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  • 社用車のリースと購入、「会計」や「経費」の観点ではどう違う?

    社用車のリースと購入、「会計」や「経費」の観点ではどう違う?

    社用車を導入する際、購入するのではなくカーリースを活用する会社も多いことはご存知でしょうか?

    リース契約であれば、毎月のリース料は費用として計上できます。また、3年、5年など決まった年数でリース契約が終了するので、車両の入れ替えのタイミングなど考える必要がありません。

    毎年の税金や自賠責保険料が含まれていますし、車検や点検の整備費用なども一緒にしたメンテナンスリースと呼ばれるリース契約もあるため、車両担当者は車両の管理がとても楽。これがリースの最大のメリットだといえるでしょう。

    一方で社用車を購入した場合には、その車は「車両運搬具」と呼ばれる固定資産になります。つまり、会社の資産として計上されるということです。

    購入時に一括現金支払いの場合には現金の減少になり、資金面での余裕が必要です。費用面では、車の場合車両運搬具減価償却費として費用計上ができます。

    リース契約ならリース料を費用計上するのみ、購入なら資産計上し、減価償却を行い費用化。
    前置きが長くなってしまいましたが、今回はリースと購入双方について、会計や費用の観点を中心に紹介します。

    減価償却の方法

    固定資産の減価償却の方法には、その資産の耐用年数に達するまで、毎年同じ金額を費用計上する「定額法」と、毎年同じ減価償却率で費用計上する「定率法」の2つの方法があります。

    定額法は100万円の資産を5年で償却する場合、毎年20万円ずつ費用計上されます。定率法なら5年の償却率は50%なので、初年度は50万円、翌年度は25万円、翌々年度は12.5万円になります。

    つまり最初の2年間は定率法の方が多く費用計上できます。利益を上げている会社であれば、最初の2年間は定率法の方がメリットがあります。定額法と定率法は途中で変更することは認められていません。

    固定資産売却時には、減価償却が完了していても残存価格があります。残存価格は約10%で、100万円なら10万円は最後まで残る計算です。固定資産売却価格が13万円なら、差額の3万円を固定資産売却益として収益計上する必要があります。

    クルマの場合は、下取り価格や買取価格が高いほど売却益は大きくなります。

    社用車の減価償却、耐用年数は何年?

    社用車を購入した場合には、固定資産になります。固定資産は耐用年数が2年以上のものであれば、減価償却を行います。耐用年数の期間内で消耗した分、価値が減少した分として費用計上するのです。

    自動車の構造と種類 耐用年数 減価償却率
    普通自動車(事業用を除く) 6年 0.417
    軽自動車(事業用を除く) 4年 0.625
    貨物自動車(ダンプ、事業用を除く) 5年 0.500

    減価償却率は平成19年4月以降に取得した固定資産に適用される数値です。カローラやフィット等の普通車の場合は6年、軽自動車は4年、プロボックスやハイエース等の貨物車は5年が耐用年数です。

    リースと購入、費用の比較ではどちらがお得?

    ここからを事例をもとに紹介したいと思います。実際に検討される際は、ぜひ導入を検討される車種で比較してみてください。

    サンプル : 社用車の取得原価(車両本体価格+諸費用含む取得時の総額)200万円

    取得原価約200万円に近いサンプル車を購入した場合とリースした場合で比較してみます。

    ・トヨタカローラアクシオ1.5G(車両本体税込価格1,861,920円、ナビ、ETC付、値引きも考慮)をオリックスリースにて5年リース見積した場合の月額 : 33,588円
    ・リースは、ファイナンスリースで点検費用などのメンテナンスは含みません。
    ・走行距離は1,500km/月で計算。

    リースには毎年の自動車税も含まれますが、購入の場合は含まれていません。今回は税金関係は比較対象外として、社用車の費用化の比較のみ紹介します。

    また、便宜上、リース料金は月額約33,500円で比較します。購入の場合は費用計上を償却率0.4で計算します。

    購入した場合の費用計上

    ・初年度 2,000,000円×0.4 = 800,0000円
    ・2年目 (2,000,000 – 800,000) × 0.4 = 480,000円
    ・3年目 (2,000,000 – 800,000 – 480,000) × 0.4 = 288,000円
    ・4年目 (2,000,000 – 800,000 – 480,000 – 288,000) × 0.4 = 172,800円
    ・5年目 (2,000,000 – 800,000 – 480,000 – 288,000 – 172,800) × 0.4 = 103,680円

    5年使用しての帳簿上の残価 155,520

    リースの場合の費用計上

    33,500円の月額×12か月= 402,000円(5年間固定)

    利益を上げている会社なら、2年目までは費用計上する額がリースの場合よりも上回るため、節税効果は高まります。ただこの点については、利益を上げている会社が節税目的で購入する場合のみメリットがあるといえます。

    仮に3年で代替えすれば、帳簿上の残価は432,200円。下取り買取価格が600,000円の場合には、差額167,800を車両運搬具売却益として収益計上することになります。

    収益計上してもまた新しい車を購入すれば、新しい車の減価償却費が大きいので収益が相殺され、費用が上回るので節税効果は変わりません。なお実際には、経過月によって計算するのでご注意ください。

    リースと購入のポイント

    購入の検討をする場合は、事前に以下の点を押さえておきましょう。
    ・購入時の現金等の資金の減少
    ・毎年、減価償却が必要で会計上、手間がかかる
    ・売却時など手放すときにも、売却損益の計上など会計上、手間がかかる

    通常はこれらが大きな要因となって、リース契約で社用車を使用する会社が多くなっています。さらに毎年の自動車税の支払いや車検毎の自賠責保険、重量税も必要になります。

    リース契約のメリットは、毎月同じ金額を費用化するため、会計上とても楽なこと。リース契約が満了した時に、車両を新しく入れ替えるのみで良く、代替えのタイミングも容易です。また少々リース料は高くなりますが、点検や車検も全て含まれたメンテナンスリース契約を結べば、車両担当者の負担が非常に軽減され、社用車の管理が楽になります。

    もちろんデメリットというか注意点もあり、経営状態が悪いとリース契約が結べない場合がある、途中でリース契約をやめたいときの違約金が必要になることは前もって確認しておきましょう。

    中古車購入という選択肢も

    乗用車の耐用年数は6年、貨物車の耐用年数は5年です。耐用年数が2年未満の場合や取得価格が30万円未満の場合には一括で費用化できます。

    つまりおおむね4年以上経過した中古車を購入することにより、購入価格分を初年度で費用計上できることになります。一括で費用計上することにより、翌年度以降の減価償却は不要です。もちろんメンテナンスに関わる費用はその都度必要になり、故障のリスクとも隣り合わせにはなります。ただ「中古車」という選択肢をもっておくと視野が広がるでしょう。

    今回は「会計」の観点を中心に社用車をリースする場合と購入する場合で比較してきました。とはいえ、また別の観点でもそれぞれの特徴は異なります。そのあたりのお話は『【比較】 法人なら購入よりカーリースがお得? メリットや仕組みを徹底解説』でもまとめているので、ぜひチェックしてみてください。

  • 介護事業所の不正請求はITのチカラで解決できる?

    介護事業所の不正請求はITのチカラで解決できる?

    2015年、介護保険を請求した336,602の事業所(総数)のうち、指定取消・効力の停止処分となった施設や事業所数は227件にのぼり、過去最高を記録しました。

    介護保険施設及び事業所は高齢者の尊厳を支えるケアの継続的なサービスを提供するなど、非常に重要な社会的役割を担っています。しかし、近年、介護サービス事業所の増加やサービス提供方法が多様化している一方で、不正請求や虚偽報告などにより処分を受ける事業所も増加しているようです。

    超高齢化社会に突入し、介護施設や事業所は今後の私たちの生活にはますます必要不可欠なものになってきました。つまり、介護事業者が停止処分になってしまうと、困るのは事業者だけでなく、私たちでもあるということです。それでは、今後、一体どのような手段で問題を解決していくべきなのでしょうか。

    介護業界の現状、不正請求はなぜ起こる?

    介護保険制度は、日本が超高齢化社会に突入して被介護者の介護を家族のみで支えることが難しくなってきたことから、介護を必要とする人が適切なサービスを受けられるようにと2000年か4月に施行された制度です。介護保険は身の回りのお世話をするだけではなく、被介護者の自立をサポートする「自立支援」、被介護者本人が自由に選択することで介護サービスを総合的に受けられる「利用者本位」、納めた保険料に応じてサービスや給付金を受ける「社会保険方式」、この3つの大きな柱から成り立っています。

    出典 : 厚生労働省

    介護保険は40歳以上の国民全員が納めた保険料と、国や市区町村の公費(=税金)を1:1の比率で合わせて運営されています。上記の図を見ると、公費(税金)を分解すると都道府県が12.5%、市区町村が12.5%をそれぞれの税収から負担していることが改めてご理解いただけるかもしれません。

    2000年から2015年までで、介護保険の指定取消および効力の停止処分にあった施設・事業所数は合計で1,944事業所でした。不正請求がこんなにも多く発生してしまう理由はどこにあるのでしょうか−−?

    厚生労働省が発表した介護業界における有効求人倍率は3.46倍と全職種の平均1.31倍を大きく上回り、慢性的な人手不足が続いています。それに加え、団塊世代が75歳以上になる2025年ごろには、介護従事者が約38万人も不足すると言われています。業界としても人材確保に力を入れていますが、体力・精神力ともに高負荷で給料が安いというネガティブなイメージを持つ人が多く、なかなか解決への道は遠いようです。

    そもそも、介護は介護保険法が施行される前は医療分野に属していました。高齢者が増え医療費がかさむことから介護と医療が切り分けられたこともあり、介護報酬は医療報酬よりも低い額が設定されています。
    今後さらに要介護者が増えていきますが、それとともに介護サービス利用者1人あたりの売り上げ(国が決める介護報酬)は減額していきます。そうなると事業者の利益も徐々に減っていくことが簡単に予想されることでしょう。

    ※介護報酬:介護保険制度で介護サービス事業者や施設が、利用者にサービスを提供した場合、その対価として事業者に支払われる報酬、介護サービスの値段

    つまり、介護事業者が安定した運営を行うためには、少ない人数でも利益を向上のために生産性を上げる仕組みを作ったり、本業以外のサービスを始めるなど、早急に施策を考えなくてはなりません。

    介護職は体の不自由や人や高齢者の生活に寄り添い、心身共にサポートをするお仕事です。国全体が働き方改革を掲げているとはいえ、介護業界の人材不足や各事業所における経営問題はすぐに解決できるものではないため、国の財源に頼らざる得ない部分があるのが現状です。

    こういった理由も介護施設や事業者の不正請求や虚偽報告が後を絶たない一因なのではないでしょうか。

    不正・虚偽による処分で経営が困難に

    介護の需要は増加しているものの、介護報酬のマイナス改定などの影響を受けて事業者の経営の悪化や倒産が相次いでいます。2017年度は「老人福祉・介護事業」の倒産件数が前年比2.7%増の111件でした。この数字は6年連続前年を上回る結果となり、介護保険法が施行された2000年以降で最多の件数です。

    処分程度としては指定取消が最も厳しく、次いで効力の全部停止、効力の一部停止の順になります。介護事業所の指定取り消しとは、文字通りに介護保険施設として指定が取り消されてしまい、介護報酬が一切請求できなくなること。さらに全部取り消しとなると、一定期間、介護保険に関する権利の全部を行使できなくなります。こうした指定取り消しや効力停止処分を受けてしまうと、事業所は運営が難しくなり、実質的な倒産へと向かってしまうのです。

    2015年は227件中「指定取消」が119件でした。指定取消は複数の事案が重なった処分であることから、不正をしている事業者がいかに多いかがおわかりになるのではないでしょうか。従業員が不正確な申告をして、実際には訪問していないにも関わらず訪問介護報酬を請求していた事実がわかってしまうと、3カ月間の業務停止命令を受けるなどの処分を受けなくてはなりませんが、業務停止を受けると実質的な売り上げが立たず、経営の継続は難しくなります。

    こうした指定取消の事由で多いのは「不正請求」「虚偽報告」「運営基準違反」の3つですが、これら全てに該当する事業者も少なくはありません。以下のような事例はいくつもあります。

    対象事業者
    東京都八王子市の訪問介護事業所
    指定訪問事業所、指定介護予防訪問介護事業所及び指定第一号訪問事業所の指定の取消

    処分理由
    (1)人員基準違反
    事業所の開設以来、常勤、非常勤問わずサービス提供責任者が未配置だった。
    (2)不正請求
    指定訪問介護サービスの提供をしていなかった日、121日間、延べ139回について架空のサービス提供記録を作成、介護報酬を不正に請求していた。また、訪問介護員などの要件を満たさない無資格者により訪問介護サービスを行った延べ197回を、介護予防訪問介護サービスを行ったとして介護報酬を不正に請求し、受領していた。
    (3)虚偽報告
    市の監査において、サービス実施記録にあった訪問介護員の名前を、監査中に管理者の指示のもと、サービスの提供をしていない訪問介護員の名前に書き換えてサービス実施記録を提出した。
    (4)不正の手段による指定申請
    事業所開設にあたり、当時の指定権者である東京都へ提出した指定申請書類に他の事業所で非常勤の介護職員として勤務している者の名前を、常勤のサービス提供責任者として使用し、 不正の手段による指定申請を行った。
    (5)サービスに関し不正、または著しく不当な行為
    常勤のサービス提供責任者として雇用していない者の名前を常勤のサービス提供者として使用し、届出を提出した。
    (6)法令違反
    (1)から(5)の通り、不正、虚偽が行われていた。

