜ車両管理は責任者をおくべきなのか

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大なり小なり、事故を起こすことは企業にとって大きなリスクを伴うものです。もし、従業員が交通事故を起こしてしまった場合、損害賠償責任以外にも使用者責任や保険料だけでなく、自社と社会に大きな損害と影響を与えることになります。

従業員への安全運転の徹底と事故の防止、そして社用車の適正な管理を行うためには普段から車両管理業務を徹底して行う必要がありますが、多岐にわたる煩雑な業務を総務の誰かが他業務と兼任している…なんてことはないでしょうか。

事故を未然に防いで企業が安定した経営を行うためには、統括管理を行う専任の車両管理の責任者を置いて社内でしっかりと体制を作ることが大事です。

一つの交通事故が及ぼす大きな影響

自社の従業員が乗ったトラックが交通事故を起こしてしまった…その場合、事故を起こした従業員と自社はどのような法的責任とどのような損失を抱えることになるのでしょうか。

刑事上の責任を負う

もし、過失により交通事故を起こして人を死傷させた場合、刑法211条の業務上過失致死傷罪に問われ、責任の度合いによって処罰されます。交通違反のうち比較的軽いものであった場合は反則金を納付すれば刑事裁判や家庭裁判所の審判を受けずに処理されますが(交通反則通告制度)、反則金を納付せず、通告を受けてもなお未納付の場合には刑事手続きにより処罰されます。また、2014年5月20日には「自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律(自動車運転処罰法)」が施行され、より厳罰化されました。 

行政上の責任を負う

交通事故や交通違反をした場合、その程度に応じて一定の点数をつけ、その合計点数(持ち点の減点)により免許の取消しや停止が行われます。
免許取消し・停止の処分は公安委員会が行政機関として行政上の目的から行うもので、国が刑罰権の行使として問う刑事上の責任とは性質が異なります。交通事故につけられる点数は以下のようになっています。

民事上の責任を負う

加害者が被害者に対する民事上の損害賠償責任のことで、自賠責保険・自動車保険はこの損害を肩代わりするものです。

交通事故を起こして相手に損害を与えた場合、民法709条の不法行為責任や自動車損害賠償保障法3条の運行供用者責任に基づき、被害者が被った損害を金銭で評価、その支払いによって被害者の損害を回復するという考え方になります。
被害者に賠償するものとしては治療費、通院交通費、事故に遭わなければ得られたであろう収入、事故による精神苦痛に関する慰謝料なども含まれます。物損事故であれば、車両の修理、ぶつかった際に損壊した電柱・ガードレールなども対象です。損害賠償に関する被害者との交渉は、自動車保険(任意保険)に加入していれば保険会社が示談交渉を対応してくれます。

自動車損害賠償保障法(自賠法)3条とは、運行供用者責任を規定しているものです。この法に基づいて、事故を起こしたドライバーを雇っている、そして車両を保有している事業者は運行供用者としての責任を追わなくてはなりません。

上記の法的な責任を負うほか、被害者へのお見舞い、行政からの取り調べ、さらに従業員に怪我があれば当分は業務ができないため代替要員を見つけなくてはなりませんし、車両も確保する必要が出てくるでしょう。何よりも、取引先や顧客との関係性、社会的な信用にも大きな傷がついてしまいます。

交通事故一つで、解決のためにこんなにも多大な時間とコスト、精神的なダメージまでもがおうことになるのです。

交通事故は日々の車両管理業務で未然に防げる

もちろん、事故は起こさないに越したことはありません。2016年にKDDIまとめてオフィスが実施した社用車に関する実態調査では、有効回答数645件中「事故が減らない」という回答が16%、「車両管理ができていない」は38%にも達しています。全体の半数ほどの企業がこうした悩みを抱えていることがわかっています。

事故が減らない理由としては、ながらスマホによるわき見運転や散漫な注意力で起きる危険運転など「ドライバーによる要因」、定期点検やメンテナンス不足といった「車両による要因」、ドライバーや車両を管理する体制がない・運行ルートが最適化されていないといった「事業者内での要因」、主に3つが考えられます。

事故を未然に防ぐためには、車両管理、運行管理、労務管理を適切に行い、一部だけではなく社内全体で「安全運転の重要性」を浸透させていく必要があります。そして、これらを統括して指揮するのが車両管理責任者の役割と言えるでしょう。

