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現役ドライバーに聞く!安全運転の心構えとコツ

2019年末にSmartDrive Fleetのユーザー企業に対して安全運転キャンペーンを実施しました。本キャンペーンでは、運転スコアが高いドライバーをきちんと評価しすることを目的としています。

株式会社フーディソンにてセールスドライバーとして活躍する佐々木様は、非常に高い運転スコアとなっており、普段の業務を行う上で気をつけていることや、安全運転のコツなどをうかがってきました。

[インタビュイー] 株式会社フーディソン  魚ポチ号ドライバー 佐々木貴則さま

現役ドライバーに聞く!安全運転の心構えとコツ

世界の食をもっと楽しく

まずは、佐々木様のご経歴について簡単に教えていただけますか?

以前はロードバイクの選手として活動しながら運搬系の仕事をしていました。ロードバイクは大学3年の時にはじめて6年間続け、プロツアーにも参戦しました。現在は魚ポチのドライバーとして、バイヤーが全国から仕入れた魚を現場で積み込み、飲食店に配送しています。

転職先としてフーディゾンを選んだのは、スポーツ選手をしていたこともあり、目標が高く、刺激の強い企業で働きたかったから。ベンチャー企業は裁量も大きいし、チャレンジできる環境があるので、私にぴったりだと思いました。実際に入社すると、やっぱり勢いがある。立ち止まっていると置いていかれそうな雰囲気があるので、常に前進しようと日々取り組んでいます。

会社の概要をご説明いただけますか?

フーディンソンは、「世界の食をもっと楽しく」をミッションに掲げ、食のイノベーションをもたらす会社です。その第一歩として展開しているのが、飲食店向けサービスの魚(うお)ポチという水産関連卸業。そして、もう一つの事業がフード人材バンクという、フード業界に特化した人材派遣サービスです。また、個人向けに中目黒・都立大学・中延・品川の4拠点でsakana bacca(サカナバッカ)という魚屋の店舗も経営しています。

魚ポチの強みは、全国20以上の産地から魚を取り寄せられること。1,800種類と非常に多くの品目を取り扱っていますが、水揚げ日も必ず掲載するなど、ネットだからこそ正確な情報を伝え、お客様から信頼を得られるようにしています。また、ドライバーは日常会話を織り交ぜつつも時期的にオススメの水産品を営業したり、お客様からのご意見・ご要望を本社に届けたり、店舗の担当者と直接コミュニケーションを取りながら本社とお客様をつなぐ役割を担っています。お客様も営業担当者よりドライバーの方が話しやすかったりしますので、コミュニケーションを何よりも大事にしながら業務に従事しています。

お客さまから多い要望は、配送の仕方とサイトの使い勝手について。いただいたご意見はすべて本社へ届けます。

魚ポチドライバー・佐々木さんの一日のスケジュールを教えてください。

5時ごろに起きて、5時半前には家を出ます。そして、大田市場に到着するのは朝の7時。ここから出荷が始まりますので、出荷の手伝いをして、積み込んだ魚介類を担当のエリアに配送します。

複数の店舗様に配達していると思いますが、配送ルートはどのように決めていますか。決められたルートがあらかじめカーナビに設定されているのでしょうか?

一日に回る順番はあらかじめ決めていますが、細かくナビに設定しているわけではありません。出発前にルートを決めて、その通りにまわるイメージです。現在回っているエリアは担当してから9カ月が経ちましたので、土地勘もありますし、いただく注文やまわる店舗もある程度定着していますので、割と柔軟かつスムーズに伺えていますね。

店舗によっては、「ランチに間に合わせてほしい」「午後イチで届けてほしい」など、さまざまな要望をいただきますので、なるべく希望通りにお届けできるよう心がけています。

ドライバーとして安全運転への意識をどう持つか

運転中に本部から、「この店舗に行ってほしい」と突然、ルート外の依頼を受けることはありますか?

基本的にはありませんが、稀にトラブル対応として連絡が来ることはありますね。

急遽ルートが変わると、気持ちに焦りが出たり、迷ってしまったりすることもあるかと思います。どんなシーンに合っても、安全運転のために意識していることはありますか?

ドライバーなら当たり前かもしれませんが、余裕を持った運転をすることでしょうか。車間、速度、周りとの距離感に余裕があれば、少しハッとすることがあっても避けることができます。人や車が飛び出してきたり、出会い頭で追突しそうになったり、運転していれば大なり小なりヒヤリハットに遭遇しますが、余裕を持っていれば大抵の場合、避けることができます。また、人間ですのでイライラしたり、カリカリしたりすることもあるでしょう。そうした時の自分はどんな状態か、どんな行動を起こすか、客観的に見て理解するのも重要なことです。これによって、もしイライラしても「ここでこのような行動を起こせば事故につながる」と理性で抑え込むことができます。

時間に遅れて焦っていたり、渋滞にハマってカリカリしたり、心に余裕がなく、自分を客観視できていないときにこそ事故が発生しやすくなりますので、これを心がけるだけでも運転への意識がだいぶ変わってくるはずですよ。

安全運転に向けて、社内のドライバーたちと意識を共有することはありますか?

