これからの車は月額定額制が主流? 自動車×サブスクリプションの未来

突然ですがHuluNetflixAmazonプライムビデオのような動画視聴サービスを使用したことがありますか?

毎月定額で、PCやスマホなど手持ちのデバイスから登録されている動画を無制限に楽しめるこれらのサービス。非常に便利ですよね。

従来は過去に放送されたドラマや映画を見ようと思った時、レンタルショップから借りて見るというのが一般的。最近では自宅からPCで予約すると自宅まで届けてくれるようなサービスもありましたが、どちらにせよ基本的には1本ごとにレンタル料を支払うというのが基本的な仕組みでした。

ところがここ数年の間にHuluなどの毎月決まった金額を払えば利用し放題という「サブスクリプション型」と呼ばれる仕組みを用いたサービスが、動画視聴に限らず増えてきています。

例えば最近ようやく日本に上陸して話題となったSpotifyを始めとした「音楽」や「電子書籍」が読み放題のkindle unlimitedなどがその典型です。

そしてそのモデルを「車」にも用いて、車の楽しみ方を変えようとしているサービスもでてきているほど。今回はそんな新しい切り口のサービスを紹介します!

 

車のサブスクリプションとは?

ヨーロッパ発のベンチャー企業Amber Mobility が現在進めているのは、 Amber Oneという新たな電気自動車の楽しみ方です。

その斬新なデザインを始め電気自動車本体の機能面に工夫を凝らしていることはもちろんなのですが、注目したいのはその利用方法。Amber Oneでは冒頭で紹介したHuluなどのように、決まった金額を払うことで、期間中自由に電気自動車を利用することができるのです。

まだサービスは開始されていないので変更の可能性はありますが、現段階では1週間33ユーロ(1ユーロ115円の場合、約3800円)で利用できるようにしようとしているとのこと。

従来の場合、自動車の利用方法といえば「購入する」もしくは、カーリース、レンタカーのように「借りる」というのが普通でした。最近では「シェア」という考え方が広まり、知人などと複数人で「共同所有」することやカーシェアサービスを利用することも少しずつでてきているようですが、こちらはまだ一般的とまでは言えないでしょう。

それに対してAmber Oneは、期間中に車に自由にアクセスできる「権利を買う」という新たな仕組みを構築しようとしています。

 

レンタカーやカーリースとの違い

 

パッと聞いた印象だと「レンタカーとあまり違わないのでは? 」と思われるかもしれませんが、レンタカーが一時的に車を借りて利用するのと比べ、Amber Oneのようなサービスは基本的にある程度長期的に利用することが想定されています。

もちろん短期的に利用することもできますがレンタカーと競合するというよりは、車を購入するか定額で利用するかを、車の利用頻度や自分の趣向に合わせて選択するような使い方になりそうです。

また法人向けだけでなく個人向けのカーリースサービスも目にしますが、特定の車のリース料を払うカーリースとは違い、サブスクリプション型のサービスでは基本的に登録されている車へアクセスする権利として利用料を払います。(この辺りはサービスやプランによっても変わってくる可能性がありますが)

ですので複数の車種が登録されていれば気分によって様々な車種を乗り換えたり、同じメーカーの最新モデルを利用することだって今後は可能になるかもしれません。

 

サブスクリプション型のメリット

コスト削減につながる可能性がある

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車の利用方法によっても変わってきますが、場合によってはサブスクリプション型のサービスの方がコストを押さえられる可能性があります。

今回紹介したAmber Oneの背景には「私たちは平均で月に520ユーロを車に支払っているのに、1日のうち23時間は使用しておらず、ラッシュアワーですら80%の車は使用されていないという現実」があるといいます。

車は購入時はもちろん所有しているだけでも様々なコストがかかってきますから、ないと困るけどそこまで利用しないという人にとっては1つの選択肢となるでしょう。

また頻繁に車を買い替えたい、多様な車種を乗りこなしたいという方は毎回買い換えると膨大な金額がかかってくるので、様々な車にアクセスできるサブスクリプション型に向いているといえそうです。

 

常に最新版

「車を買ったばかりなのに、もう最新のモデルが登場してなんだか損した気分…。」 こんな経験はありませんか?

上述したようにサブスクリプション型の良いところは、常に最新版を使える可能性があるということ。これはサービスによっても変わってくるはずなので断言はできませんが、モデルチェンジごとに買い換える必要も、今後はなくなるかもしれません。

例えば現在airClosetなど、洋服のサブスクリプションサービスが非常に盛り上がってきています。毎月9800円で洋服をレンタルし放題というサービスなのですが(回数制限があるライトなプランもあり)、ファッションのようにトレンドがどんどん変わる分野とは非常に相性が良いと言えます。

もっともairClosetの特徴は定額で借り放題ということに加え、スタイリストが相談にのってくれるという点にあります。その上で実際にレンタルした後、気に入ったら購入できるという仕組みです。

車のサブスクリプションサービスに関しても「まずはある程度様々な車を一定期間試しながら本当に自分に合ったものが見つかったら購入する」という使い方もできるかもしれませんね。

 

ガリバーインターナショナルの「NOREL」

冒頭で紹介したAmber Oneは独自の電気自動車であるということも含め細かい部分で違いはあるものの、車のサブスクリプション型サービス自体はすでに日本でも提供されています。

ガリバーインターナショナルが運営している「NOREL」というサービスです。

7月に始まったばかりの新しいサービスで、提供されているエリアや対象の車種はまだまだ限定的ではあるものの、月額49800円(+税)で100種以上の車を使用できます。

現状では1台の車を90日以上は使用しないといけないとのことですが、季節ごとに車を乗り換えることで常に新鮮な気分で毎日を過ごせそうです。

自動車保険込み、自動車にかかる税金の支払いや車検の必要がないのも嬉しいポイント。車が好きな人は自家用車と組み合わせて使ってみるのもいいかもしれません。

 

車の楽しみ方の選択肢はもっと広がる

 

冒頭ではHuluやSpotifyなどコンテンツの楽しみ方が変化してきていることに触れましたが、車の楽しみ方も時代の変化に合わせて今後変わってくるのではないでしょうか?

日本では当初浸透しないと言われていた「シェアハウス」や「民泊サービス」なども今や珍しいものではなくなりました。

「シェア」という概念、または「自分の所有物として保有するのではなく、使いたい時に使いたい分だけ使ってその対価を支払う」というサービスの仕組みに、今後はさらに進んでいく傾向があるのではないかと思います。また、そういったサービスがさらに快適に利用できるようになり、コスト的に十分メリットがあるのであれば、「所有する」ということにこだわるユーザーはさらに減っていくでしょう。

車も、今後ますます「所有」から「必要な時だけ使う」という利用に移行していく可能性があるのではないかと思います。

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