    指定取消に伴う返還予定額
    45,769,645円(八王子市のみ、加算額含む)

    上記の事例のように4千万以上もの金額を返還となると、事業の立て直しは容易にはいかなくなるでしょう。このように複数の違反が重なると悪質性が高いと認められ、重たい処分を受けることになります。しかしながら、監査以外や内部告発以外ではこうした事実がなかなか表沙汰になることがないため、介護業界の不正はなかなかわかりにくいものとなっているのです。

    不正を解決するにはIT化が必須

    政府は「介護離職ゼロ」達成を目指して慢性的な人手不足となっている介護人材を確保するために、2018年度の介護報酬を0.54%引き上げることを決定しました。介護報酬の引き上げによって事業者の収入が増えるため介護職員の待遇改善にもつながる可能性がある一方で、税金や利用者の自己負担、40歳以上が支払う保険料の国民負担も増すことになります。通所介護での事業規模やサービス提供時間に応じた基本報酬の細分化など「給付適正化」も進められる方向ですが、これだけでは介護保険の指定取消や効力の停止を一度に食い止めることは難しいでしょう。

    介護施設や事業所のニーズは今後もますます増加していく見込みですが、人材不足を補うためにIT化が急を要してます。IT化が積極的に進めば業務の効率化や細かな抜け漏れを防ぐこともできますが、現状としては介護業界で働く世代が全体的に幅広くITツールへの知識が高いとはいえないため、他業界と比べて導入は遅れているようです。介護業務は利用者のケアを行うたびに記録に残すことが求められますが、紙だと他者への共有が遅れたりどこかで紛失する可能性も。さらに、こうした細かな事務作業が積み重なると残業も発生してしまいます。

    特に今回違反が最も多かった訪問介護、通所介護など車両を利用する事業所の場合、管理が行き届かない中での事故や行方不明となった事例も報告されているため、「誰が」「どの車両で」「いつ」「どこに」移動したかという管理や、訪問ルートの最適化も必要となるでしょう。つまり、業務量削減や負荷軽減のために業務全体の根本的な見直しが必要となっているのです。

    まずは1日の業務を見直すために、見える化することからはじめてみてはいかがでしょうか。

    本メディア運営会社であるスマートドライブが提供するクラウド車両管理サービス「SmartDrive Fleet」は、シガーソケットにデバイスを挿入するだけでリアルタイムに訪問車両の走行状況を把握したり、車両ごとの運転日報の作成が容易に行うことができます。日帰りで訪問するデイサービス、短期間の施設入所のショートステイなど、多様化する介護施設や事業所では送迎車両は必要不可欠な存在。しかし、人手が足りないからと業務を詰め込み安全運転が損なわれてしまうと、事故の元になりかねません。車両が交通事故を起こしてしまえば、その内容によっては事業所の社会的信頼の低下も招いてしまいます。

    これまで各スタッフの報告に任せきりだったところにITを導入することで、訪問ルートは適正だったのか、申告された訪問履歴に虚偽がないか事実確認も、自動計測されたデータで照合できるようになりますし、蓄積されたデータを業務改善につなげるなど、人手不足が続く環境下では効率化とリスク管理は事業存続の鍵となります。

    監査が入った時や介護保険の請求時に、在籍するスタッフ一人ひとりの訪問実態の記録を正式なエビデンスとして提出すれば、不正や虚偽がないことを証明でき事業所の経営リスクも低減することでしょう。また、デイサービスの送迎バスに導入すれば、安全な運行で移動しているかやリアルタイムでの位置情報がわかるため、利用者の家族の方も安心して介護サービスの依頼ができるのではないでしょうか。

    介護は対人援助サービスだからこそ信頼が非常に大切であり、ITによる誠実なデータの透明化は今後の事業所運営に大きな助けとなる可能性を秘めているのではないかでしょうか。

  • 事故防止にもつながる、社用車の日常点検と洗車・清掃のポイント

    事故防止にもつながる、社用車の日常点検と洗車・清掃のポイント

    社用車の不具合を早期発見したり、故障を未然に予防するためには、社用車の点検をできるだけこまめに行うことが大切です。

    半年ごとなど定期的に点検に出しているクルマであれば、エンジンオイルやブレーキオイル、冷却水の点検などは毎日行わなくても問題ないのが通常ですが、それでも常日頃から車の状態に目を光らせておくに越したことはありません。

    営業用緑ナンバーのタクシーやバスは3か月ごとの法定点検がありますが、こちらは毎日エンジンオイルやブレーキオイル、冷却水の点検など行わなくてはなりません。一方で、自家用白ナンバーの社用車は簡単にできる範囲での点検で大丈夫です。

    今回は実際に点検する項目の例などを紹介しながら、洗車や清掃も含めてポイントを紹介します。

    社員が出来る主な点検項目とは

    車両担当者は、日常点検表を社用車の台数分用意して社用車に入れておくことで、社用車のコンディションを確認することも可能です。また月初と月末の走行距離を記載することで、月間走行距離と年間走行距離の把握が簡単になります。これはあくまでもサンプルですが、足りないものがあれば付け足して活用することも可能です。

    車体外装状態

    社用車が担当制でない場合には、前回使用した人が傷をつけてきたりしていないか、新しいキズがないかチェックします。大抵は最後に使用した人が疑われてしまいがち。ドライブレコーダーなどをを活用すれば、どこで付いた傷かわかることもあります。

    タイヤの摩耗パンクの有無

    タイヤの溝がしっかり残っているかをチェックしましょう。タイヤにはサイドにスリップサインと呼ばれる△の表示部分があり、溝には小さな山があります。この小さな山はタイヤの溝残1.6mmで表面に現れ、タイヤ使用の限界を示しているので、目安になるのです。

    また釘など異物がないかもチェックします。定期点検をしっかり行っていれば、空気圧は普段目視でチェックし、給油の際にガソリンスタンドで調整すれば十分です。

    ヘッドライトの点灯状態

    ヘッドライトはロービームとハイビームそれぞれ点検します。ハイビームが点いてもロービームが切れている場合があるので、注意が必要です。

    ウインカーの点滅状態

    ウインカーの点滅状態は、左右のウインカーレバーで点滅速度が一定か確認し、ハザードランプで確認しましょう。どこかの部分が切れている場合には、ウインカーの点滅速度が速くなります。ハザードランプのみでは、点滅速度に変化ないため見落とす恐れがあります。

    テールランプ及びナンバー灯の点灯状態

    テールランプはストップランプと尾灯の2系統あります。ストップランプはなかなか確認しづらいですが、車種によってはメーターパネルに警告灯が表示されます。また、ナンバー灯は夜間切れているだけで整備不良になるので注意が必要です。

    内装品の状態確認

    ミラーの位置が自分に適しているか確認します。またハンドルやシフトレバーなどにガタがないか、シートベルトに異常がないか確認します。

    エンジンのかかり具合と吹け具合

    エンジンが普通にかかるか、またスムーズに回転が上がるかもポイントです。エンジンが冷え切っている場合には無理に回転を上げず、少し時間をおいてから確認しましょう。

    計器類の作動と燃料確認

    メーターパネルの表示に異常がないか確認し、燃料の状態を確認しておくことで、今日給油が必要か不要か判断し燃料切れのリスクを回避できます。

    ワイパー作動ウォッシャー液量

    ワイパーがしっかり作動するかを確かめるには、ウォッシャー液を噴霧したのちに動かしてみることが大切です。晴れの日に、ワイパーを作動させて空拭きすると、フロントガラスのホコリや砂でガラスに傷が付く恐れがあります。同時に、ワイパーゴムが切れていないかも確認します。

    ウインドウウォッシャー液が無くなるとフロントガラスが汚れたままになり、視界が確保されず安全に支障をきたす場合があります。高速走行や長距離移動の際には必ず確認することをおススメします。

    出発前のブレーキテスト

    少しクルマを動かしてブレーキがしっかり効くか確認します。パーキングブレーキの状態は、ハンドブレーキなら引き具合、足踏み式は踏んだ時のかかり具合が正常かどうか確かめましょう。

    不具合発見時や部品交換時に、伝達事項として日付と内容を記載することで、翌日使用する社員にも伝わります。その他、社用車を乗っていて気になる部分があれば、点検表に記録の上で車両担当者に伝えることで、予期せぬトラブルを未然に防ぐことが可能です。

    社用車の洗車と清掃のポイント

    会社に洗車場がある場合には洗車場を利用するのが最も手っ取り早いです。とはいってもタクシーやバス会社にあるくらいで、一般の会社に洗車場があることは少ないでしょう。

    社用車の洗車は、会社の提携しているガソリンスタンドにお任せすることがおススメです。給油カードが給油のみではなく洗車にも対応しているケースも多くあります。

    対応していない場合には車両担当者に依頼し、洗車対応カードにしてもらうように依頼するのもひとつの方法です。かかった洗車費用は給油と同様、費用扱いで処理されます。車両担当者は給油カードに「できること」を明記しておくことで、社員が「洗車もできるんだ」ということを知ってもらえます。

    また具体的な方法については、機械洗車のみが理想です。手洗い洗車は、時間も費用も掛かるので会社側から注意される可能性もあります。やはりできる限り、「本来自分がやるべき重要な仕事」に時間を使うのがベストですよね。

    一方で車内の清掃については、自分のゴミは自分で処理することが基本です。

    クルマから降りる時には、私物も含めてゴミを残さないように注意するようにしましょう。ガソリンスタンドで給油の際には、室内用のタオルを貸してくれるガソリンスタンドも少なくありません。ダッシュボートやフロントガラス、フロントサイドガラスなど手の届く範囲で拭き掃除することが可能です。

    ガソリンスタンドで給油の際に、自分のゴミを全て捨てることで、会社に戻ってからゴミを捨てる手間も省けます。

    日常点検や洗車・清掃で事故防止

    社用車の定期点検に加えて日常点検をしっかり行うことで、予期せぬトラブルを防ぐと同時に、突然の故障に伴う事故も減らすことができます。

    また車内がゴミだらけのクルマよりもスッキリきれいな車内の方が、気持ちよく運転できストレス軽減につながります。特に担当車制の場合は毎日同じ社員が同じ社用車に乗りるので、荷物の積みっぱなし、ゴミの放置が目立ちます。

    日常点検表とあわせて、誰が乗ってもわかるように、使用できるガソリンスタンド一覧や、故障時の連絡先、修理依頼先を明記した一覧表及び、事故発生時の対処マニュアルを社用車にファイル化するなどして入れておくことが大切です。

    細かい仕事ではありますが、日々のちょっとした心がけが社用車を運転するドライバーの安全や、会社の信頼を守ることにもつながります。実はほとんどやれていない……という場合は、ぜひ今回の記事も参考にやり方を見直してみてはいかがでしょうか。

  • 法人名義で契約できる通販型自動車保険とは —— 特徴とサービス比較

    法人名義で契約できる通販型自動車保険とは —— 特徴とサービス比較

    会社で使用する社用車の自動車保険。内容に違いがないのであれば、「できる限り安く抑えたい」と思うのはごくごく自然なことです。

    これは個人の場合も同様。自家用車の場合には、インターネットから通販型自動車保険を選択することにより、大幅に保険料を節約できる可能性があります。実際に活用されている方もいらっしゃるかもしれません。

    しかし会社名義の社用車の場合、加入できる通販型自動車保険は保険会社が限られていて、個人の場合ほど使い勝手がよくありません。そもそも利用できないことも多いのですが、場合によってはうまく活用できるケースもあります。

    そこで今回は少々ニッチなテーマではありますが、法人名義でも利用できる通販型自動車保険について紹介していきます。

    社用車で加入できる通販型自動車保険

    法人の通販型自動車保険が自家用車ほど使い勝手がよくないというのは、具体的にどういう点か。まずは以下を抑えておきましょう。

    ・車両台数10台以下のノンフリート契約
    ・インターネット申込み不可、コールセンター等の申込み
    ・ゴールド免許割引などの割引特典無し
    ・緑ナンバーや、軽自動車の黒ナンバーの営業用自動車は契約不可

    通常であれば保険料が安くなるためのインターネット割引が無く、社用車は様々な社員が運転することが想定されることから、ゴールド免許割引も適用されません。契約可能な車両は自家用自動車登録車のみで、お金を頂いて荷物を運んだり、人を乗せたりする営業用自動車はそもそも契約すらできません。