弊社にはドライバーが9人在籍しており、毎日朝礼時に情報共有をしています。安全運転の厳守はもちろん、昨年の12月に施行された「ながら運転の厳罰化」などドライバーが周知しておくべき情報はこの時間にリーダーからアナウンスされますので、出発前に意識するようにしています。

「SmartDrive Fleet」を導入したことで運転への意識がどのように変わりましたか?

車両管理システムの導入はSmartDrive Fleetがはじめて。私は入社時から活用させていいただいていますが、

運転診断は自分の運転をスコアとして客観的に見ることができるので、今まで以上に運転に気にかけるようになりました。ゲーム感覚でこまめに確認し、もっと安全運転しよう、この癖を直そうと、自分の中で振り返りができるようになったのも大きな変化ですね。

運転が荒いと荷崩れしますし、急ブレーキを踏めば事故を誘発しやすくなる。そうした行為は業務効率を悪くする他だけです。一日の終わりにスコアとアラートがでたタイミングを確認し、低い点数だったら運転を振り返って、あそこでこういうことがあったから急操作をしてしまったと思い返して反省する。そうして同じことを二度繰り返さないよう心がけています。自身の安全運転に対する認識をさらに後押ししてくれるという意味合いで、毎日しっかりつかわせていただいております。

「SmartDrive Fleet」の使いはじめは前向きな気持ちで利用いただける方のほうが多いのですが、時間が経つと慣れてしまい、利用頻度が下がることも少なくありません。佐々木様はいかがでしょうか?

私は毎日確認していますね。スコア全体を通して低い点数はどこかな、とか。弊社のドライバーは同じように気にかけている方が多いようです。また、アラートをメールで検索して、今日は誰が・どういう状況で・アラートが鳴ったのかをチェックしています。

新人ドライバーは慣れていないのでスコアが低かったり、アラートが多かったりします。そういう場合は、フィードバックをしながら「どんな運転しているの?」「業務で聞きたいことはある?」と、雑談ベースでヒアリングするようにしています。理由がわかれば先輩ドライバーとしてアドバイスすること、フォローすることもできますから。

日頃から心がけるべきは「予測すること」と「余裕を持つこと」

取引増加につれて配送件数も増えていくと、人手が足りない、休憩が取れないなど、従業員からちらほらと不満の声が出てくると思いますが…。

配送時間の厳守は大事なことですが、まずは安全運転が第一。それは周知徹底していることです。とはいえ、運転中は一人で業務にあたりますので、本人が余裕を持つことが何よりも大事ですね。

運転スコアの低い新人ドライバーに対し、具体的にはどのような指導をされていますか?

危険運転があった箇所を掘り下げて聞いてみると、停止をした状態でハンドルを切り、それからアクセル踏んだと。ハンドルを全開で切ってからアクセルを踏むと急ハンドルや急加速が発生します。しかし、速度はそんなに出ていない。このように本人の話とデータを付け合わせて、おそらくハンドルを全開にきった後に、アクセルを強く踏んだから急ハンドルになったんだろうと推測するんです。そこはそんなにアクセルを踏む必要はなく、このように運転するとスムーズだよ、と具体的なアドバイスをしています。

日頃から安全運転を心がけてらっしゃるかと思いますが、ロードバイク選手としての経験が活きるシーンはありますか?

自動車もそうですが、自転車も常に周りの動きを予測しながら走ります。ですので、ウィンカーが着いていないけどあの車は次の信号で曲がるかもしれない、このエリアは見通しが悪い箇所が多いから少し減速しようというように、予測する癖があるのは今の業務にも活きていますね。

弊社のサービスをご利用いただいているお客様の中には、「行動を全て監視されている気がするので嫌だ」とネガティブに捉えられる方も少なくありません。実際にご活用いただいている佐々木さんはどう思われているか、率直なご意見をお願いします。

たしかに、自分の運転や移動状況がリアルタイムで本社スタッフにすべて見えますが、気にしたことはありませんね。むしろ、自分の運転を客観的に見ることができるので、安全運転の意識が高まると言いますか。そもそも、サボっているとか、不正がなければ、見られていることに対して嫌悪感を抱くことはないはずですから。

なるほど、安全運転を第一とし、忙しい業務の中でも起こりうる事態を予測し、心に余裕を持つことが大切ということですね。ドライバー皆様にとって必要な心構えです。これからも安全運転で新鮮な魚の配達をお願いします!

本日はお忙しい中、ありがとうございました。

安全運転キャンペーン、3位入賞の表彰状をお渡しいたしました。

筆者紹介

株式会社スマートドライブ
編集部

株式会社スマートドライブ編集部です。安全運転・車両管理・法令遵守についてわかりやすく解説します。株式会社スマートドライブは、2013年の創業以来、「移動の進化を後押しする」をコーポレートビジョンに掲げ、移動にまつわるモビリティサービスを提供しています。SmartDrive Fleetは、1,300社以上への導入実績があり、車両に関わる業務の改善や安全運転の推進などに役立てられています。また、東京証券取引所グロース市場に上場しています。 SmartDrive Fleetは情報セキュリティマネジメントシステム適合性評価制度「ISMS認証(ISO/IEC 27001:2013)」を取得しています。

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