介護現場で一番の負荷は送迎計画の作成だった…!?

介護現場で一番の負荷は送迎計画の作成だった…!?

3月28日に総務庁が発表した「将来人口特別推計(2017〜2067年)」では、11年後の2030年、国民4人中1人が65歳以上の高齢者になることがわかりました。2067年にはさらに高齢者が増加し、生産年齢人口を大きく上回る時代がやってきます。高齢化社会にある国内で、ここ数年、一気に需要拡大したのが介護関連のサービス。このまま高齢化が急速に進めば、2035年までに介護職員が295万人必要となりますが、2025年では34万人、2035年では68人もの不足人数が予想されています。業務過多、重労働で賃金も安いことから慢性的な人手不足が続いている介護業界。そこにはもっと根深い課題があるようです。

需要拡大中の成長産業のはずが…介護業界のいま

介護保険制度の施行後、要介護認定者数は増加し、介護サービス提供に伴い介護職員数も15年間でおよそ3.3倍に、さらに需要が高まっている都心部では有効求人倍率が5倍を超えました。これは、高齢化社会に伴い、介護事業が成長産業と見込まれたため右肩上がりに事業所が増えたためです。

ところがその成長と相反して、2019年1月11日、東京商工リサーチが発表した「老人福祉・介護事業所(介護サービス事業)の倒産状況」の最新レポートでは、2018年1~12月の老人福祉・介護事業における全国の倒産数が106件と記されていました。

7年ぶりに前年を下回ったものの、倒産件数は過去三番目に多い件数です。業種別では「訪問介護事業」が45件、次いで「デイサービス関連事業」が41件と続き、全体の8割を占めていました。2018年4月より介護報酬がプラス改定で0.54%引き上げられましたが、現時点ではまだ大きな効果は得られていないようです。

新規参入企業が一気に増加したにも関わらず介護サービス事業の倒産が増えた背景には、計画性を欠く起業や本業不振のため異業種からの参入など、事前準備や事業計画が甘い事業者が想定していたような業績を上げられなかった結果ではないかと見られています。

また、介護職員の人手不足がより一層深刻化し、離職を防ぐための人件費上昇が経営を圧迫している原因のひとつになっています。こうした状況を打破するために、政府は2019年10月に実施予定の消費税率引き上げに伴う施設・事業所の出費を補填することを目的に、介護報酬をさらに改定し、全体を0.39%引き上げると決定しました。さらに、人手不足に対応するため出入国管理法を改正し、外国人の新たな在留資格として介護も対象にするなど、次々と施策を推し進めています。

2018年度の介護報酬改定時、政府が大きく掲げたテーマが「自立支援介護」。これは、要介護になった人をもう一度自立できる状態に引き戻すことを目的とした介護のことです。要介護者で老人ホームに入居している人は全体のわずか15%程度であるため、85%の要介護者は訪問介護や短期入所介護事業などのデイサービスを受けています。こうした政策の動きからも今後デイサービスがさらに重要性を増すことが想定できますが、まずは介護業界の人材不足解消を解決することが優先だといえるでしょう。

 

業務の中で大きな負担になっている「送迎計画」の作成

公益財団法人 介護労働安定センターの調査によると、2017年度の介護サービス事業所における人手不足感は(内訳:不足しているまたは大いに不足している)、施設介護職員が35.5%、訪問介護においては52.2%でした。各種介護事業においても人材定着や人材確保の解消に取り組んではいますが、複雑に絡んださまざまな要因によって、改善に至るまでにはまだまだ時間を要しそうです。

そうしたことから、慢性的な人手不足であっても、在籍しているスタッフだけで業務を回さなくてはなりませんが、訪問介護の業務は多岐にわたるうえ、ヒトとヒトとが関わるコミュニケーションが大事とされるため大幅な効率化は難しいとされています。

デイサービス介護の業務は、大きく分けて次の4つです。

直接介護:レクリエーション、更衣手伝い、入浴手伝い、口腔ケア、トイレ誘導、体操、バイタル測定、食事介助、配薬など
介護準備作業:室内掃除、食器の片付け、昼食準備、洗濯物のたたみ・干し、軽作業の準備、入浴後の掃除、入浴前の準備、帰宅時の荷物準備、昼寝の準備(布団敷き)、下膳、配膳など
間接業務:記録、請求や収支の管理作業、PC入力、申し送り、ケアマネージャーへの報告書作成など
送迎:送迎車乗降、送迎

そして、これら4つの業務割合を示したのが上記の円グラフです。経済産業省の調査(2016年3月)によると、デイサービスの業務の中でも送迎に費やされる労力は大きく、1日の業務の実に約3割を占めているといいます。「間接業務や介護準備作業の方が時間を要するのでは?」と思う方もいるかもしれませんが、送迎業務の中でも一番時間が割かれるのが送迎計画の作成なのです。

送迎計画は、訪問すべきお宅の各住所や位置関係を頭に入れたうえで時間に余裕を持ちつつも、なるべく効率よく回ることを考慮しなくてはならないため、誰でも簡単に作成できるものではありません。つまり、特定の熟練したスタッフのみが対応するケースが多く、送迎計画作成のための知識が偏重しているのです。そして、多くの施設では、送迎計画を作成できるスタッフが一名程度、または特定のスタッフのみであるため、負担が集中しています。

一日に巡回できる時間は限られていますが、要介護度が高い方の場合は業務も多く通常より時間を要したり、独りで暮らしている方の場合は時間的な余裕があったりするなど条件は種々様々であるため、決められた時間やフォーマットでの作成が困難です。巡回の効率性はもちろん、車椅子の必要性やスタッフの配置、施設の運営など、さまざまな条件を加味しながら最適なルートを考案しなくてはならず、属人化しやすく時間がかかりすぎてしまうのです。

介護現場のヒアリングから生まれたスケジューリング機能

送迎計画の作成時間が少しでも短縮できれば、業務の効率化が実現し、本来優先すべき介護業務に集中できるようになるのでは———そこでスマートドライブは、実際に介護現場の方からヒアリングを積み重ね、送迎計画の作成や管理を簡単にできる機能を実現しました。それが「Smart Drive Fleet」の送迎計画自動作成機能です。

送迎希望時間や車椅子の有無、送迎車の指定など、各種条件をもとに、的確なルートをシステムが自動で作成します。そのルートを担当者が修正してすることで、送迎計画を作る時間が大幅に短縮できる最新の機能です。

送迎時間とルートを地図上で表示し、目で見てしっかりと確認できるので、作成者は無理なく送迎ができるか判断しやすくなります。送迎計画機能を追加するにあたり、とくに注力したのは、IT系のツールに慣れていない方でも使いやすくわかりやすい操作性であること、そして送迎計画を誰でも簡単に確認できることでした。各スタッフや関係者はパソコンから最新の送迎計画表にアクセスでき、変更があった際はひと目で確認できたり、ミス・修正箇所をすぐに編集したりすることもできます。

今まですべて人頼りで時間がかかっていた送迎計画を誰もが簡単に作成できるようになれば、業務の効率化が叶い、全体的な働き方改革へも繋げられるのではないでしょうか。無料トライアルでお試しいただくこともできますので、是非とも気軽にお問い合わせください。

また、リアルタイム車両管理サービス「Smart Drive Fleet」とあわせてご利用いただくことで、送迎車両のリアルタイムな位置を把握したり、安全運転診断でドライバーの安全運転を促したり、運転日報を自動作成したりと、さらなる業務効率向上のサポートを行うことができます。介護業界を前進させるためにも、丁寧かつスピード感をもって今後も機能追加やサービスを展開していく予定です。

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