    そしてポイントは「車両台数が10台以下」ということです。現在保有台数が8台から9台で、今後10台を超える見込みがある場合には、代理店型自動車保険を選択することをおススメします。10台を超えるとフリート契約になりますので、通販型自動車保険では加入できないからです。

    ※フリート契約については「法人の自動車保険で知っておきたいフリート契約とノンフリート契約とは」で 詳しく解説しています。

    法人名義で通販型が可能な自動車保険会社3社

    通販型自動車保険を契約するにあたって必要となる下記3つの名義のうち、どの名義が法人でも契約可能な自動車保険会社はソニー損保、セコム損保、チューリッヒの3社みのです。

    ・契約者 : 保険会社と契約し保険料を支払う
    ・記名被保険者 : 主なドライバー
    ・車両所有者 : 保険を契約する車の所有者(所有権留保時の使用者)

    各社の特徴や違いについては以下の通りです。

    ソニー損保

    ソニー損保
    出典 : ソニー損保

    ソニー損保の場合、社用車の契約台数は9台まで。つまりノンフリート上限まで契約可能です。

    ただしソニー損保で保険料に差が出やすい「走行距離に応じた割引」が無く、万一の時の「ロードサービス」もありません。契約台数は法人名義で契約できる通販型自動車保険の中で最も多いのですが、ロードサービスが無いなど自家用車の場合と比べてメリットが少ないため、代理店型自動車保険とじっくり比較することが大切です。

    セコム損保

    セコム損保
    出典 : セコム損保

    セキュリティ会社のセコムで扱うセコム損保の場合、社用車の契約台数は1台のみ。複数台所有している場合には、セコム損保の代理店契約となります。車両保険を付けていれば、ロードサービスが付きます。

    チューリッヒ

    チューリッヒ
    出典 : チューリッヒ

    チューリッヒの場合、社用車の契約台数は5台まで。6台以上の契約は、個人法人問わず対象外となるので注意が必要です。

    営業車はもちろんですが、中型トラックの1ナンバー、キャンピングカーや改造車の8ナンバーなどは契約できず、5・3・4ナンバー、軽自動車を持つ法人のみが契約できます。

    制約が多いように感じられるかもしれませんが、その一方でロードサービスが充実しています。レッカーは100kmまで無料、加えてレンタカーが24時間無料で、宿泊費用や帰宅費用も搭乗者全員分をサポートします。社用車台数の縛りはありますが、5台以下の会社なら有力な選択肢になるのではないでしょうか。

    車両所有者が法人、契約者と記名被保険者が個人の場合

    車が会社名義であっても、自動車保険の契約者と記名被保険者が個人名であればSBI損保、三井ダイレクト、そんぽ24の3社も契約ができます。

    このケースは一般的に個人事業主や家族経営の法人が該当し、自家用車とほとんど変わりがない使用状態になります。つまり複数の従業員を雇っていて、実際に車を複数の社員が運転する場合は該当しません。内容は個人のノンフリート保険契約と同等の内容で、いわゆる会社の社用車向けではありません。

    社用車の自動車保険は代理店型、ミニフリートの選択肢も

    ここまで紹介したように、社用車の通販型自動車保険は保険会社の選択肢がかなり限られています。また、契約できるものでも個人契約と異なり、各種割引などのメリットが一部しか適用されないことが多いです。

    結果的に通販型と代理店型の保険料の差が小さく、そこまでコストを抑えられない……ということも十分にありえるでしょう。

    実際に検討される際には、まず通販型の自動車保険の見積をとり、保険料を比較してみるとこをおススメします。もし現在代理店型の自動車保険にご加入であるならば、その金額とも比べてみてください。

    代理店型の自動車保険契約なら個人法人問わず契約可能で、社用車の台数制限も考える必要がありません。そもそも10台以上の社用車を保有している場合にはフリート契約になり、代理店型のみが可能です。10台未満でも「ミニ・フリート契約」なら台数による割引もあり、メリットも大きくなります。

    選択肢が多くない上に、それぞれ条件や特徴が異なりわかりづらい点も多いのは事実です。ですが自社にあった自動車保険を選択することが、必要以上のコストを抑えたり、適切なサービスを受けることにもつながります。ぜひじっくりと検討してみてください。

  • 営業車にドライブレコーダーを取り付けるメリットとは――最新事例とともに解説

    営業車にドライブレコーダーを取り付けるメリットとは――最新事例とともに解説

    危険な“あおり運転”や交通トラブルから自分の身を守るため、周囲の状況を映像で記録してくれるドライブレコーダーの需要が高まっています。実際、販売台数が倍増しているというニュースも話題になりました。

    このようにドライブレコーダーの普及が高まっているのは何も個人に限った話ではありません。営業車など社用車を抱える法人でも同様です。そのため近年では各メーカーから法人専用の製品やサービスも登場しています。

    事故などが起きた際に示談交渉時の判断材料として録画記録が用いられるのは、個人用も法人用も違いはありません。しかし法人用のドライブレコーダーは、個人用にはない様々なメリットもあるからこそ注目を集めるのです。

    そこで今回は法人が営業車にドライブレコーダーを取り付けるメリットや、その活用法を紹介したいと思います。

    営業車にドライブレコーダーをつけるメリットとは

    営業車とは、一般的な企業において外回りや人の送迎などで使用される車のことです。組織の中で利用される車のため、大量に一括購入されることもあり、また車両管理に関わる経費削減の目的でレンタカーやカーリースなどを利用する会社も増えています。

    そのため大手企業や全国に店舗を構える法人の場合、ドライブレコーダーをまとめて購入することや、サービスを一括で契約することも少なくありません。同じ仕様の製品をすべての車両に取り付ける訳ですから、製品の性能はもちろんのこと、企業が提案するドライブレコーダーのサービス内容を良く調べることが大切になります。

    近年では法人向けのドライブレコーダーのサービスが数多く提供されており、通信システムを利用したものや、動態管理の機能を備えた便利なサービスまで登場。個人向けのドライブレコーダーのように映像の記録だけではなく、車両管理を効率化する機能を備えているのが大きな特徴といえるでしょう。

    営業車向けドライブレコーダーの最新事情

    ドライブレコーダーで有名なメーカーが提供する法人用モデルについては、以前「【メーカー別】法人向けの業務用ドライブレコーダー9選」という記事で紹介しました。

    そこで今回は法人向けにユニークなサービスを紹介している事例を踏まえて、営業車にドライブレコーダーをつけるメリットや最新事情をお届けしたいと思います。

    まとめてくるまティクス(KDDI)

    まとめてくるまティクス
    出典 : まとめてくるまティクス

    電気通信事業を展開しているKDDIが提供しているサービス「まとめてくるまティクス」。こちらはテレマティクス、通信、クラウドの技術を組み合わせた「車両運行管理サービス」です。通信機能付きのドライブレコーダーを各車両に設置することにより、運転状況の“見える化”を実現することを目的としています。

    まとめてくるまティクスのサービスを活用することにより、3つの削減に効果を生むとKDDIはアピールしています。その3つとは「交通事故、保険料、車両管理の負担」の削減です。

    交通事故の削減

    ドライブレコーダーを設置することにより周囲の状況を録画できるという“安心感”を得られることはもちろんのこと、危険な運転に対する動画・静止画の記録、走行経路の通知、車両の位置情報などがデータとしてクラウドサーバに送信。記録された動画や情報を活用して、運転意識向上の教育を行うことができます。

    単に周囲の状況を記録するだけでなく、急加速・急発進の回数や速度超過の情報などを知ることができるため、危険な運転をしている社員が一目瞭然。特にトラックやバスなど大切な商品や人を乗せている車の場合、まとめてくるまティクスのサービスは、その有用性を発揮します。一般企業における営業車も同様に、社員の危険な運転を事前に察知して警告を行うことで、重大事故を回避することが可能になります。

    保険料の削減

    交通事故が減少すれば自然と保険料の削減に繋がるというものです。個人のように1~2台の車を所持している場合、10年以内に事故を起こす確率はかなり低いと思われます。ただ大手企業などでは10台以上の車を保有することが多いため、事故を起こす確率も高くなりがちです。

    10台の車があれば「1年に1回」は事故を起こす可能性があると言われており、たった1台のトラブルが全体の保険料割増しに繋がってしまいます。

    車両管理の負担を削減

    車両の管理を徹底することにより、業務の効率性向上が可能となります。走行経路や位置情報などが常に確認できるため、社員がどのような行動をしているか手に取るように分かり、危険運転の指摘だけでなく、仕事の内容についてもアドバイスすることができます。

    docoですcar Safety(docomo)

    docoですcar Safety」は、大手通信企業であるdocomoが、2017年4月より法人向けに提供を開始したドライブレコーダーのサービスです。独特なネーミングなので覚えやすいですね。

    ドライブレコーダーの製品名は「TMX-DM02A」。LTE通信機能を搭載しており、受信時最大150Mbpsを達成。高速通信を活かした映像転送技術により、急ハンドル・急ブレーキなどの事故相当の衝撃を検知すると、その映像をリアルタイムでクラウド上にアップロードします。

    ドライブレコーダー TMX-DM02A
    出典 : docomo TMX-DM02A

    まとめてくるまティクスと同様に、ドライブレコーダーやスマートフォン、クラウドサービス、GPS・各種センサーなどを最大限に活用して、交通事故ゼロを目指す「クラウド型安全運転支援サービス」を提供しています。

    他にも営業車を使用する社員の運転習慣が改善されることにより、事故の減少に繋がることはもちろんですが、エコ運転を促進させ燃費の節約を行うこともできます。クラウド上でデータを一元管理することにより、運転状況の見える化を達成し、チェック機能を向上させ内部統制の強化も図れます。

    法人向けドライブレコーダー記事はこちらから。

    法人向け通信型ドライブレコーダーのメリットとオススメ機種5選

    事故を記録するだけでは、事故は減らない

    単にドライブレコーダーを設置しただけでは、事故の状況を記録するだけに終わります。録画した動画も膨大な量になるので、とてもじゃありませんが誰かがすべての動画をチェックするのは現実的ではありません。また、ドライブレコーダーで急ブレーキや急加速の回数を検知するだけではドライバーの運転課題を詳細に理解するのは難しく、事故を未然に防ぐという意味においては課題は残ります。以前「ドラレコと車両動態管理システム、それぞれの特徴と違い」という記事でも紹介した通り、基本的にドライブレコーダーは事故が起こった後に活躍するものです。

    一方で、交通事故を未然に防ぐためには、事故リスクが高い運転を検知し、かつそれがどの程度危険でどういう傾向があるのかということを把握した上で、個別に指導していく必要があります。特に指導の部分はそれなりに工数が発生しますが、このフォローアップがあるかないかで事故リスクの軽減効果には差が出てくるので重要です。

    本メディア運営元のスマートドライブでは「SmartDrive Fleet」というクラウド車両管理サービスを提供しています。小型のデバイスをドライバーが車に設置するだけで済むので工事は不要。手軽に個々のドライバーの運転の傾向や事故リスクが可視化されます。センサーを活用することで、どの方向にどれくらい重力がかかっているのかをグラフ化しているので、単純に「急ブレーキ」や「急ハンドル」というのではなく、「どのくらいそうなのか」ということも判別できます。また、ある1日の特定の運転というよりは、1ヶ月間のまとめとしての傾向を取ったり、個別指導後に改善に向かったのかなどのフォローアップも簡単です。

    結果に基づいて危険な運転や兆候に対処することで、自然に安全運転が促進される仕組みです。事故時の記録を残したい場合にはドライブレコーダーを別途用意する必要はありますが、反面すでにドライブレコーダーを導入している企業でも気軽に利用できます。

    法人利用に最適化しているので、運転日報を自動作成する機能や、リアルタイムに営業車の位置や運行ルートを把握できる機能も搭載。最適なルートの発見やガソリン代など余計なコスト削減の目的でも使えます。

    ドライブレコーダーを有効活用して事故を減らす

    今回は最近の営業車向けのドライブレコーダーの例をもとに、事故の現場を記録すること以上のメリットがあることを紹介してきました。

    事故時に不利な扱いを受けないための対策も必要ですが、そもそも事故が起きないにこしたことはありません。記事内で車両管理サービスにも触れましたが、交通事故を減らすために最新のドライブレコーダーや各種システムをうまく活用してみてください。

    SmartDrive Fleetについての資料請求はこちらから。

  • なぜ車両管理は責任者をおくべきなのか

    なぜ車両管理は責任者をおくべきなのか

    大なり小なり、事故を起こすことは企業にとって大きなリスクを伴うものです。もし、従業員が交通事故を起こしてしまった場合、損害賠償責任以外にも使用者責任や保険料だけでなく、自社と社会に大きな損害と影響を与えることになります。

    従業員への安全運転の徹底と事故の防止、そして社用車の適正な管理を行うためには普段から車両管理業務を徹底して行う必要がありますが、多岐にわたる煩雑な業務を総務の誰かが他業務と兼任している…なんてことはないでしょうか。

