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ETC2.0とは?従来ETCとの違いやメリットなど詳しく解説

高速道路を使用する際に活躍するETC(Electronic Toll Collection System)の技術。
その従来のETCよりも更に進化した「ETC2.0」が2016年の春を境に本格導入されました。国土交通省が推進しているということもあり、今後はETC2.0の普及がますます広がり、旧型のETC車載器が廃止されるのではと予測されています。この記事では、新しい高速道路交通システムである「ETC2.0」について解説します。

ETC2.0とは?従来ETCとの違いやメリットなど詳しく解説

目次

ETC2.0とは

ETC2.0とは、機器名のバージョンカウントが示している通り、従来のETCがバージョンアップしたものです。従来ETCで対応していた料金収受の自動化に加え、リアルタイムの渋滞情報をもとに迂回ルートを教えてくれたり、有料道路の利用がおトクになったりと、多彩な情報サービスを提供してくれます。

2022年(令和4年)8月の時点で普及率(導入率)が28.3%に達している、そんなETC2.0の機能やメリットについて、従来のETCの振り返りとともに解説します。

従来ETCの成果

国土交通省が2020年12月に公表したデータによると、今や高速道路利用者の93%が搭載しているETCは、通行券や料金を受け渡す手間を省いた料金収受の効率化によって、料金所周辺の渋滞緩和に大きく貢献しています。また、渋滞時のクルマから排出される温室効果ガスの削減という、もう一つの大切な役割も従来のETCはしっかりと果たしてきました。

これらの役割と料金割引で節約できる移動費用を考慮すれば、機種代・工賃を合わせて1万円台のETCを利用する人が増えるのも頷けることでしょう。

いつから?ETC2.0の導入が本格化した背景

ETC2.0は2016年の春頃から本格的な導入が開始されました。ではなぜ国土交通省は、90%を超えるまで利用が広がったETCをETC2.0へとアップデートし、新車メーカーなどを通じて導入を拡大しようとしているのでしょうか。

高速道路からの一時退出を可能にし、適切な休憩を確保する

休憩施設同士の間隔が概ね25km以上離れている空白区間が約100区間存在

出典:報道発表資料:高速道路の休憩施設の不足解消に向けた社会実験について - 国土交通省

上記の理由により、適切な休憩を確保できていないと考えた国交省は、高速道路を一時退出しやすい状況を提供することで、解決を試みました。従来ETCでも一時退出はできますが、一時退出するとせっかくの割引料金がリセットされてしまい、トータルの高速道路利用料金が割高になってしまいます。一方、ETC2.0では、高速道路をいったん降りて指定の道の駅に立ち寄り、制限時間内に再び高速道路に乗り直した場合、高速料金は「降りずに利用した料金のままとする」としたのです。

位置情報や渋滞情報を活用したETC機能強化

車載カーナビやスマホとETC2.0車載機が密に連携することで、より広域の渋滞情報や迂回情報、事故発生情報など多くの情報を取得・活用できるようになり、タイムリーな走行支援情報をはじめとした、様々なサービスを提供できる様になるのです。

従来のETCは使えなくなる?

ETC2.0の導入が進むと従来型は使えなくなるの?と心配している方も多いのではないでしょうか。当面は、従来型が使えなくなるようなことはありません。ETC2.0の導入拡大には、料金収受システム自体の変更というより、付属サービスの充実という側面が強いためです。

ただし、それは移行による影響の話で、実はサービスの充実とは関係のないセキュリティの問題で、旧規格のETCが近い将来全く使えなくなる可能性があります。それが、ETCの2022年、そして2030年問題です。この2つの時期を境に一部の旧規格ETCは使用できなくなると言われてきましたが、このうち2022年問題の方は、新型コロナの影響などで関連設備の整備が遅れたため、今のところ影響は出ていないようです。

多くのETCが影響を受けるのは2030年問題の方で、以下で示した「旧セキュリティ規格」のETC車載器は、2030年の時点で使えなくなる可能性があります。ご自身の車載器を今一度、確認してみてください。

