事業者たちが変えていくー 新たな管理サービス車両BPO

会社の資産であり、深く広い知識が必要なため最も管理が難しい「車両管理」。このノンコア業務は時間もコストもかかり、必要不可欠ではあるものの、車両の所有者にとってはなかなか手間のかかる業務。

より低いコストで、より円滑に、なるべくならもう少しラクに管理業務を行いたいーー。

今、法人の車両管理が「リース」から「アウトソーシング」へと変わりつつあると言います。一体どんなサービスなのでしょうか?

車両BPOってどんなサービス?

車両BPOという言葉を耳にしたことがありますか?BPOとは、「ビジネス・プロセス・アウトソーシング」の略です。

車両BPOとは法人(顧客)が現在実施している車両管理業務を、専門の事業者(ベンダー)が管理内容の見直しを行いながら包括的に業務受託で行うことを言います。
対象が「モノ」ではなく常に移動をする「車両」であり、それを移動させているのは「ヒト」。そのため所在の把握がしにくく、管理者の目が届きにくいので非常に管理が複雑でたいへん手間がかかるのが車両管理業務です。

しかし車両BPOの導入で、今まで自分たちで対応しなければならなかった手間のかかる保険の申請やメンテナンス、車検・点検管理や駐車場管理などを、導入後は一括して事業者に管理してもらうことができるのです。
管理業務の委託内容については、顧客と事業者間で協議した上で決めることができるので、一部を車両BPOにすることもほとんどの作業を委託することも可能です。

どこまで業務を委託できる?

管理業務は車両本体の管理から事務的な手続きまで幅広くありますが、どの領域まで業務委託ができるのでしょうか。

リスクマネジメント管理

運転挙動の確認や、安全運転の確認(講習)、運転者の管理

車両管理

車両のメンテナンス、公租公課、保険や事故の管理、駐車場の管理、借上げ車両の管理、余剰車の管理、免許証の管理、納車引揚、リース車両の管理

問い合わせ対応

社内の申請関連、整備や修理の問い合わせ、各種相談、契約内容の相談、リコール対応など

経費管理

ETCカードや給油カード、駐車場、高速料金などの支払い管理、年間計画や予算策定

各種手配業務

新車発注の手配、解約の手配、運転記録証明書の取得代行、レンタカーの手配、陸送・登録変更など

各種データの作成・データの管理

請求データの集計、車両のデータ管理、整備や事故情報のデータ管理(違反報告書)など

上記を覗くと、顧客側は実質的に決裁・捺印業務のみ対応すればよく、その他の細かく専門的な業務は、全て車両BPO事業者側で委託が可能となるのです。

導入するとこんなメリットが!

では、導入することで具体的にどんな効果が見られるのでしょうか?

メリット1 コストの削減

業務プロセスの見直しを行い、プロのスタッフが効率的に業務を行うことでトータル的なコストダウンが期待できます。

メリット2 社内での車両管理業務が省略化できる

窓口を一本化することで、車両に関わる様々な情報の一元管理ができます。そして、利用者はウェブ上で車両関連のデータを確認できるため、いつ・何をすべきかを把握しやすくなります。
社内での車両管理業務が軽減することで管理業務のスリム化が行え、コア業務への集中が出来るように。

メリット3 専門家による効率的な業務へと見直しが行える

の視点で継続的な業務の改善・管理業務プロセスを最適化し、リスクを減らした効率的で精度の高い業務運営を行えます。

プロに任せることで、高い頻度で発生する法令改正への対応や、新技術・サービスの導入など、非常にリスクの高い専門的な業務も都度スピーディに行うことができるのです。

メリット4 メンテナンスの充実で安全性を確保

車両の使用状況に合わせた定期的なメンテナンス・点検作業を行うことで、常に安全性を確保。車検切れや突発的な事故の発生も防げます。

上記にあげたメリットを元に、Plan(計画)→ Do(実行)→ Check(評価)→ Act(改善)を継続的に行いトータルリスクマネジメントを強化することができるといいます。
車両管理業務は全体的に専門性が高く、さらに業務範囲が広いため、高い知識力と応対力が必要となってきます。そのため、サービスを導入する際は信頼できる事業者を見極めることが重要だと言えるでしょう。

リース市場と共に広まる車両BPO

現在のオートリース市場は、リーマンショックの影響を脱した2011年頃から急激な拡大を続けているようです。

その背景には、オートリースの導入率が低い中~小口・ノンフリートユーザーにおいて導入率が上昇していることや、マイカーリース市場が拡大しているためと推測されています。

カーリースは、資金面、財務面、税務面、車両管理などあらゆる面から見て大きなメリットが得られます。車両管理コストの低減を図るとともに、業務の効率化や間接組織の合理化を目的として導入されるケースが多いよう。

法人リース車両保有台数は2020年度末時点で337万台、2025年度末時点で352万台が予測されています。このように市場が拡大する一方で価格競争は激化し、車両BPOのようなサービスを取り入れ付加価値をつけている会社が増えてきているのです。

現在では三菱オートリースや三井住友オートサービス、オリックス自動車など、大手をはじめとしたリース会社を筆頭として車両BPOのサービスが展開されています。リース車両が増えるとともに、市場はさらに拡大すると見込まれるでしょう。

車両管理BPO、選ぶポイントは?

車両管理の費用を決める

年間を通し、車両管理に捻出できる予算に見合った各種サービスを選びましょう。予算によって提案と見積もりを検討してくれる企業もあります。その金額を鑑みた上で、委託する業務範囲を決めてもいいかもしれません。

業務委託する領域を決める

まず、自社の課題を洗い出し、何をどう改善していきたいかを見直します。全体の業務効率をとにかくあげたいのか、無駄をなくしてコストを削減したいのか。そうすることで依頼すべき業務範囲が明確になります。

車両管理業務の全てを任せた上で、さらに改善策を提案してもらう。または手間のかかる事務手続き関連の業務、データ作成やデータ管理のみを依頼する。どこからどこまでの範囲で外部に業務委託し、会社はどこを担当するべきかを検討しましょう。

例えばこんな導入事例

管理業務を委託することで、実際にこのような成果が見られるそうです。

「各拠点からの要望に基づき車両配置したが、稼働率が低いのが悩み。車両の稼働率を上げ、余剰車を減らしたい。」

車両管理システムの共有車予約機能を活用し、稼働率40%以下の車両を減車。レンタカーとカーシェアリングを有効活用することで、余剰車両の減車に成功につながった。

「拠点ごとに車両を管理しているため、本社で全体が把握できていない。車両管理規定の改正と、コスト削減もしたい。」

拠点ごとに管理していた車両を本社に集め、まとめて管理。そこで管理規定の見直しと、ルールの策定を行い、大幅なコストカットが実現。

「保有している車両が多く、拠点への案内・調整のオペレーションがまわらないため対応が遅れがちになってしまう。」

窓口の一本化と計画的なスケジュール管理の徹底で、車検切れの案内や申請も滞ることがなくなった。

これは事例の一部となりますが、車両管理は企業のリスクマネジメントという点からも必ず行う必要があります。また、交通事故・違反を起こさないための「リスク回避」という点でも適切な車両管理を行いたいもの。

管理業務の抜け漏れの防止にもなり、負担やリスクを軽減出来る「車両BPO」は、車両管理業務の効率化の一翼を担ってくれるでしょう。

営業車の事故率と保険料を下げる仕組みとは?

関連記事

SNSで最新記事をご購読ください
TOP