    事故を未然に防いで企業が安定した経営を行うためには、統括管理を行う専任の車両管理の責任者を置いて社内でしっかりと体制を作ることが大事です。

    一つの交通事故が及ぼす大きな影響

    自社の従業員が乗ったトラックが交通事故を起こしてしまった…その場合、事故を起こした従業員と自社はどのような法的責任とどのような損失を抱えることになるのでしょうか。

    刑事上の責任を負う

    もし、過失により交通事故を起こして人を死傷させた場合、刑法211条の業務上過失致死傷罪に問われ、責任の度合いによって処罰されます。交通違反のうち比較的軽いものであった場合は反則金を納付すれば刑事裁判や家庭裁判所の審判を受けずに処理されますが(交通反則通告制度)、反則金を納付せず、通告を受けてもなお未納付の場合には刑事手続きにより処罰されます。また、2014年5月20日には「自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律(自動車運転処罰法)」が施行され、より厳罰化されました。 

    行政上の責任を負う

    交通事故や交通違反をした場合、その程度に応じて一定の点数をつけ、その合計点数(持ち点の減点)により免許の取消しや停止が行われます。
    免許取消し・停止の処分は公安委員会が行政機関として行政上の目的から行うもので、国が刑罰権の行使として問う刑事上の責任とは性質が異なります。交通事故につけられる点数は以下のようになっています。

    民事上の責任を負う

    加害者が被害者に対する民事上の損害賠償責任のことで、自賠責保険・自動車保険はこの損害を肩代わりするものです。

    交通事故を起こして相手に損害を与えた場合、民法709条の不法行為責任や自動車損害賠償保障法3条の運行供用者責任に基づき、被害者が被った損害を金銭で評価、その支払いによって被害者の損害を回復するという考え方になります。
    被害者に賠償するものとしては治療費、通院交通費、事故に遭わなければ得られたであろう収入、事故による精神苦痛に関する慰謝料なども含まれます。物損事故であれば、車両の修理、ぶつかった際に損壊した電柱・ガードレールなども対象です。損害賠償に関する被害者との交渉は、自動車保険(任意保険)に加入していれば保険会社が示談交渉を対応してくれます。

    自動車損害賠償保障法(自賠法)3条とは、運行供用者責任を規定しているものです。この法に基づいて、事故を起こしたドライバーを雇っている、そして車両を保有している事業者は運行供用者としての責任を追わなくてはなりません。

    上記の法的な責任を負うほか、被害者へのお見舞い、行政からの取り調べ、さらに従業員に怪我があれば当分は業務ができないため代替要員を見つけなくてはなりませんし、車両も確保する必要が出てくるでしょう。何よりも、取引先や顧客との関係性、社会的な信用にも大きな傷がついてしまいます。

    交通事故一つで、解決のためにこんなにも多大な時間とコスト、精神的なダメージまでもがおうことになるのです。

    交通事故は日々の車両管理業務で未然に防げる

    もちろん、事故は起こさないに越したことはありません。2016年にKDDIまとめてオフィスが実施した社用車に関する実態調査では、有効回答数645件中「事故が減らない」という回答が16%、「車両管理ができていない」は38%にも達しています。全体の半数ほどの企業がこうした悩みを抱えていることがわかっています。

    事故が減らない理由としては、ながらスマホによるわき見運転や散漫な注意力で起きる危険運転など「ドライバーによる要因」、定期点検やメンテナンス不足といった「車両による要因」、ドライバーや車両を管理する体制がない・運行ルートが最適化されていないといった「事業者内での要因」、主に3つが考えられます。

    事故を未然に防ぐためには、車両管理、運行管理、労務管理を適切に行い、一部だけではなく社内全体で「安全運転の重要性」を浸透させていく必要があります。そして、これらを統括して指揮するのが車両管理責任者の役割と言えるでしょう。

    車両管理の中では、道路交通法第73条において乗車定員が11人以上で車両一台以上を使用する営業所、もしくは定員に関わらず5台以上の車両を使用している場合、安全運転管理者の選任が義務付けられています。

    運転者の適正の把握、運行計画の作成、危険を防止するための交代運転者の配置、異常気象・天災時の安全確保、点呼・日常点検などの実施、運転日誌の備え付けと記録、運転者への安全運転指導。安全運転管理者は最低限でもこれらの業務を必ず遂行しなくてはなりません。これに加え、車両管理台帳に車両の定期点検の記録をつけ、事故が発生した時の対応をまとめたマニュアルを作成することも重要な業務です。

    車両管理責任者はこれら安全に直結する一つひとつの大事な業務が実際抜け漏れなく適正に行われているのか、ミスはないか、業務を網羅しながら全体を把握して自社の安全を守る必要があります。

    車両管理責任者の業務とは

    車両管理責任者が日々の業務の中で確認すべきことは以下の通りです。抜け漏れが無いようにリスト化してチェックしてみましょう。

    台帳や規定、就業規則を確認し、実行されているかを確認

    運転者台帳に運転者の情報をしっかり記載し、一人ひとりをしっかり管理しましょう。

    ・購入日、車種、登録番号等、加入する保険、整備状況、リース契約など、車両に関するデータを各車両ごとに記録する車両管理台帳。人間でいう、健康データシートのようなものでもあります。次の車検や定期点検がいつか、リースの契約期間なども把握します。

    ・車両管理の方法を社内で統一するためにある車両管理規定の内容を社内で共有し、認識をすり合わせましょう。

    安全運転管理者の業務が適切に行われているのかを確認する

    ・自動車5台以上または乗車定員11人以上の自動車であれば1台以上の使用がある事業者は安全運転管理者を選任しなくてはなりません。先述した業務内容を担当するのが安全運転管理者ですが、この業務に抜け漏れがないかを確認します。
    安全運転管理者についての参考資料ダウンロードはこちら

    運転者にモラルと責任を持たせる

    ・なぜ安全運転が大事なのか、事故による損害の大きさや精神的なダメージはどのようなものかをしっかり伝え、今一度ドライバーの意識を高めて運転中には責任感と程よい緊張感を心がけるよう伝えましょう。ドライバー一人ひとりの運転グセを把握し、定期的な健康診断や安全運転講習が行われているかも確認しましょう。

    運送ルートは無駄がないか

    ・車両の配置、管理者が作成した配送ルートは無駄がありませんか?

    定期的な整備や点検は実行されているか

    ・基本の日常点検車検、定期点検は義務付けられているものです。定期的な整備を実施することで車両の体調に気づき、突然の故障で慌てるようなことは発生しません。

    運転日報のチェックしてドライバーと日々の運行状況を把握する

    運転日報は乗車日、使用前走行距離、使用後走行距離、使用者、使用目的、給油など、日々のドライバーの稼働状況や車両の状況が把握できるものです。 ただの記録ではなく、ここには業務改善につながる多くの情報が記載されています。

    コスト管理

    ・稼働状況から見て、車両の台数や駐車場代、保険料は適正かを見直しましょう。

    車両管理業務から改善策を考える

    車両管理責任者は車両管理の業務をミスなく漏れなく進めながら、定期的にPDCAを回していく必要があります。車両管理業務を行う上で見えてきた課題に対して、事故が起きないリスク管理には何をすべきか、コスト削減には何を見直して改善しなくてはならないのか。現状を把握した上で目標を設定し、何よりも事故を起こさないことを重点に起きながら改善を進めていきましょう。

    本メディアの運営会社であるスマートドライブが提供するクラウド車両管理サービス「SmartDrive Fleet」は、シガーソケットにデバイスを挿入するだけで手軽に営業・運送車両などをリアルタイムに走行状況を把握し、安全運転診断や日報作成といった煩雑な業務を自動化することができます。

    多岐にわたる煩雑な車両管理業務。安全運転や交通事故の防止を徹底したいのであれば、まずは現場のドライバーの状況をまずは周知しなくてはなりません。そのためには、ドライバー一人ひとりの細かなデータが取得でき、安全運転への改善ポイントを見つけやすくするデバイスをうまく活用することが事故抑止への近道につながることでしょう。

  • 運転診断から読み解く — 個々のドライバーの課題に応じた安全運転教育を

    運転診断から読み解く — 個々のドライバーの課題に応じた安全運転教育を

    「安全運転教育や研修をしたいとは思っているけど、まず何から始めればいいのかわからない。」

    「ドライバーの運転状況を知って事故を減らすことを目的に車両管理システムを導入したけれど、取得したデータがうまく活用できていない」
    「データをどのように見れば活用できるのかわからない。」
    動体管理システムなどを導入後、そんな課題に直面した管理者の方は少なくないのではないでしょうか。

    今回は企業向けに安全運転教育や講習を行っている“安全運転研修のプロ”株式会社ムジコ・クリエイトの野藤智(のとう・さとる)さんに、動態管理システムなどで計測したドライバーの運転データをどのように見るべきか、それをもとにどのような安全運転研修が行えるかについてお話を伺いました。

    適切な安全運転研修を行うには、ドライバーの運転特性を知るべし

    — 主な事業の一つとして企業への安全運転教育や講習を行っているムジコ・クリエイトさん。一年を通して、どのように研修を行ってらっしゃるのでしょうか。

    ムジコクリエイト・野藤様(以下野藤):「新年度がスタートしましたらまずは新入社員の研修から始まり、次に社内全体に対する安全運転の意識付け、ターゲットを絞ったマンツーマン研修、という流れが多いですね。あとは季節ごとに発生する事故の傾向がありますので、その傾向に合わせた安全運転研修も行っています」

     

    — 季節ごとの傾向というのは、例えばどんなものを指すのでしょう?

    野藤:「9月〜11月は比較的、薄暮時(夕暮れ時)の交通事故が増える傾向にあるんですね。この時期は春や夏と違って16時をすぎるとあたりが一気に薄暗くなり、屋外の明るさが日没後30分間で急激に変化します。それに、通勤や通学の時間とも重なるため、他の時間帯と比べて事故のリスクが一気に高まるんです。また、この時期は飲酒運転防止の取り組みを行う企業さんも多くいらっしゃいますね」

     

    — この時期以外にも台風や雨が多い時期は視界が悪くなりますし、冬であれば積雪・凍結によって道路そのものの状態が悪くなり一気に危険が高まりそうですよね。一年を通して事故が起こらないよう細心の注意を払いながら業務を行う必要があるとは思いますが、事業者側はドライバーに日頃からどのような安全運転の指導をすべきでしょうか。

    野藤:「基本的には急加減速のデータと、車両の傾き、つまりGがどのようにかかっているかという2つの要素でドライバーの運転の癖がある程度わかります。この運転の癖は十人十色であり、一人ひとりの特性は異なります。そのため、適切な安全運転研修を行うためには、御社の「SmartDrive Fleet(スマートドライブフリート)」のようなシステムなどでまずは各ドライバーの正確な運行データを取得し、運転特性を見える化することが非常に重要になってきます。効果的に交通事故を減らしていくためには、すべてのドライバーに対して一様な内容の研修を行うのではなく、対象者の運転特性に合わせてカスタマイズした安全運転研修や指導を行わなくてはなりません」

    運転診断から異変やリスクを読み解く

    各ドライバーの危険挙動を検知し、いつどこでどのようなGが発生したかを可視化(SmartDrive Fleet)

    — SmartDrive Fleetでは、デバイスに内蔵されているセンサーが運転中に生じた加速度(G)と加加速度(ジャーク)を計測します。その計測されたデータをもとに、走行中に発生した危険挙動(急加速・急減速・急ハンドリングなど)を数値化して分布図で表示することができますが、これらの情報から、具体的にどのような運転特性を見分けることが可能でしょうか。

    野藤:「大抵、計測開始後1週間ほどデータを蓄積していけばドライバーの運転の癖や特徴が見えてきます。以前、私たちがある企業のドライバー数名のデータを計測したところ、二名のドライバーに特徴的な傾向が現れました。

    一名は日によって運転傾向に大きな差が出ます。そこで私たちはこのドライバーさんが運転に慣れていないか、性格が真面目すぎるか、二つ要因を仮説として立てました。管理者に聞くとこの方はすごく真面目な方だという。このような方の場合、その日に訪問するお客様のニーズなどから“自分はこうあるべきだ”と強く思ってしまうため、運転に集中できない状況に陥ってしまうんです。

    もう一名は普段は急加減速が3〜4回程度なのに、ある1日だけ50回近く発生していました。この日は走行距離が200㎞を越えていたので『時間内に間に合わせなくては』という焦りが運転に反映されたのではないかと予想しましたが、翌日、同じ距離を走っている割に穏やかな運転をしていることがわかりました。

    安全運転管理者はこうしたデータ結果の違いや変化にいち早く気づく視点を持ち、『この日に何かが起きている』という仮説を立てる必要があります。特に焦りからくる急加減速は事故に結びつきやすいので、管理者は即座にドライバーにヒアリングをして、このドライバーにはこんな指導をしよう、こういう業務の割り振り方をしようと判断していかねば、そのドライバーの運転は改善されていきません。

    普通の面談やドライブレコーダーの映像だけで診断をしようとしてもこのような情報は取得できないため、正確で細かいデータを見える化するSmartDrive Fleetのようなシステムが重要になってくるわけです。加えて、他の日の走行距離と比べてどうか、外的な要因か内的な要因か、様々な角度から原因を分析していくことが事故削減へのカギとなります」

    — 動態管理システムでは様々なデータを取得できますが、管理者が必ずチェックすべき項目はなんでしょうか?