【旧セキュリティ規格 】

  • 車載器管理番号の最初の数字が「0」
  • ETCカード挿入口付近に「■」マークがある

【新セキュリティ規格 】

  • 車載器管理番号の最初の数字が「1」
  • ETCカード挿入口付近に「●●●」マークがある
  • ETC2.0車載器で「■」マークの印字がない

また、高速道路の施設から一般道に出入りできるよう設置された、ETC専用の簡易型インターチェンジのスマートインターチェンジが増えていますが、今後増設されるスマートインターチェンジが必ず旧式のETCに対応しているとは限りません。もし、新設されたスマートインターチェンジが従来型のETC非対応だった場合、必然的にそのインターチェンジでの乗り降りができないことになります。

ETCとの違い・ETC2.0で追加された新機能

ここでは従来ETCとの違いやETC2.0で追加された新機能について解説します。

料金収受のシステムから、情報サービスの基盤へ

従来型のETCは、それまで人の手を介していた通行券や料金授受の手間を省くことで、渋滞緩和や排出ガス削減に貢献してきた、非常に画期的かつ優秀なシステムです。しかしそれが有用なのは、あくまで料金所を通過するタイミングだけでした。

しかし、ETC2.0は料金収受(情報授受)システムであるETC を常に有用な状態にするため、高速道路等の走行中、ずっと情報を受け渡し可能な情報サービスの基盤となる機能が追加されました。

たとえるなら、従来型ETCはテーマパークへお得に入場できる入場パスのようなもの。ETC2.0は、入場割引はもちろん、園内の施設利用も割引され再入場も許可されているフリーパスと考えれば、両者の違いが良くわかるのではないでしょうか。

ITSスポットにおける道路とクルマの双方向通信

高速道路サービスエリアやパーキングエリアには、従来のビーコンやFM局を経由して、渋滞情報・気象情報・観光情報などの情報を取得できるITSスポットと表示された駐車スペースがあります。これは、ヒトとクルマと道路を情報で結ぶ、IT技術を活用した次世代の道路をスマートウェイと呼ばれ、ITSスポットはその中継地点。ETC2.0では、対応車載器とカーナビが連動し、高速大容量のDSRC通信方式によって、中継地点であるITSスポットと双方向通信することで、高速道路上の全ての道路が対象となる、非常に広範囲かつ多彩なサービスを実現しています。

従来サービス(VICS)とETC2.0の違いを解説

VICS(Vehicle information and Communication System)は、カーナビ用に整備された道路情報提供サービスです。電波や光ビーコン、FM電波を活用したもので、情報の範囲は広くても都道府県単位です。一方、ITSスポットを介するETC2.0は、最大1,000km分の道路交通情報をはじめ、複数提供される簡易図形情報や前方状況を撮影したカメラの静止画像、音声ガイダンスや文字情報などを複合した、分かりやすく利便性の高い情報サービスを受けることが可能です。

機能面だけ見るとメリットは多くない?それでも利用率が高い理由

ETC2.0によって得られる情報は多岐にわたるとはいえ、機能面だけ見れば、性能の良いカーナビと現行ETCよりETC2.0の方が優秀だとは言い難いかもしれません。にもかかわらず、ETC利用台数803台のうちETC2.0の利用率が「241万代台(28.3%)」もの高水準に達しているのはなぜでしょうか(統計データは2022年8月時点)。

その一つに、新車販売メーカーがディーラーオプションとして用意していたETCをETC2.0へと移行中であることが考えられますが、そのほかにも、次のような「あまり知られていない」事情があるためです。

高速道路料金の割引率が10%上乗せ

法人向けに発行される「ETCコーポレートカード」では、大口・多頻度利用している緑ナンバー車(事業用)の場合、ETC2.0へ移行すると従来型より10%、割引率が上乗せされます。

