ETC2.0 車両管理サービス、丸紅と沖電気工業(OKI)が共同で社会実験を開始

法人向けクラウド車両管理サービス 事故予防・コスト削減・業務効率化・コンプライアンス

出典:国土交通相ホームページ

安全運転、業務の効率化、そして人材不足・・これら多くの課題が今の物流業界に重くのしかかり、年々深刻度を増しています。そんな中、Amazonと提携していたヤマト運輸が料金の改定を行うなど、様々な観点で改善が行われています。
2017年3月、物流管理の見直しを行うべく新たな施策を進めていることが発表されました。それが「ETC2.0 車両管理サービス」です。施策の目的や意図から社会実験の内容までを詳しく紹介します。

国土交通省が公募した「ETC2.0 車両管理サービス」

2015年11月27日、国土交通省はITをうまく活用し道路を賢く使う取り組みの一つとして、「ETC2.0 車両管理サービス」の社会実験参加者を公募しました。この実験は、ETC2.0のビッグデータを活用して業務の効率化をはかり、ドライバー不足を少しでも解消していくことを大きな目的としています。

ETC2.0は有料道路使用の際に料金所で停止することなく通過できる上ETC機能に加え、渋滞回避や安全運転支援など、ドライバーに有益な情報を提供するサービスを言います。全国で約1,600箇所ほどの高速道路上に設置されたITSスポットから有益な情報が随時送信され、通信費用は無料。

荷主庭先実態調査報告(日本路線トラック連盟)の調査によると、1時間以上という荷待ち時間が半数をしめています。そこでこの仕組みを利用することで、以下のような改善を予測しているのです。

リアルタイムな位置情報から正確なトラックの到着時刻を予測し荷待ち時間を短縮
トラック運転の危険箇所を特定し、ドライバーの安全を確保。安全運転の啓蒙
そこで車両のプローブ情報を活用し、運行管理の効率化やドライバーの安全確保等を試行実施する事業者や事業者グループを広く公募し、社会実験の上で気づいた改善点や新たな利用方法の提案を求め、実現可能性、有効性を確認するために本格指導をしました。
この実験では渋滞・事故の削減の評価および分析、国としての施策の有効性や実現の可能性、安全性の効果など様々な観点で評価・分析を行います。前出の荷待ち時間の削減を削減も期待されています。

2017年3月から社会実験を開始した丸紅とOKI

2017年3月6日、丸紅株式会社と沖電気工業株式会社(OKI)がETC2.0 車両管理サービスの第II期社会実験に共同で取り組みを進め、車両運行管理支援サービスの実験の開始を発表しました。
その中身は、丸紅の子会社で法人向けMVNO/MVNE事業者丸紅無線通信の通信サービスと、OKIのETC2.0 対応の車両運行管理サービス「Locoもび」を組み合わせた上で、丸紅の子会社、丸紅ロジティクス株式会社(MLOGI)と丸紅グループのアルテリア・ネットワークス株式会社(アルテリア)に車両管理支援サービスを提供する、というもの。

MLOGIとアルテリアはすでに数十台規模での車両運行管理実績を備えており、今回はそれにETC2.0の仕組みを活用の上、リアルタイムの動態管理を含めた車両運行支援管理サービスを提供することで運行効率の改善や向上、サービスの有効性の評価を目的としています。

丸紅とOKIはこの実験結果をもとに、スマートフォンの位置・加速度情報、OBD-IIの燃費・車速等情報、ウェアラブルデバイスの心拍数情報等のビックデータを収集・分析・活用することで、車両運行管理の効率化や運転日報の自動作成、運転手向けの安全運転支援から労務管理までを実現し、物流業務の環境改善・効率化を図るIoTソリューションを企画しているそうです。

第I期となる社会実験ではヤマト運輸株式会社や佐川急便株式会社など民間企業11組16社が参加し、2017年3月末までを目処に実施されています。

ETC2.0 車両管理サービスの実験で物流業界はどう変わっていく?

丸紅は丸紅無線通信を通じて、IoTや格安SIM事業者等向け無線回線の提供、位置情報管理や映像監視・分析等のIoTサービスをスタートしており、OKIは国土交通省や道路会社などの道路管理者向けにETC自動料金収受システムおよびETC2.0システムを提供し、昨年度からはETC2.0システムから得られる車両情報を民間のサービスに活用する検証を進めながら物流事業者向け運行管理支援サービスに積極的に取り組んでいます。

現時点ではETC2.0を活用している例として、車両の入退場に関する様々な管理を無人で実現するサービスCaoThrough™(カオ・スルー)があります。これは車両の入退場に関する様々な管理をクラウド上で無人で行うもの。ETC2.0が今後さらなる普及の拡大を見せるとともに、ETC2.0を活用したより利便性の高いサービスが開発され、利用者もその恩恵を受けられるようになるでしょう。

現在進めているサービスと社会実験の結果によって、物流業界の抱える課題解決への道のりもぐんと近づくかもしれません。しかしながら、第II期の実験は始まったばかりでもあるため、そこから結果の分析を行い改善を重ね、改善に関する具体的な施策については来年以降となりそうです。

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