    野藤:「必ず見るべき項目は時間と曜日、そして距離や訪問件数からみる急加減速と急ハンドルの発生割合です。

    1㎞あたりの急加減速率はどうか。長距離運転している場合は10㎞あたりでみると良いでしょう。ただ回数だけを見るのではなく、距離と合わせて急加減速や急ハンドルの回数の割合を出します。

    時間については、通勤・通学時間の朝7〜9時と夕方の16時〜18時は道路利用者が増え、全体的に事故が起こりやすいというデータが出ているんですね。ですので、その時間帯にドライバーの危険運転が多く見られた場合、事故発生率がググッと高まることが想定されますのでそれ相応の対応が必然になってくる。このように、データは掛け合わせながら見ていくことが大事です。

    また、曜日によって特性が出るような人もいるので、取得したデータを元に、ドライバー一人ひとりの人の癖や特徴を分析してみると良いでしょう。2016年度の交通事故の死者数は人数だけで見るとワースト1位が愛知県、2位が千葉県でした。しかし、この結果を人口10万人当たりで見直すと福井県や徳島県が上位に入ってきます(交通局交通企画課「平成28年中の交通事故死者数について」より)。このように、総数だけで判断するのか、人口を加味して割り出すのかで結果が大きく変動するんですね。

    つまり、数字はあくまで表面的なものなのでそのまま鵜呑みにするのではなく、分析というフィルターを通してフィードバックをしていかなくてはならないということです」

    蓄積されていくデータを研修・指導に活かす

    — 企業全体の運転傾向やリスクを見るには、危険挙動の多い時間帯などの状況を見ていくことで把握していけるかと思いますが、SmartDrive Fleetで取得したデータをもとに管理者はどのようにしてPDCAをまわしていけばいいのでしょうか?

    野藤:「交通事故を完全になくすような特効薬なんて現実には存在しません。したがって、例えるなら、私たちは服用を続けることで徐々に効果が現れてくる “漢方薬”のようなやり方を心がける必要があると各企業様にはお伝えしています。

    動態管理システムを数週間取り付けたからといってそれだけで運転が劇的に改善したりするわけではありませんので、データを蓄積していきながら運転がどのように変化しているかを継続して観察していかなくてはなりません。導入した月と半年後を比べて効果がどのように現れているか、長期的な視点で見ることも大事です。

    チェックの頻度は毎日行うのがベストですが、交通安全のPDCAは年間に最低でも2回は回して欲しいですね。人数の多い企業さんであればドライバーの免許更新のタイミングで行うと良いでしょう。一度の安全運転研修や講習でドライバーが意識を保ち続けていられるのがだいたい3カ月前後、コーチングメソッドでの教育であればもう少し長い期間持続するというデータもありますので、一度高まった意識が0に戻る前に、再度、ドライバーへ刺激を与えましょう。

    実施する安全運転研修も、毎回同じ内容で実施するのでは意味がないのでバージョンアップしていく必要がありますが、その時にも蓄積したデータが活きてきます。半年間の運転傾向をもとに指導すべき方向性が明確になり、適切な研修を実施できるからです。安全運転教育のPDCAを回しながら、「もし、交通事故を起こしてしまったら自分の人生はどうなるのか」といったことに気づきを促すような教育を実施することで運転の仕方も変わってくるのではないでしょうか」

     

    — ドライバーの運転データをもとに企業全体の指標や企業内で危険運転の基準を決めるには、どのような手順を踏めば良いのでしょうか?

    野藤:「まずは企業内の状況や傾向を知るためにデータを取り、そこから1㎞あたりに加減速はどの程度に抑えるかといった目標値を設定します。目標値を決定したらそれを達成するためにはどういう取り組みをすべきか、行動計画を決めていくという流れになります。

    一日あたりはどうか、走行距離に対してどうか、定めた目標値は様々な角度から見ることができます。しかし、急加減速をいきなりゼロにすることは非常に難しいので、まずは自社の現状や傾向から、一旦どこを目標に置いて減らしていくべきかを考えましょう。そしてその数値が落ちた時に結果として何がイコールになるのか、動機付けがなくてはなりません。燃費を減らすことなのか、事故を減らすことなのか、ドライバーの精神的な負担を減らすことなのか、何を基準にしながら整合性を取るべきかを考えましょう。

    もし、燃費を減らしたいならば急加速を減らす。事故を減らすことを一番の目標とするならば急ハンドルと急減速の回数を減らすといったように、具体的な取り組みが考えやすくなります。

    SmartDrive Fleetだと、Gの傾きと癖が目に見えてわかる。

     

    車両は基本的に直進で走っている時が一番安定していますが、少しでもハンドルを切るとバランスを崩して危険な状態になってしまうんです。その状態でブレーキを踏んだりアクセルを操作すると…如何に危険が隣り合わせであるか、想像できますよね。それで言うと、SmartDrive FleetのG-Force Mapは軸のずれを見える化してくれるのでドライバーが普段どちらに傾いた走行をしているかがわかりますし、癖を直すために適切な指導を行える。危険だからやめましょうと一方的に指示するのではなく、データを見せながらドライバー自身が自分の運転の癖に気づけるよう支援してあげることで意識も変わっていきます。このように、安全運転管理者はどんなデータが取得できるのか、利用するシステムや機器の特性をよく学ぶことも大事なことですよ」

    データを取るのはドライバーを守るため

    — 安全運転研修や心がけの中で一番重要なことはなんでしょうか。

    野藤:「安全運転管理者様にお伝えしたいのは、いつもとは違う運転傾向や危険運転のデータを取得したら、そのドライバーに対して個別のヒアリングをしてほしいということです。

    そのためには日頃からドライバーとコミュニケーションをとって、本音で話せるような環境を作ることが重要。人間ですので、その日の体調や仕事量によって運転の傾向は日々変化します。その時になんでも気軽に相談できる頼れる存在がいないとすべて自分で抱え込んでしまって、そのプレッシャーから事故の発生率を上げてしまいますので、ドライバーが毎日心身ともに安心して運転できる環境をつくることが重要です。

    『今日は普段と違った運転をしているけど、何かあったの?』と声をかけてあげる。グループを作って、同じドライバー同士で声を掛け合う環境をつくるのも良いでしょう。管理者は決して『こんな運転をしてはいけない』と威圧的に注意をするのではなく、状況や原因に耳を傾けた上で『いま自分(ドライバー)ができる範囲内で何をすべきか』に気づいてもらう事が大事です。

    朝寝坊をした人に「急ぐな」と言うのは無理なことでしょう。即ち、急ぐ時には急ぐ時なりの対応を考える必要がある。何かしらの理由で運転中に集中していないのであれば、考え事をする時間をどこで設けるべきか、意識配分の仕方をドライバーに教育するのです。

    日々、システムで監視や管理だけしているという印象を与えてしまうと、ただでさえ時間的な制約などのプレッシャーが大きい環境で働くドライバーに、さらなるプレッシャーの負荷をかけるようなことにもなり兼ねません。

    運転情報を取得できる動態管理システムの本質は、ドライバーの身を守るためであるということや、そのためにドライバーの運転健康診断を行っているんだということをちゃんと伝えて、健全で適切なPDCAを回していくことが大切ですね」

     

    【プロフィール】
    野藤智(のとう・さとる)
    株式会社ムジコ・クリエイト 東京営業所 所長
    1992年、指定自動車教習所指導員として初心運転者教育に携わる。
    2003年より自動車安全運転センター安全運転中央研修所実技教官として出向。
    (2017年、度安全運転中央研修所、委託講師として、安全運転管理者課程等の一部理論研修を担当)
    2007年に帰任し本格的に企業運転者向け研修に従事。
    交通事故を減らすためには、企業運転者のメンタル ヘルスケアも重要であることから、主任交通心理士、産業カウンセラーの資格を取得。
    2014年4月株式会社ムジコ・クリエイト東京事務所開設に伴い、東京を拠点に全国の道路利用者の交通事故 を削減するため全国で活動中。

  • 運送業界、気になる2018年の動向は?

    運送業界、気になる2018年の動向は?

    買い物に行かなくてもボタン一つで欲しいものが家に届く時代になりました。オンラインでの買い物は今後もさらにニーズが増え、さらにはネットやアプリで簡単に商品を売買できるサービスも勢力を伸ばし、物流業界全体の経済的な成長は引き続き右肩あがりの状態が続いています。

    国内における運送の6割以上を占めている物流のトラック。昨今人手不足や再配達など話題に事欠かない運送業界ですが、この問題は一般の消費者にも影響を及ぼすものでもあります。景気の変動にも強く安定した物流業界は、主に倉庫業と運送業に大別できますが、今回は昨今の人手不足により様々なニュースが飛び交う運送業界の動向についてみていきましょう。

    運送業界の大きな見直しがされた2017年

    トラック事業における競争を促進し、貨物自動車運送分野における利用者利便の増進への寄与を目的として1990年12月に施行された物流二法。貨物運送取扱事業法と貨物自動車運送事業法の二つを合わせたこの法律によって新規の参入障壁が引き下げられましたが、これによって運送会社の価格競争は激化し、特に昨今では「送料無料」や「全国一律料金」の文字が当たり前のように並ぶようになりました。これでは荷物がどんなに増えようと、運送会社の売り上げに直結するとはいえず、負担だけが増えるばかり…。

    そこで国土交通省と厚生労働省が共同で2015年5月に設置した「トラック輸送における取引環境・長時間労働改善中央協議会」の下に「トラック運送業の適正運賃・料金検討会」を立ち上げ、適正運賃・料金収受に向けた方策等についての検討を進めてきました。そこでトラック運送事業における適正な運賃・料金の収受に向け、国土交通省は2017年8月4日に標準貨物自動車運送約款を改正するとともに、貨物運送事業における運賃及び料金の定義を定めた通達「一般貨物自動車運送事業における運賃及び料金について」を自動車局貨物課長より発出、11月4日より施行。

    標準貨物自動車運送約款等について、以下のような改正を行うことにより、運送の対価としての「運賃」及び運送以外の役務等の対価としての「料金」を適正に収受できる環境を整備するとしています。
    (1)運送状の記載事項として、「積込料」、「取卸料」、「待機時間料」等の料金の具体例を規定
    (2)料金として積込み又は取卸しに対する対価を「積込料」及び「取卸料」とし、荷待ちに対する対価を「待機時間料」と規定
    (3)附帯業務の内容として「横持ち」等を明確化等

    そのほか、2017年は運行管理計の装着義務の拡大荷待ち時間の記録を義務化するなど、様々な施策が実施されました。変わりつつある経済と社会の大きな環境変化。運送業界の稼働状況を考えると、賃金の適正化は急務だと言えるかもしれません。ヤマト運輸も10月1日に27年ぶりに値上げしたことをプレスリリースで発表し大きく注目を浴びました。これらの対策によって今年以降運送業界全体で大きな改善が見られるようになるかもしれませんね。

    国全体で取り組む「物流生産革命」

    長時間労働なのに他の業界と比べると決して賃金が高いとは言えない運送業界。深夜に商品を注文しても翌日には届く。サービスが過剰になればなるほど負担が大きくなるのが、末端を支える物流業者であり宅配会社です。

    トラックの積載率が41%に低下するなど、非効率な運送が続いていることを危惧し、2020年度までに物流事業の労働生産性を2割程度向上させることを目標に、物流に関するプロジェクトを次々と進めているのが「オールジャパンで取り組む『物流生産性革命』の推進」です。

    全配達の2割に達している荷物の再配達、1運行につき発生する平均2時間弱の荷待ち時間、トラックの輸送能力の約6割が未使用であり約4割の荷役業務で対価の支払いがないなど、運送業界を筆頭に発生している数々の問題。そこでこれらの問題を解決すべく国内の物流力を集結し、荷主協調のトラック業務改革や自動隊列走行の早期実現させる「成長加速物流」、受け取りやすい宅配便といった「暮らし向上物流」を二軸の強化をしようと努めています。

    出典 : ダブル連結トラック実験協議会

    また、トラック輸送を向上させるために特車許可基準を穏和し、1台で大型トラック2台分の輸送が可能な「ダブル連結トラック」の導入も検討されています。これは、現在、通常の全長12メートルほどの大型トラック(10トントラック)で行っているものを、特車許可基準の車両長を穏和し、21メートルから25メートルへの改変するというもの。

    2017年10月16日には、物流大手の福山通運が愛知県北名古屋市と静岡県裾野市の事業所間で日本初となる全長25mの「ダブル連結トラック」の実験運行を開始しました。国土交通省による「ダブル連結トラック実験」は新東名高速を中心としたルートで行い、2018年度の本格導入を予定しているといいます。

