レガシー産業だからこそイノベーションを起こせる!IoT×Dataで新たな時代を切り拓くクレストの挑戦 -後編

レガシー産業だからこそイノベーションを起こせる!IoT×Dataで新たな時代を切り拓くクレストの挑戦 -後編

前編ではクレスト社の理念やレガシーマーケットイノベーションについて、中編ではリアル店舗トラッキングシステムのエサシーを語っていただきました。後編ではより具体的な突っ込んだ内容と、SmartDriveとのコラボレーションの可能性について紹介していきたいと思います。

 

エサシーの料金体系を伺えますか?

阪本:「基本は年間契約ですが、カメラは月額に換算すると1台12,800円です。施工費やダッシュボードの制作費等の初期費用は別途かかります。

店舗の大きさにもよりますが、最低1台からがご提案範囲で、お客様の知りたいことや目的に合わせて設計していきます。」

 

たとえば、目の前の通行量調査だったら1台でもいいということですか?

永井:「そうです。」

阪本:「たとえ、どんなに大きな店舗でも、デジタルサイネージの視認率が見たいだけであれば、交通量と視認数を計測するカメラを1台ずつ用意するだけです。」

永井:「店舗前のウィンドウディスプレイを評価したい。店舗に対し人々がどんなイメージを持っているか知りたい。そういう場合は、視認性をキャッチすればいいので1台で済む場合もあります。このように、お客様によって希望が違いますので、しっかり希望を伺ったうえで適した台数を提供させています。」

 

店舗が売上を増やすには、スムーズかつ適切なオペレーションも重要だと思っています。ただ、データがまったくない状態でオペレーションの改善をしても、それが本当に適切なのか否かは、判断しづらいものです。しかし、データとして店舗内外の現状データが可視化できれば、何をどのように改善すべきかが見えてきます。

そこでですが、今までにエサシーを利用されたお客様から、ここが改善された、良くなったという事例を教えていただけますか?

阪本:「あるブランドが吉祥寺の交通量を測ったところ、計測したデータから予想していた交通量の波と違ったと伺ったことがあります。

計測前は、お花見の時期は交通量が増えて、そこから夏休みにかけて交通量が減る。そして夏休みにまた上がると予測していたのですが、ほとんど下がることなく、期間を通してそこそこの交通量があるとわかったのです。」

永井:「もちろん、そのブランドは吉祥寺に店舗を構えているのですが、その事実を知って、店舗スタッフがデータを見ながら、ディスプレイを時間帯ごとや日にちごとに切り替えるようになったと言います。同時に、店舗前を通る人の年齢・性別推定もデータで取得しているので、朝は10代〜20代の若い人が多くて、夕方になると年齢層が高くなるから、午前と午後で変えてみたりして。ディスプレイを変えることで実際に入店率が上がれば、接客を通じて売り上げに結びつけようと考えることができる。店舗のスタッフも効果を実感できれば、モチベーションも上がる。

これは一例にすぎませんが、エサシーの導入によって、Webの世界と同じ概念で次のアクションを判断できる人が少しずつ増えてきている気がします。」

阪本:「売上が良い時と悪い時の原因分析が感覚的な会話ではなく、データにもとづいたものへと変わってきたのは、お客様の中の大きな変化とも言えるかもしれません。」

 

そもそも交通量が少ないところで接客のスキルを上げようとしても、ただの空回りで終わってしまいますよね。交通量が少ないのか、時期によるものなのか、その辺りのデータがなければ、店員さんも改善のポイントが掴みづらいのではないでしょうか。

永井:「おっしゃるとおりです。」

阪本:「店内の歩行ルートや店舗の角度によってアイキャッチが変わってしまうので、Webで言うファーストビューがどこにあるのか、今までは誰もわかりませんでした。

それを、海老名にあるインナチュラルの実店舗を利用し、手探り状態で、どこが一番視認性を稼げるポイントかを探し出した結果…今まで『これが正しい』と思っていたものと大きくかけ離れていたのです。そこで、とあるポイントで集中的にビジュアルプレゼンテーション(※)を組んだ結果、より集客力と入店率を上げることができました。

※製品や店舗のイメージをお客さんにわかりやすく伝え、入店や購買を促すために、視覚要素を駆使して商品を提示すること。

 

 

今は一部のみですが、今後、エサシーがいろんなお店に導入され、スタンダードになっていけば、レガシー産業も活気づいていくのではないでしょうか。職人技の継承も簡単なことではありませんし、技術を未来へ繋いで行くには再現性をどう持たせるかが重要だと思うんですよね。今のままだと人依存になってしまいますが、今後さらに人口が減っていくとなると、人依存すらままなりません。

それらを考慮すると、データをもとに改善を繰り返していけることは、素晴らしいこと。どんなにインターネットや移動手段が発達しても、リアルな体験を求めてお店で購入する人はいるでしょうし。今後、エサシーで取り組んでみたいことはございますか?

 

永井「先日、たまたま移動広告に関する議論をしていたんです。移動広告は、視認量が高く、ターゲット数が多いエリアをぐるぐる巡回するようにルートが決められていますよね。たとえば、移動広告車に位置情報とスピード、細かいルートを調整し、その上でSmartDriveのIoTデバイスを搭載して、横にエサシーのカメラを設置すればどうだろうって。この二つを組み合わせれば、非常に面白いデータが取れるんじゃないかな。

あとは、AGCが窓ガラスに透明ディスプレイを組み込む技術を開発したと5月に発表していて、観光名所や博物館、バス、新幹線などの窓ガラスを完全に透過にして、ディスプレイに切り替えられるっていう。みんな、時代が変化していく中で、色々挑戦しているんですよ。レガシー産業だからこそできる挑戦もあるし、起こせるイノベーションもある。」

 

そうですね、レガシーな産業だからこそできる取り組みやサービスは数多く眠っているはずです。その中で広告の手段も変わっていくのではないでしょうか。自動運転が一般化していけば、移動の際に運転する必要もなくなってきます。そうすれば、車内では外の風景が流れるように見えても、車外では動画が流れている状態が普通になっていくかもしれません。その動画をどんな属性の人たちがどれだけ見ていたのか、10年後、20年後には個人でも広告を流して結果を計測できる時代が来るかもしれないですね。

 

永井「面白いですね。ただ、経営理念にも通ずることですが、クレストが広告調査を行っている理由は、“最適化”を行いたいからです。

たとえば、新幹線の窓を広告媒体に変えようということになっても、それが果たして、お客様が本当に求めるものなのかを先に考えなくてはなりません。求めていないものにお金をかけても、無駄になってしまうだけですから。そのために、本当に必要かどうかを判断するために、エサシーで計測し、評価をしてほしいのです。ふさわしくない広告なら無い方がいいですし、お客様に届くものだけを広告としてしっかり届けたい。最適化を追及することが会社の理念であり、世界を変えていくことだと信じています。」

 

最後になりますが、スマートドライブに対して一言いただけますか?

永井:「やりたいことはまだまだ、数え切れないほどあります。私たちは、今後もレガシーマーケットのイノベーションをたくさん起こしていきたいと考えています。今、目指しているのは2022年以降、年1社以上、1産業以上のペースで参入していくこと。一緒にレガシーマーケットのイノベーションを起こすためにも、スマートドライブのデータの活用に、大きな期待を寄せています。」

 

 

いかがでしたでしょうか?
レガシーなマーケットに対してIT技術を武器に変革を起こし続ける企業クレスト。これからも目が離せません。

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