たとえば、1台ごとの1ヵ月の利用額が3万円を超える部分は、30%割引から40%割引にUPするため、1ヵ月に高速道路料金が5万円ほどかかるクルマが5台ある場合、月2,5万円も利用料をコスト削減できるのです。高速道路の使用頻度や所有者用車の台数にもよりますが、多少車載器代や取り付け費用がかかっても10%もの割引上乗せがあれば、長い目で見ても従来型からETC2.0へと変えた方がおトクになります。

特殊車両・大型車両の通行許可申請手続きの簡素化

トラッククレーン等自走式建設機械やトレーラ連結車の特例5車種(バン型・タンク型・幌枠型・コンテナ用・自動車の運搬用)、あおり型・スタンション型・船底型の追加3車種を含む特殊車両が、道路を通行するには特殊車両通行許可が必要になります。また、幅・長さ・高さ・総重量のいずれかが一般的制限値を超える大型車両や、積み込む貨物が特殊な車両についても、特殊車両と同じように通行許可が必要です。しかし、ETC2.0を搭載している場合は、その通行許可を簡素化する制度が用意されています。

この制度を特車ゴールドと言い、業務の効率化に大きく寄与するという理由から、通行規制の対象となる車両を数多く所有している輸送・運送業者が、積極的にETC2.0へ移行を進めています。

圏央道の料金がさらに2割引

2015年までは、圏央道経由の走行が都心経由よりも高い金額になっていましたが、対距離制を基本とした料金体系に移行した2016年以降は、ETC車載器搭載のクルマを対象に双方の料金が統一され、ETC2.0では圏央道の料金が更に2割引となるサービスが実施されています。

首都圏の高速道路を頻繁に活用する貨物運送会社や営業交通機関にとっては特に大きなメリットですし、もちろん通勤などで有料道路を使用する一般ドライバーにも恩恵があります。

渋滞緩和に貢献すると料金割引

ETC2.0では、システムのアドバイスにより渋滞を避けたルートを選択すると、有料道路の割引が適用されるというサービスが予定されています。「ここからここまでが割引区間」と決められているのではなく、たとえば都市圏で渋滞の激しい場所があった場合、空いている環状道路などを使用して目的地に向かうと「渋滞緩和に貢献した」とシステムが認識し、料金所において割引が適用されるというものです。

また、渋滞を避ければ、燃料費などの移動コスト・費用の削減に繋がりますし、渋滞の列に並んでトロトロ走る無駄な時間を節約することができます。

道路交通情報や周辺観光情報の入手

ETC2.0を活用して、全国に設置しているITSスポットから最大1,000km区画の道路状況をカーナビに反映できます。このITSスポットはインターネットを活用した情報システムのため、渋滞情報や交通事故の状況を事前に把握できるだけでなく、サービスエリアや道の駅など、周辺の観光スポットなども教えてくれます。

情報を受信する時は、所定の駐車スペースに停車してETC2.0対応のカーナビにデータを転送するため、スマホなどが手元にない場合は活用しましょう。高速道路における交通情報サービスは電波ビーコン(2.4GHz)を使用していますが、2022年4月以降はETC2.0を活用したITSスポット情報提供サービスに一本化されるため、これに合わせて車載器を買い替える方も増えていくと言われています。

ETC2.0の活用以外にも、車両台数自体を見直すことでコスト削減も可能です。以下資料では、分かりやすく解説していますので、是非ご活用ください。

ETC2.0はメリットがいっぱい!走行履歴や経路情報を活用した新サービスを活用しよう

従来型ETCをETC2.0に変えると、どのようなハイウェイライフを過ごすことができるのでしょうか。

渋滞回避や迂回路の取得が容易になる

ETC2.0ではITSスポットを介し、広範囲にわたる走行経路情報が取得できますが、同時に利用者の走行履歴や位置情報も高速道路等を管理する「NEXCO」などの団体に提供されます。この双方向通信による情報交換によって、さらにリアルタイムな渋滞情報と柔軟なトラブル回避ルート、最適かつ最短の迂回ルート検索などができるようになるでしょう。