    また、ヤマト運輸は同業他社と高速道路での共同輸送を検討しており、2017年内にも東名高速で実証実験を始め、早期導入を目指しています。業界大手の佐川急便や日本通運、西濃運輸などと連携して実施し、先頭のトラックは各社が分担。首都圏内は一方通行であったり道路が狭く、大型トラックでの配送は効率的とは言えないため、高速道路以外では各社が自前で配送。実験では現行規制に基づき、連結したトレーラーを含めて全長が21メートルとなるトラックを使用しました。上記の規制が緩和され次第、より長いトラックでの利用も計画するといいます。

    トラックに他社のトレーラーを連結しドライバー1人で2台分の荷物を運ぶ共同輸送は、ドライバー不足の緩和と配送の効率化につなげる狙いがあります。

    輸送力が今までの二倍になるこの取り組みは、運送業界の効率化を急速に塗り変えていくかもしれません。

    ドローン配送と自動運転車が実用化に向けて

    国土交通省は最短で2018年中にドローンを使った荷物配送を可能とすることを目指し、安全確保を前提としながら事業化に向けた検討を進めています。小型無人機(ドローン等)を物流に活用するには、荷物を運んでおろすというような複雑なプロセスを操縦者なしかつ目視外の飛行で、安全に行うことが必要不可欠です。一方、現在のドローンの機体性能では飛行することが可能な総重量は限られており、機器搭載による機体重量増加を抑えつつも、安価に対応することが求められています。

    そこで「交通運輸技術開発推進制度(※)」を活用し、自動離着陸が可能でかつ安価に設置できる物流用ドローンポートシステムの研究開発を行うため、2016年より定期的にドローンポート連絡会を開催し意見交換などをして着々と準備が進められています。

    ※民間を含めた研究実施者から広く研究課題を募ることにより、安全安心で快適な交通社会の実現、環境負荷低減といった交通運輸分野の課題解決に向けた優れた技術開発シーズの発掘を目的とした競争的資金制度。海上交通、航空交通、陸上交通、物流などの交通運輸分野の技術開発を推進するための委託による競争的資金制度で、研究課題により生じた特許検討の知財財産権については日本版バイド-ル法を適用する。

    同省は2017年11月13日にブルーイノベーションと東京大学と共同で、長野県伊那市で飛行ロボット(ドローン)を使った荷物輸送の実証実験を行いました。離着陸の支援や風速・風向などの予測、第三者の侵入検知など、各種システムを統合して活用し、荷物輸送に関わるシステムが正常に機能するかを確認。実証実験は伊那市の美和郵便局―道の駅南アルプスむら長谷間で、ドローンが荷物を輸送しました。一連の流れは郵便局員が注文票を入れた箱をドローンに取り付け道の駅に飛行し、道の駅で店員が箱詰めした注文の品をドローンが郵便局に戻って郵便局員が商品を受け取るというもの。ますますドローンでの配送が現実味を帯びて行きましたが、安全への配慮など、導入までには一つずつ課題を解決していく必要があります。

    また、11月11日から17日まで、滋賀県の道の駅「奥永源寺渓流の里」で自動運転サービスの実証実験を実施。集落と道の駅を結ぶ区間で配送実験を行うや運転手不在で自動走行する「レベル4」の自動運転を行いました。全国13カ所で段階的な実験を展開する予定で、急速に進む少子高齢化に夜山間地域の人流と物流の両方の確保を目指し、道の駅などを拠点とした自動運転サービスを2020年までに実装する方針です。11月18日から25日までは道の駅「ひたちおおた」で公募型としては全国初となる自動運転サービスの実証実験を行っています。

    ビジネス化に向けての実験では、地域での宅配便事業の集荷・発送業務や貨客混載輸送を行う高速バスと地域路線バスとの連携による地元農産品の集荷・配送が考えられています。

    安全・安心に稼働させるためにはまだ数回の実証実験を重ねなくてはなりませんが、いよいよ“無人化の配送”が現実味を帯びてたようです。本格的な導入とともに、多角的なビジネスの可能性も見い出すことができそうですね。

    受取り手の意識を変えていく

    運送業界だけが再配達などの問題を解決できるわけではありません。効率的な配送、つまり再配達や再々配達の負担を軽減させるには荷物を受け取る側にも意識の変革や柔軟性が必要です。先ほど述べた『物流生産性革命』においても、宅配事業者が利用可能なオープン型ロッカーの設置や導入場所の拡大が掲げられました。ヤマト運輸は2022年までにオープン型宅配ロッカーの「PUDO」を約5,000か所以上への導入することをめざしています。急速な普及が進んでいるため、2017年は街中や駅で見かけた人も多いのではないでしょうか。「PUDO」はヤマト運輸だけでなく、順豊エクスプレスや佐川急便も利用できるようになっていますが、現在はまだ一部地域のみです。今後さらなる普及が予定されていますが、一社だけではなく、全宅配業者が呼応し一体となって配送の効率化を叶えることに期待が寄せられています。

    一方、2017年はEC事業者自身による一部地域の自社配送や店頭受取りなど、宅配業者を介さない新たな受け取り方法も一気に普及が拡大しはじめました。2014年に設立したECやカタログ、TVの通販企業など、年間1億3,700万個を出荷する荷主企業で構成される「宅配研究会」。同協会は宅配が安定的供給と安定的価格が続けられるよう、宅配事業者と連携して物流の安定供給・安定価格をめざすプロジェクトを進めています。繁忙期には3割にも増える再配達。一日に150個荷物を運ぶドライバーの場合、プラス30個もの荷物が再配達になります。特に12月は忙しいにも関わらず不在率はアップ。時間指定をしているのに2回目の配達時も不在というケースは少なくありません。

    そこで宅配研究会のプロジェクトとして誕生したのが、再配達問題を解決するアプリ「ウケトル」です。ウケトルは通販サイトとの連携を進め、導入した店舗を利用した購入者は「荷物の自動追跡」「通知」「ワンクリック再配達」機能で、荷物を確実に1回で受け取り再配達コスト削減できる環境作りをめざしています。

    出典 : トレイル

    株式会社トレイルは、ドライバーが配達先へ近づいたタイミングで自動で配達先へ架電し、配達予定を連絡するサービスを開発・提供しています。荷受人は電話のプッシュボタンを押すことで在宅・不在を回答することができ、応答がない場合や不在の場合はリアルタイムでドライバーへ通知するという仕組み。不在通知を受け取った人の50%は、帰宅後となる18時以降にドライバーへ直接電話をかける人が多くいます。架電があると、その都度ドライバーが停車して電話を取り荷物を届け…を繰り返しているだけで配送の効率はグンと落ちます。

    このちょっとした手間をドライバーが移動中に自動音声で伝えることで、無駄な配達を減らすことが可能なるのです。
    こうしたサービスは運送業界だけを手助けするのではなく、購入者の意識を変えてお互いの負担を減らすという、良い循環を生み出して行くのではないでしょうか。

    運送業界から発信、ハコブ改革

    サービスを向上させるために、イノベーションを起こし続けるヤマト運輸。荷物の配送を効率化するためにクロネコメンバーズのサービスをより簡単に連携できるEC事業者向けのAPIの公開を開始し、EC事業者向けソリューション「EC自宅外受け取り」サービスを展開し始めました。これは消費者がネットショップでの商品購入時に、全国2万5,000ヵ所以上のヤマト運輸の営業所やコンビニエンスストアなどの取扱店を受け取り場所として指定できるという機能。GMOペパボのカラーミーショップを皮切りに続々と導入が広がっているようです。自宅で待っていなくても自宅近辺のコンビニや最寄り駅などで荷物が受け取れるため、再配達の減少やドライバーの負担減につながっています。

    また、国土交通省が推進する「地域を支える持続可能な物流ネットワークの構築に関するモデル事業」の一環として、ヤマトホールディングスは2016年4月27日より佐川急便や日本郵便の宅配業務を請け負う新たな取り組みを、東京都多摩市の「多摩ニュータウン」で開始しています。このモデル事業とは、過疎化が進む地域において物流の効率低下や車を運転しない人も増え、日用品の宅配などの生活支援サービスの需要が高まっていることをうけ、宅配サービスの維持や買い物が困難な肩の支援に役立つ新たな輸送システムを自治体と連携しながら構築するというもの。配送スタッフの確保や再配達の対策の課題を他社と連携することで物流業務の効率化を図るべく、子会社であるヤマト運輸が、自社の荷物と他の配送業者の荷物を一括で顧客に届けるといいます。

    さらにヤマト運輸、佐川急便、日本郵政など、企業と地方自治体が相次いで包括連携協定を凍結。人口減少で税収が伸び悩むなか、企業固有のノウハウやネットワークを活用したい自治体と蓄積されたノウハウを武器に企業が地域課題を解決することで、互いのリソースを持ち寄った企業と自治体のサステナブルな取り組みが増えているのです。

    企業にとっては販路拡大や地域活性化と地域に寄り添ったサービス向上が最たる目的。荷物を届けるだけではなく、災害時の被災者への食料・生活必需品などの供給を迅速かつ円滑に実施できるよう環境を整えたり、交通ルールや交通安全の知識を伝える活動を積極的に実施するなど、その取り組みはただ「荷物を運ぶ」という枠組みを飛び越え新たなサービスに変化しています。

    配送スタッフとして地域住民を積極的に採用するということで、地域の活性だけではなく雇用の創出にも寄与していくことでしょう。

    まとめ

    アナログなイメージを持たれがちな運送業界は、競争過多や人材不足による業務の非効率など多岐にわたる多くの課題を抱えています。遅れをとっていたITの導入を積極的に進め、AIやIoTといった最新の技術を取り入れながら、新しいサービスも次々に生まれているのです。配送手段もトラックだけではなく、自動運転車やドローン、ロボットによる無人化配送など、新たな配送手段も今後は徐々に整備されていくでしょう。日本におけるドライバー不足は、地方に行けば行くほど深刻。しかし、今後、荷物を運ぶ手段においてドローンや自動運転車を走らせることができれば、地方も大きく状況が変わっていくことでしょう。

    2018年の運送業界は急速に変化しつつありますが、
    ・地域や他社と共同で興す新たなシステムの構築
    ・無人化配送の実用化へ
    ・受け取る手段の多様化と拡大

    これらの動向について、ますます目が離せなくなりそうです。

  • 法人の自動車保険で知っておきたいフリート契約とノンフリート契約とは

    法人の自動車保険で知っておきたいフリート契約とノンフリート契約とは

    法人で使用する社用車の自動車保険は、使用台数によって契約方法が異なってくるのはご存知でしょうか?

    社用車が9台までなら個人で契約している自動車保険と同じ(ノンフリート契約)ため、保険の内容や割引率についても同様です。しかし10台以上になると自動車保険はノンフリート契約ではなく、フリート契約です。

    今回はこの「フリート契約」について通常の自動車保険との違いやメリット・デメリット、手続き上の注意点などを解説します。さらにノンフリート契約とフリート契約の中間的存在であるミニ・フリート契約についても紹介します。

    法人で自動車保険を選ぶならフリート契約の知識は必須

    フリート契約とは保有する社用車が10台以上あり、自動車保険に加入する場合に適用されるものです。自動的に1台ごとではなく会社単位・法人単位で一括して契約することになります。

    契約が1回で済むため1台毎の手続きが不要。事務の効率化や保険料の割引などの面で、一般的な自動車保険の契約(ノンフリート契約)にはないメリットがあります。

    ただし事故を起こした場合、事故の回数ではなく支払った保険金の額により保険料率が決定するという一面も。事故の内容によっては、かえってノンフリート契約よりも保険料が割高になってしまうなど注意点があります。

    フリート契約とノンフリート契約の違い

    保険料の割増引率の適用範囲や決定方法、その他条件などの違いは以下の表をご確認ください。

    フリート契約とノンフリート契約の違い
    自動車保険のフリート契約とノンフリート契約の違いは、上述した通りフリート契約では契約者単位で保険契約が一本化され、ノンフリート契約では自動車1台単位での契約になります。たとえば5台の社用車があれば5つの契約が必要です。

    そして保険料割引率の決定方法が大きく異なります。フリート契約の場合は事故の件数ではなく、支払われた保険金の額によって保険料率が決定します。つまり1回の事故でも、大事故で保険金額が大きい場合は翌年の保険料率が大幅に上がるのです。

    一方ノンフリート契約では事故件数と適用される事故有係数によって割引率が決定。事故件数が多ければ多いほど保険料が上がる仕組みです。

    社用車の保有台数が3台から9台の場合には後ほど触れるミニ・フリートを検討すると良いかもしれません。自動車保険はノンフリート契約に違いはありませんが、保険の満期日を全車共通にすることができ、台数による割引もあります。

    またノンフリート契約にある年齢別の割引制度がフリート契約では無くなります。10代、20代前半の社員が多い場合にはフリート契約の保険料にメリットがありますが、30代40代以上の社員が多い場合には、あまりメリットが感じられません。