車両管理の中では、道路交通法第73条において乗車定員が11人以上で車両一台以上を使用する営業所、もしくは定員に関わらず5台以上の車両を使用している場合、安全運転管理者の選任が義務付けられています。

運転者の適正の把握、運行計画の作成、危険を防止するための交代運転者の配置、異常気象・天災時の安全確保、点呼・日常点検などの実施、運転日誌の備え付けと記録、運転者への安全運転指導。安全運転管理者は最低限でもこれらの業務を必ず遂行しなくてはなりません。これに加え、車両管理台帳に車両の定期点検の記録をつけ、事故が発生した時の対応をまとめたマニュアルを作成することも重要な業務です。

車両管理責任者はこれら安全に直結する一つひとつの大事な業務が実際抜け漏れなく適正に行われているのか、ミスはないか、業務を網羅しながら全体を把握して自社の安全を守る必要があります。

車両管理責任者の業務とは

車両管理責任者が日々の業務の中で確認すべきことは以下の通りです。抜け漏れが無いようにリスト化してチェックしてみましょう。

台帳や規定、就業規則を確認し、実行されているかを確認

運転者台帳に運転者の情報をしっかり記載し、一人ひとりをしっかり管理しましょう。

・購入日、車種、登録番号等、加入する保険、整備状況、リース契約など、車両に関するデータを各車両ごとに記録する車両管理台帳。人間でいう、健康データシートのようなものでもあります。次の車検や定期点検がいつか、リースの契約期間なども把握します。

・車両管理の方法を社内で統一するためにある車両管理規定の内容を社内で共有し、認識をすり合わせましょう。

安全運転管理者の業務が適切に行われているのかを確認する

・自動車5台以上または乗車定員11人以上の自動車であれば1台以上の使用がある事業者は安全運転管理者を選任しなくてはなりません。先述した業務内容を担当するのが安全運転管理者ですが、この業務に抜け漏れがないかを確認します。

運転者にモラルと責任を持たせる

・なぜ安全運転が大事なのか、事故による損害の大きさや精神的なダメージはどのようなものかをしっかり伝え、今一度ドライバーの意識を高めて運転中には責任感と程よい緊張感を心がけるよう伝えましょう。ドライバー一人ひとりの運転グセを把握し、定期的な健康診断や安全運転講習が行われているかも確認しましょう。

運送ルートは無駄がないか

・車両の配置、管理者が作成した配送ルートは無駄がありませんか?

定期的な整備や点検は実行されているか

・基本の日常点検車検、定期点検は義務付けられているものです。定期的な整備を実施することで車両の体調に気づき、突然の故障で慌てるようなことは発生しません。

運転日報のチェックしてドライバーと日々の運行状況を把握する

運転日報は乗車日、使用前走行距離、使用後走行距離、使用者、使用目的、給油など、日々のドライバーの稼働状況や車両の状況が把握できるものです。 ただの記録ではなく、ここには業務改善につながる多くの情報が記載されています。

コスト管理

・稼働状況から見て、車両の台数や駐車場代、保険料は適正かを見直しましょう。

車両管理業務から改善策を考える

車両管理責任者は車両管理の業務をミスなく漏れなく進めながら、定期的にPDCAを回していく必要があります。車両管理業務を行う上で見えてきた課題に対して、事故が起きないリスク管理には何をすべきか、コスト削減には何を見直して改善しなくてはならないのか。現状を把握した上で目標を設定し、何よりも事故を起こさないことを重点に起きながら改善を進めていきましょう。

本メディアの運営会社であるスマートドライブが提供するクラウド車両管理サービス「DriveOps」は、シガーソケットにデバイスを挿入するだけで手軽に営業・運送車両などをリアルタイムに走行状況を把握し、安全運転診断や日報作成といった煩雑な業務を自動化することができます。

多岐にわたる煩雑な車両管理業務。安全運転や交通事故の防止を徹底したいのであれば、まずは現場のドライバーの状況をまずは周知しなくてはなりません。そのためには、ドライバー一人ひとりの細かなデータが取得でき、安全運転への改善ポイントを見つけやすくするデバイスをうまく活用することが事故抑止への近道につながることでしょう。

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