また、ETC2.0によって導き出された渋滞回避ルートを選択すれば、通行料金を割引するサービスの実施も同時に検討されているため、渋滞緩和はもちろん、さらなる排出ガス削減効果も期待できそうです。

「賢い料金」で高速道路からの一時退出・再進入が可能になる

高速道路に乗ったものの、経路の組み立てが上手くできずに途中で寄り道したり、別方面の高速道に乗り換えたりした、というケースもあるでしょう。また、休憩を取りたいけれど次のサービスエリアまで距離がある、災害や事故の発生で通行を予定していた区間が通行止めで迂回せざるを得ないことなども少なくはありません。

そうした場面でも、ETC2.0では一時退出・再進入時の料金同一化がすすめられているため、不要な料金が発生することはありません。現在、高速道路から一時退出して乗り直しても、目的地まで高速道路を降りずに利用した場合と同じ料金で高速道路を継続利用できるという社会実験が実施されています。今後は実験の成果を踏まえ、全国各地で一時退出と再進入が可能な道路が拡大されていくでしょう。

注意:現在は次の条件を満たしていないと割引が適用されません。

※対象のインターチェンジでの乗り直し、順方向の利用にのみ適用、退出後、1時間に同じインターチェンジへ再進入すること。

※対象の道の駅に立ち寄る必要がある。

※北海道と沖縄では実施されていません。ただし、今後追加の可能性もありますので、こちらのサイトをご参照ください。

注意喚起や災害情報を音声で受信できる

ETC2.0対応の車載器の多くは、位置情報を把握するGPSと共に、天頂衛星システム「みちびき」から受信した地震や津波発生などの災害・危機管理情報を音声ガイダンスにて注意喚起するマイクを搭載しています。「この先、障害物があります。走行に注意してください」「雪のため、速度を落として走行してください」など、カーラジオなどによる注意喚起と異なり、聞きそびれる心配もありません。

クルマ側から発信される位置情報をもとに、万が一災害に巻き込まれてしまった際の避難ルートや、緊急・応急対応についての適切な提供も可能になります。

条件を満たせば料金が割引になる

2016年1月から、圏央道の料金水準が約2割引になる割引が実施されています。条件を満たしたうえで圏央道を利用した場合に、料金が高速自動車国道の普通区間と同水準(普通車の場合、24.6円/km)にすることで、新湘南バイパスを含む圏央道の環状道路としての機能を有効活用してもらうことが目的です。ただし、首都高経由での料金が高い場合は引き下げがありませんのでご注意ください。

割引対象区間:

圏央道(茅ヶ崎JCT〜海老名JCT、海老名JCT〜木更津JCT)、新湘南バイバス(藤沢〜茅ヶ崎JCT)

【さらなる可能性】今後期待できるETC2.0のサービス

今のところ、デメリットに感じる点は一つも見受けられないETC2.0。今後はどのようなサービスへと進化し、導入することでどのようなメリットを享受できるのでしょうか。

ここまでは、あくまでもクルマが道路を走行していることを前提としていましたが、クルマは年中休みなしで走っているわけではありません。目的のレジャー施設や観光地などに到着すれば、コインパーキングなどの有料駐車場に車を止めることになりますし、長距離移動の場合は一定期間フェリーを使うケースもあります。

このような時、双方向かつ広範囲での情報許攸が可能なETC2.0なら、移動中に目的地近辺の駐車場の空き状況や安い駐車場の検索をできたり、駐車場でフェリーの予約や利用料金が決済できたりする可能性もあるため、非常にスムーズな走行が可能になります。また、民間企業との連携が進めば、ガソリンスタンドやファストフードのドライブスルーにおける決済を、ETC2.0でまとめて完了させるといったことも可能になるかもしれません。

ETC2.0の導入を後押しする助成金

ETC2.0の導入促進を図るため、キャンペーン対象店舗にて下記で示した要綱に沿って、車載器本体の購入費用から車載器1台につき最大10,000円を助成されるキャンペーンが実施されています。