    フリート契約のメリット

    法人で使用する社用車の台数が10台以上になると、自動車保険はフリート契約になります。フリート契約の最大のメリットは割引率がノンフリート契約よりも大きいことです。

    ノンフリート契約の最大割引率は63%ですが、フリート契約では保険会社によって細かい違いはあれど、70から80%の割引率が適用されます。

    自動車保険契約期間中に途中で新たに自動車を取得(増車)しても、契約の際に定めた用途車種毎の契約条件で、自動的に補償がスタートするので余計な手続きの手間もありません。なお自動車の増車、減車の連絡は毎月1回で大丈夫。車両担当者の手続きも容易です。

    フリート契約のデメリット

    フリート契約のデメリットは、1回の事故でも支払われた保険金が多ければ、翌年の保険料は大幅にアップしてしまうことです。

    また年齢別の割引やファミリーバイク特約などもありませんし、フリート契約は個人で加入すれば保険料がお得とされる通販型自動車保険では加入できません。なお通販型自動車保険は、法人名義の自動車の保険を引き受けてくれる保険会社が限られています。

    保険未加入を防ぐことができるフリート契約

    フリート契約は事業者単位で加入するため、それぞれの自動車で満期日が共通。ノンフリート契約と比べて更新忘れや、増車による契約漏れ、車両変更のための車両入替漏れのリスクが限りなく少なくなります。

    もしも自動車保険未加入で社用車で事故を起こした場合には、運転者本人も当然ながら会社としての使用者責任も重く、場合によっては会社の倒産や一生かかっても償え切れない賠償が待っています。

    社用車での事故は保険にしっかり加入していた場合でも、運転者のほか会社としての使用者責任が問われます。使用者責任とは、会社などが雇っている従業員が、何らかの不法行為を起こして相手に損害を与えたとき、使用者が本人と連帯して責任を負うというものです。

    こちらについては以下の記事でも詳しく紹介しているので、合わせてチェックしてみてください。
    社用車での事故、誰が責任を負うのか?– 事例と対応方法

    保険にしっかり加入していることで相手への金銭的な補償は安心できる部分はありますが、会社としての世間的な信用問題、そして事故後にも続くお見舞いなどの対応は長期化する

    フリートのようなノンフリート、「ミニフリート」契約とは

    ミニ・フリート契約とはノンフリート契約で3台から9台までの自動車保険の契約を、全社有車の保険開始日を同一にし一本化するものです。車両担当者の自動車保険満期日などの管理が容易になります。

    もし現在加入している保険の満期日がバラバラの場合や、加入している自動車保険会社がバラバラの場合には全て一本化しなければなりません。一番満期の近い車の保険を解約し、その他の保険は中途更改した上で新しく保険を契約し一本化します。

    ミニ・フリート契約で保険契約を一本化した場合には、3台以上で3%、6台以上で5%の割引が適用されるので保険料がお得になります。これは個人でも法人でも変わらず、中身はノンフリート契約と同じです。また社用車が10台以上になった場合には、自動的にフリート契約になります。

    条件として契約者の配偶者、契約者またはその配偶者の同居の親族に限るといった制限があります。別居者の場合には適用されません。

    現在ノンフリート割引等級が11等級以上の場合、追加された車は7等級からスタートできる複数所有新規割引(セカンドカー割引)も適用可能です。この場合には、保険期間を同一にしたり保険会社を一本化する必要はありません。

    10台前後の社用車を持つ会社は要注意

    ここまで紹介してきたように、自動車保険は保有する自動車が9台までならノンフリート、10台からはフリート契約と決められています。

    たとえば現在保有台数が10台で1台減らした場合、フリート契約の条件から外れることに。ノンフリート契約になると1台ごとの保険料算出になるため、当然それまでと保険料も変わってくるので注意が必要です。

    ただし1台減って即ノンフリートになるとこは無く、次回満期日までの猶予期間があり、時間満期日までに10台に戻ればフリート契約が継続されます。もし次回満期日まで9台のままだと、ノンフリート契約で新たに保険の契約が必要です。この場合は現在加入している保険会社と早めに相談をしておきましょう。

    ノンフリート契約からフリート契約の注意点

    先ほどは社用車の台数が減って契約が切り替わった例でしたが、台数が増えた場合にも同様に注意が必要です。社用車の自動車保険がノンフリート契約だったとしても、増車に伴い10台以上になった場合にはフリート契約に切り替わります。

    一般的な保険代理店による保険契約の場合は、社用車をまとめて1つの契約にするフリート契約に切り替える手続きを任せることができるでしょう。ただし保険料削減のために通販型自動車保険を利用してきた場合、フリート契約ができなたいため、保険会社を見直す必要が出てきます。

    社用車の購入前に自動車保険の知識を学び、最適な契約を

    今回紹介した自動車保険におけるフリート契約とノンフリート契約については、いくつかある手段から好きなものを選ぶという類のものではありません。

    ただ具体的に、どういう場合にどちらの契約が適用されるのか。そしてそれぞれにどのような特徴があるのかを事前に把握しておくことで、直前にあたふたすることはなくなります。ちょうど所有している社用車の台数が10台前後、もしくは今後10台前後の社用車を購入しようとしている場合であれば、自社にあった契約を選ぶために台数をコントロールすることもできるでしょう。

    ぜひ今回の記事がその参考になれば幸いです。

  • 守れていますか?知っておくべきドライバーの乗務基準

    守れていますか?知っておくべきドライバーの乗務基準

    2014年より、交通事故などの重大事故を起こしていなくても、国土交通省の監査で「改善基準告示の未順守が1か月間で計31件以上あった運転者が3人以上確認され、かつ、過半数の運転者について告示に規定する拘束時間の未順守が確認された」営業所は、即30日間の事業停止となることが発表されました。運送業界の方であれば、この行政処分基準についてはすでに認識されていることでしょう。

    つまり、ドライバーの長時間拘束が恒常的になってしまっている事業者は早急に改善を求められ、「拘束時間をはじめとした改善基準違反件数の削減」については運送事業者や管理者が最も気を配らなければならない項目となっているのです。

    主となる常務基準

    行政処分の一部改正に伴い、乗務時間の基準に著しく違反した場合、30日の営業停止になります。国土交通省の通達では「著しく遵守されていない」というのは、『事業用自動車の運転者の勤務時間及び乗務時間に係る基準(平成13年国土交通省告示第1365号。以下告示)の未遵守が1カ月間で計31件以上あった運転者が3名以上確認され、かつ、過半数の運転者について告示に規定する拘束時間の未遵守が確認された場合をいう』とされています。
    これは「労働省告示第7号(改善基準)」に、最初の勤務を開始してから最後の勤務を終了するまでの時間が1日24時間×6日=144時間未満であることがプラスされたものですが、ドライバーは1週間に最低1回、自宅で休養できるようにしなくてはならないということです。

    自動車運転者(トラック)の労働時間等の改善のための基準の概要は大まかに以下の内容になります。

    1. 1ヶ月の拘束時間は原則293時間以下、特例として1年間6か月まで320時間まで延長可能。
    2. 1日の拘束時間は原則として13時間で、最大16時間まで。15時間を超える回数は1週間につき2回が限度です。
    3. 1日の休息期間は原則8時間以上必要。1日24時間=拘束時間(16時間以内)+休息時間(8時間以上)であること。また、ドライバーの住所地での休息時間がそれ以外の場所(事務所内の休憩所など)より長くなるように努めなくてはなりません。
    4. 連続運転時間は4時間以内、または4時間経過直後に30分以上の休憩時間を確保することにより、運転を中断する。4時間以内に運転を中断する場合の休憩時間は、少なくとも1回につき10分以上休憩をとる。
    5. 1日平均の1日の運転時間は9時間以下、2週間平均の1週間の運転時間は44時間以下にすること。運転時間の計算は、特定の日を決算日として2日ゴチに区切り、その2日間の平均とすることが望ましく、少なくとも3日間のうち1日目と2日目の平均および2日目と3日目の平均がそれぞれ9時間を超える場合は基準に違反することになります。

    上記の基準を違反しないようドライバーの労働時間を管理する必要がありますが、実際の国土交通省の監査では違反回数によって行政処分が決定されるため、違反回数が何回あったかをカウントされます。

    また、労災死ラインと呼ばれる労災認定の基準は、残業時間が2カ月(〜6カ月)平均で1カ月80時間を越える、または1カ月100時間を超過した場合とされています。上記の基準を超えた結果、ドライバーが病気にかかったり死亡をしてしまうと、労災認定とされる可能性がありますので、心身ともにドライバーの健康を守り業務を円滑に行うためにも労働時間の管理はしっかり行ってください。

    拘束時間と労働時間は以下が基準の考えとなっていますので、改めてそのポイントについて周知しておきましょう。

    時間外労働と休日労働

    時間外労働と休日労働には限度が設けられています。時間外労働および休日労働となる場合も1日の最大拘束時間16時間以内、1カ月の原則となる拘束時間293時間が限度です。時間外労働または休日労働を行う場合は、労働基準法第36条に基づく「時間外・休日労働に関する協定届(36協定)」を事前に労使によって凍結し、届け出を提出しなくてはなりません。

    また、休日労働は2週間に1回の頻度でしか行えません。さらに以下の4つを特例としています。

    ・1台のトラックに2名以上が乗務する場合(車両内に体を伸ばして休息することができる設備がある場合のみ)においては1日の最大拘束時間を20時間まで延長でき、休息時間を4時間まで短縮ができる。

    ・業務の必要上、勤務終了後に継続した8時間以上の休息時間を与えることが困難な場合、当分の間、一定期間(原則として2週間〜4週間程度)における全勤務回数の2分の1の回数を限度とし、休息期間を分割して与えることができる。

    ・業務の必要上、やむを得ない場合は2暦日における拘束時間は21時間を超えない、または勤務終了後に継続20時間以上の休息期間を与えることを条件に隔日勤務に就かせることができる。

    ・ドライバーが勤務中にフェリーの乗船する場合、乗船時間が2時間を超える場合は乗船時間は原則として休息期間として取り扱いができる。

    原則として、一カ月の拘束時間は293時間が限度とされていますが、拘束時間の限度を定める書面による労使協定を凍結した場合、1年のうち6カ月までは1年間の拘束時間が293時間×12カ月の3,516時間を超えない範囲内で、1カ月の拘束時間を320時間まで延長することができます。しかし、はじめにお話しした5つの労働時間基準を違反してしまった場合、以下のような処分を受けることになるので注意が必要です。

    トラック事業における監査制度については、行政処分の基本的な考え方として処分日車制度というものがあります。これは違反行為ごとに処分の量定(基準日車)が決められており、違反行為のあった営業所ごとに処分日車数としてカウントされます。

    つまり、1車両につき20日間(20日×1車)の車両使用停止処分を科すということ。実際に使用停止になる車両数と処分期間については別途こまかな定めが設けられており、車両の最長使用停止期間は6カ月となっています。こうなってしまうと事業者にとっては非常に大きな損失になりかねません。

    さらに、この処分制度に併せて、違反点数制度というものもあります。簡単に説明すると、処分日車数10日車ごとに1点の違反点数をつけるというものです。違反点数はずっと加算されていくものではなく、累計期間が3年間、行政処分決裁日から3年を経過する日に0点に戻ることになっています。しかし、この累積違反点数により、事業の一部停止、全部停止、事業許可の取消処分が下されることになるので、決して甘く見てはいけません。

    国土交通省のホームページでは、各地方運輸局長等が自動車運送事業者に対して行った行政処分を定期的にとりまとめ、過去3年間の自動車運送事業者に対する行政処分情報をネガティブリスト(いわゆるブラックリストのようなもの)として掲載していますし、20点を超えた場合、報道機関等への資料提供等により社名その他を公表することになっています。こうして、あとあと会社の信用問題へと響いてしまうのです。

    乗務に関して記録・制作すべき書類

    (1)運転日報(乗務等の記録)(安全規則第8条)

    乗務員の乗務の状態・過労防止・過積載防止等、業務の適正化のための資料として、運転日報の記録が義務付けられています。

    休憩の地点・日時の記入は必須項目

    (2)運行指示書(安全規則第9条の3)

    2泊3日以上の運行予定がある場合、乗務前・乗務後の点呼がいずれも対面で行なうことが出来ないため、運行指示書を作成してドライバーに携行させなければなりません。この書面によってドライバーに適切な指示を出すことが義務付けられているのです。

    (3)タコチャート紙(安全規則第9条)

    アナタコやデジタコを搭載している場合はチャート紙上に必須記載事項を記入することで運転日報がわりにできます。

    瞬間速度・運行距離・運行時間・連続運転時間を記録し、1年間保存しなければならない車両は以下の通り。

    ①車両総重量8トン以上又は最大積載量5トン以上の事業用自動車(大型車)

