MaaSとはMobility as a Service(モビリティ・アズ・ア・サービス)の略で、あらゆるモビリティ(移動)が1つのサービスとしてシームレスにつながることを意味している。
UITP(Union Internationale des Transports Publics:国際公共交通連合)によると、MaaSとは様々なモビリティサービス(公共交通機関、ライドシェアリング、カーシェアリング、自転車シェアリング、スクーターシェアリング、タクシー、レンタカー、ライドヘイリングなど)を統合し、これらにアクセスできるようにするものであり、その前提として、現在稼働中で利用可能な移動手段と効率的な公共交通システムがなければならない。このオーダーメイド・サービスは、利用者の移動ニーズに基づいて最適な解決策を提案する。MaaSはいつでも利用でき、計画、予約、決済、経路情報を統合した機能を提供し、自動車を保有していなくても用意に移動、生活できるようにする。
また、ITS(高度道路交通システム)世界会議で設立された「MaaS Alliance」では下記のように定義する。
MaaSとは、車やバイクをはじめ、バス・鉄道・航空機・船などのあらゆる種類の乗り物を単なる移動手段としてではなく、ニーズに応じて利用できる「1つのサービスへの統合」とされている。
スウェーデンのチャルマース工科大学の研究者によって、サービスへの統合の程度に応じてMaaSを5段階(レベル0~レベル4)に分けられている。
MaaSの利便性や社会へのインパクトは様々な場面で語られており、各MaaSレベルでのサービス開発は世界中で進められているが、そのベースとなっている技術がインターネットである。スマートフォンや車載デバイス、移動体そのものがインターネットにつながり、それぞれの持つ情報を統合・解析・分析し連携させることで、新たなサービスの実現が可能になる。
MaaSの可能性は交通サービスの利便性向上だけではなく、様々な産業や社会環境にも波及すると考えられているため、事業者や業界、官民の垣根を超えた連携が必要不可欠である。