ETC車載器購入助成キャンペーン

対象者

期間中に対象店舗にて、申請方法に基づき車載器未設置の車(二輪車を含む)にETCまたはETC2.0車載器を新規に購入・セットアップ・取付をおこなった方

期間

2022(令和4)年1月27日(木)~2022(令和4)年6月30日(木)※キャンペーン期間内の申込み完了が必要。ただし、期間内でも助成台数に到達した場合、受付終了の可能性アリ。

助成台数

240,000台

対象地域

全国※キャンペーン取扱店舗はキャンペーン特設Webサイト告知。

特設サイト

ETC2.0くんPORTAL SITE

助成金額

最大10,000円/台(ETCまたはETC2.0車載器本体の購入費用に限る)

キャンペーン参加要件

  • ETCまたはETC2.0車載器を新規に設置される方
  • 新セキュリティ規格に対応した車載器のみ対象
  • ETC車載器の買い替えは対象外
  • キャンペーン取扱店舗にて、購入・セットアップ・取付を実施
  • 本キャンペーンは、二輪車および四輪車が対象
  • 購入・セットアップ・取付後の申し込みは助成対象外
  • 他のETC車載器購入助成を受けられた車は対象外。
  • 別途必要となるセットアップおよび車載器の取付にかかる費用は対象外

ETC2.0を導入するにあたり必要なもの

ETC2.0の使い方は、専用の車載器を取り付け、搭載するカードを用意するだけ。カードは旧来のものでOKです。

ETC2.0対応車載器

ETC2.0を使うには、当然のことながらETC2.0対応車載器が、新サービスを受けるには、2015年7月1日以降にセットアップを完了した車載器が必要です。

今まで通り必須のETCカード

そして従来の製品と同様に、車載器に搭載する専用の「ETCカード」を用意しましょう。ETCはクレジット会社を通して料金を精算するシステムのため、所定の手続きを終えたカードを発行してから車載器に挿入してください。

あると便利なETC2.0対応のカーナビやスマホ

また、ETC2.0をフル活用したい場合は、システムに対応するカーナビやスマホを用意しておくとさらに便利です。近年では、ETC2.0に対応するカーナビも発売されているため、商品を購入する前にカタログなどに目を通し、目的や用途に応じて比較検討をしたうえで、購入しましょう。

車載機取り付け・交換を依頼する専門店

ETC2.0の車載器は、ディーラーやカー用品店、自動車整備工場などで取り付けてもらうことができます。ETC関連の車載器取り付け・交換は専門的な知識と技術が必要となるため、自動車のメンテナンスに慣れていない方は取り付けが難しい場合も。とはいえ、従来のETC車載器の場合、他の機器(カーナビなど)の取り付け時より配線が単純なため、DIYで取り付けることも不可能ではありません。一方、ETC2.0車載器は使用する車の情報を暗号化して書き込むため、ETC部とDSRC部を同時にセットアップする必要があります。そのため、ETC2.0車載器の取付作業に関しては専門店にお任せした方が無難です。

ETC2.0車載機のタイプ

ETC2.0の車載機には大きく分けて3つのタイプがあります。これから検討して導入をしたいという方に向けてわかりやすく解説します。

カーナビゲーションと連動するタイプ

すでに販売されているカーナビの中には「ETC2.0対応」という商品が存在します。ETC2.0を通して音声や画像を表示できるため、道路状況の把握や観光情報などのサービスを受けられます。

GPS受信機と連携する発話型のタイプ

音声により情報を得ることができる発話型のETC2.0で、ETC2.0対応車載器&アンテナユニットのみで機能します。2019年12月1日道路交通法改正にともない、ながら運転の罰則が厳罰化されましたが、運転中にカーナビを注視することもながら運転に含まれます。そう考えると、発話型のETC車載器は画面を注視する機会が少ないため、使用中でもながら運転として検挙される心配もありません。

スマホと連動するタイプ

「ETC2.0対応アプリ」をインストールしたスマホを接続し、画面を通して情報やサービスを活用することができる車載器です。

人気のETC2.0車載機のご紹介

現在、ETC2.0に対応した車載器が次々と発売されていますが、中でもおすすめの車載器を2つほど紹介します。

パイオニア ETC2.0ユニット(GPS付)「ND-ETCS10」

出典:パイオニア株式会社 「ND-ETCS10 公式ページ

カーナビがなくても大丈夫。シンプルでコンパクトなデザインながら、アンテナ・本体共にLEDライトが内蔵されているため、カード挿入の有無や認証エラーなどを光でドライバーに知らせてくれます。交通情報を分かりやすいハッキリとした音声で案内してくれるのはもちろん、リアルタイムで受信した渋滞情報を知らせてくれたり、安全運転や災害時も支援したりと、今後、導入される経路情報を活用したサービスに対応しています。

パイオニア公式サイト
Amazon

アルパイン ETC2.0車載器 「HCE-B110」

出典:アルプスアルパイン株式会社 「HCE-B110 公式ページ

インテリアを邪魔しないビルドインタイプの中から、2016年~2019年製アルパインカーナビに対応したHCE-B110をピックアップ。高速道路の渋滞や合流ポイントの事前にお知らせ、落下物などの注意喚起もしてくれるのが特徴です。少々価格は高めですが、高速道路料金的な恩恵や音声ガイダンスだけではなく、道の駅やSA・PAのITSスポットで周辺観光地の情報をゲットし、カーナビをフル活用して旅行やレジャーを効率よく最大限楽しみたい!という方にはおすすめの1台です。

なお、カーナビとの連動をメインとしているため、VICS光ビーコンアンテナは付属していません。

アルパイン公式サイト
Amazon

ETC2.0に対応したカーナビ紹介 

圏央道通行料金や渋滞回避の割引、そして高速道から一般道への一時退出を可能とするサービスなどは、ETC2.0対応の車載器があれば受けられますが、情報基盤としてフル活用するのであれば、DSRC通信と連動するカーナビも必要です。

パナソニック・ストラーダ「CN-HE01WD」

出典:パナソニックオートモーティブシステムズ株式会社「CN-HE01WD 公式ページ

数あるECサイトにおいて常にランキング上位に付けている、ETC2.0対応の最新カーナビが、ストラーダの「CN-HE01WD」。高精細「HD美次元マップ」を搭載した、200mmの7V型ワイドモニターの視認性は抜群で、ETC2.0によって取得されるリアルタイム情報との連動で、快適かつ安全なドライブレジャーの手助けになること請け合い。ハイレゾ音源にも対応しているため、音楽DVDや映画を高画質・高音質で楽しめます。

パナソニック公式サイト
Amazon

ケンウッド・彩速ナビ「MDV-M808HD」

出典:ケンウッド株式会社「彩速ナビ MDV-M808HD 公式ページ

彩速という名の通り、非常に高い画像解像度と、指とタッチパネルの間に発生する微弱な静電容量の変化からタッチ位置を検出する操作性の良さで定評を集めている機種です。3Dのリアルな地図が広がる「ドライビング3Dマップ」を搭載しているため、ETC2.0との連携で得た情報を立体的に、しかも正確につかむことができます。

ケンウッド公式サイト
amazon

ETC2.0×運行管理システムで更なる効率化も可能に!

スマートドライブでは物流車両を使用する企業向けにETC2.0を活用した運行管理サービスを提供することを目指し、2021年の6月にパナソニックと共同実証契約を締結しました。利用中のETC2.0車載器からデータを取得するため、新たな専用のデバイスは購入不要。国が公共データとして収集した車両の位置情報を民間活用するため、車両位置情報をもとにした運行管理が安価で運用できるようになります。誰でも直感的に利用できる管理・操作画面、運転日報作成、リアルタイム位置情報、走行履歴といった機能をもとに業務効率化や働き方改革を推進します。
詳しくは以下の記事をご参照ください。

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