    ②車両総重量8トン以上又は最大積載量5トン以上の被牽引自動車を牽引する事業用の牽引自動車

    ③特別積合せ貨物運送に係る運行系統に配置する運行車

    (4)乗務基準(安全規則第3条第7項)(起点から終点迄の距離が100Kmを超えるものごとに記録)

    特別積合せを行う事業者は乗務基準の設定及びその遵守の指導及び監督を行う必要があります。

    設定事項は以下の3つ。

    1.主な地点間の運転時分及び平均速度

    2.乗務員が休憩・睡眠をする地点及び時間

    3.運転を交代する地点

    過労運転を防止するために

    過労運転の防止措置義務違反を防止するために以下の4点を守るようにしましょう。

    (1)必要な員数の運転者の確保違反(安全規則第3条第1項、2項)

    常時選任運転者の不足が過労運転を引き起こす原因にならないようにすること。

    (2)休憩・睡眠施設違反(安全規則第3条第3項)

    施設が設けられている場合でも、実際に必要とする場所に設けられていなかったり、寝具等必要な設備が整えられておらず、施設・寝具等が不潔な状態にあると違反となります。

    事業者は休憩・睡眠施設を良好に修復し、利用できる状態に保つこと、そして常に良好な状態で利用できるように運行管理者に管理させることが必要です。

    (3)健康状態の把握違反(安全規則第3条第5項)

    健康状態の把握とは労働安全衛生法に基づく健康診断の実施をいいます。疾病・疲労・飲酒等での乗務がないように対面点呼で確認すること。

    (4)交代運転手の配置違反(安全規則第3条第6項)

    以下の場合、交代運転者を添乗させるか交代箇所に待機させなければなりません。

    ①拘束時間が16時間を超える場合

    ②運転時間が平均して一日9時間を超える場合

    ③連続運転時間が4時間を超える場合

    まとめ

    ドライバーの乗務時間の管理がいかに複雑で手間のかかるものか、おわかりいただけたのではないでしょうか。特に近年は世間全体で働き方の見直しが掲げられています。長時間かつ過密スケジュールの後に日々の乗務時間を運転日報に記録するなど、ドライバーの負担は計り知れません。

    日々の業務における運転日報などの乗務記録は基本的に国土交通省への提出義務はありませんが、1年間保存することが義務付けられています。ですが、巡回の時に確認されますので、すぐに提出できるようファイルなどにまとめておかなくてはなりません。乗務時間以外に今年から義務付けされた荷待ち時間や運行管理外の運行をしているかなどがチェックされます。手間はかかりますが、こうした書類は抜け漏れなく正確に作成しなくてはなりませんし、いざというときに会社の信用問題にも深く関わってきます。

    そうした煩雑な作業をもっと簡単にできる手段があります。最近ではクラウド車両管理システムも進化し、自動で運転日報を作成できる機能や車両追跡機能など多くの機能が搭載されています。

    本メディアの運営会社であるスマートドライブが提供するクラウド車両管理サービス「SmartDrive Fleet」は、シガーソケットにデバイスを挿入するだけで手軽に営業・運送車両などをリアルタイムに走行状況を把握し、安全運転診断や日報作成といった煩雑な業務を自動化することができます。

    ドライバーや事業者側、どちらの負担も大きく減らし、適正な業務遂行を叶えるデバイスです。

    少しでも乗務基準を違反することなく、定められた規則やルールの中で円滑に業務を遂行したいならば、個々のドライバーの細かなデータが取得でき、業務効率をサポートしてくれるこうしたサービスを利用してみてはいかがでしょうか。

  • 事故時に活躍するGPS搭載型のドライブレコーダー9選

    事故時に活躍するGPS搭載型のドライブレコーダー9選

    交通事故にあった時のためにドライブレコーダーを設置している人も今では珍しくなくなりました。近年発売されている商品は、運転中の光景を録画できるのはもちろん、時間や位置情報を含めた情報を正確に記録してくれるものが多いです。GPSを搭載したドライブレコーダーはまさにその典型的なモデルでしょう。

    これからドライブレコーダーを購入する方にとって、「GPSって搭載していた方が良いの?」と迷うこともあるはず。今回は「GPS」をテーマとして取り上げ、その機能が活用されているドライブレコーダーを紹介します。自分の予算や目的に合わせて、最適な商品を選ぶための参考にしてください。

    そもそも「GPS」って何?

    GPSとは、グローバル・ポジショニング・システム(英語:Global Positioning System)の略称であり、宇宙を漂う衛星を活用して現在位置を把握するシステムのことを指しています。1990年代に入るとGPSの技術が急速に進化したため、今ではカーナビやスマートフォンなどにも搭載され、その位置情報がデバイスのアプリケーションに反映されるようになりました。

    たとえばスマートフォンの地図アプリとして有名な「Google Maps」には、ナビゲーションのような機能が搭載されているため道に迷うことも少なくスムーズに目的地に辿り着くこともできます。

    それでは、ドライブレコーダーにGPSを搭載するメリットにはどのようなものがあるのでしょうか?

    GPS搭載型のドライブレコーダーの特徴

    GPSの主な役割として以下の4点があります。

    • 車の位置情報を取得できる
    • 車の走行ルートや速度を記録することができる
    • 映像と地図を連動できる
    • 日時の設定が自動的に設定できる

    日時の記録は事故時の証拠としても重要

    「どの機能もカーナビがあるからいらない」と思われるかもしれませんが、撮影した動画と地図を連動させることは事故が起きた際に重要な記録となりますし、正確な日時が設定されていなければ証拠としては不十分です。

    特に日時の設定については、安価なドライブレコーダーを購入すればおかしくなる場合があります。電源を切った後に工場出荷状態に戻ってしまう可能性もあり、まったく違う日時で記録していることもあるため注意が必要です。

    もし日時の設定が間違って記録されていた場合には、交差点における事故の際に証拠として信頼性が落ちる可能性があります。特に信号機の点灯状況は警察側で切り替わりの時刻をしっかり把握しているため、「交差点で衝突した時、相手が赤信号を無視して直進してきた」と主張しても記録した時間との誤差があれば、信頼性に欠けるでしょう。

    日時の記録は事故時の証拠としても重要

    GPSの強みとなる「位置情報」と「走行ルート」の記録に関しては、たとえば後になってどの道を走ったのか思い出す時に役に立ちます。映像と地図が連動していれば、それぞれの道における周囲の状況やどんな施設があったのか分かりますし、その時間帯の混み具合まで把握することができます。

    衝突事故などが起きた場合、誰でも冷静な説明ができない状態に陥る可能性があるため、動画を警察へ提出する時に「どの場所で」「どんな状況で」事故が起こったのかを、映像を通して正確に伝えることができるはずです。

    正しく言えることは「データはあるだけあった方が良い」ということです。近年のドライブレコーダーは単に映像を記録するだけでなく、GPSやG(加速度)センサーなどを駆使して事故の精細な情報を集めてくれます。これらのデータは、交渉時において有利に働くことは間違いないため、GPS搭載モデルはメリットが多いといえるでしょう。

    GPS内蔵型のドライブレコーダー

    1 . HDR-352GHP(コムテック)

    HDR-352GHP
    出典 : HDR-352GHP

    ・画素数:200万画素(CMOS)
    ・参考価格:¥22,800(Amazon)
    ・公式URL:http://www.e-comtec.co.jp/0_recorder/hdr352ghp.html
    ・Amazon:https://amzn.to/2KqJau2

    HDR-352GHPはGPSを内蔵しており、記録した映像と音声、速度の記録、Gセンサーなどの情報を専用のソフトで確認することができます。

    GPSを搭載していることにより、自動車の走行速度や位置情報を記録できることはもちろんのこと、日時情報を自動で設定・補正を行うため、余計な手間が省けてとても便利。別売りのレーダー探知機にはOBDⅡを搭載しているため、本体と接続すればGPSが途中で切れたとしても、引き続き走行速度を記録してくれるので安心です。

    【主な機能】駐車監視機能、GPS内蔵、G(加速度)センサー搭載、映像鮮明化WDR/HDR搭載、LED信号機対応

    2. DRV-630(ケンウッド)

    DRV-630
    出典 : DRV-630

    ・画素数:400万画素(CMOS)
    ・参考価格:¥25,800(Amazon)
    ・公式URL:http://www.kenwood.com/jp/products/drive_recorder/drv_630/
    ・Amazon:https://amzn.to/2IYDCno

    DRV-610に搭載するGPSは、「速度・高度・緯度」などの情報を撮影と同時に記録してくれます。パソコン画面で走行記録を表示することも可能です。

    【主な機能】駐車録画機能(オプション対応)、GPS内蔵、G(加速度)センサー搭載、映像鮮明化HDR搭載、LED信号機対応

    3. DRY-ST3000P(ユピテル)

    DRY-ST3000P
    出典 : DRY-ST3000P

    ・画素数:300万画素
    ・参考価格:¥10,980(Amazon)
    ・公式URL:https://www.yupiteru.co.jp/products/drive_recorder/dry-st3000c/
    ・Amazon:https://amzn.to/2IqhGCm

    DRY-ST3000Pは値段も安価で気軽に購入することができ、もちろんGPS内蔵型なので、映像と共に「位置・日時・速度情報」などを同時に記録することができます。ユピテルの製品は駐車監視機能が充実しており、人が動いている状態を検知する「動体検知記録」も搭載しているため、いたずらや車上荒らしにも対応が可能です。

    【主な機能】駐車録画機能(オプション対応)、GPS内蔵、G(加速度)センサー搭載、映像鮮明化HDR搭載

    4. DRY-WiFiV3c(ユピテル)

    DRY-WiFiV3c
    出典 : DRY-WiFiV3c

    ・画素数:300万画素(CMOS)
    ・参考価格:¥13,980(Amazon)
    ・公式URL:https://www.yupiteru.co.jp/products/drive_recorder/dry-wifiv3c/
    ・Amazon:https://amzn.to/2KnAUL7

    DRY-WiFiV3cは、無線LAN接続が可能な「スマートフォン連動型」のドライブレコーダー。手元の携帯デバイスから動画の確認や録画の設定が行えるため、小さいボディの中に充実した機能が満載です。画面はスマートフォンをメインに使用することから、本体に大きな液晶画面を取り付ける必要がなく、コンパクトなドライブレコーダーとして人気を集めています。

    【主な機能】駐車録画機能(オプション対応)、GPS内蔵、G(加速度)センサー搭載、映像鮮明化HDR搭載、無線LAN搭載

    5 . CA-XDR72GD(パナソニック)

    CA-XDR72GD
    出典 : CA-XDR72GD

    ・画素数:408万画素(CMOS)
    ・参考価格:¥23,460(Amazon)
    ・公式URL:https://panasonic.jp/car/navi/products/XDR72GD/
    ・Amazon:https://amzn.to/2Kn5TXT

    CA-XDR72GDは、GPSを内蔵していることはもちろんのこと、地デジやETCのノイズ対策も行っているため、他の機器と電波干渉せずに鮮明な撮影ができるドライブレコーダーです。

    車内温度も-10~70℃まで対応できることから、夏場の猛暑や冬場の寒さでも環境に左右されることなくスムーズに録画。また、LED信号機にも対応しているため、交差点などで事故を起こした場合も、信号機の点滅状態をしっかり記録してくれます。

    【主な機能】GPS内蔵、G(加速度)センサー搭載、ノイズ対策済み、LED信号機に対応

    6. DVR-C01W(アルパイン)

    DVR-C01W
    出典 : DVR-C01W

    ・画素数:フロントカメラ(200万画素)、ルームカメラ(100万画素)
    ・参考価格:¥28,315(Amazon)
    ・公式URL:https://www.alpine.co.jp/products/d-recorder/DVR-C01W
    ・Amazon:https://amzn.to/2IqeiHF

    カーオーディオ、カーナビ関連の事業展開を行っている「アルパイン(ALPINE)」では、2WAYカメラ付きのドライブレコーダーであるDVR-C01Wを販売しています。ルームカメラは車内の撮影が可能なため、旅の思い出を記録する商品としてピッタリです。GPSの受信状態もLEDランプでお知らせしてくれるため、位置情報の取得が途切れていないか目視で確認することができます。

    【主な機能】駐車モード機能搭載、GPS内蔵、G(加速度)センサー搭載、ルームカメラ内蔵、LED信号機に対応

    GPS受信機を後付けするタイプのドライブレコーダー

    1. CSD-610FHR(セルスター)

    CSD-610FHR
    出典 : CSD-610FHR

    ・画素数:200万画素(CMOS)
    ・参考価格:¥21,500(Amazon)
    ・公式URL:http://www.cellstar.co.jp/products/recorder/csd/csd-610fhr.html
    ・Amazon:https://amzn.to/2ILMMTO

    CSD-610FHRは本体とフロントカメラが分かれている「セパレートタイプ」のドライブレコーダーのため、フロントガラスやダッシュボード、リヤ側にもカメラの設置が可能です。

    レーダー探知機が別売りのオプションとなり、GPSだけでなくOBDⅡも搭載。精度の高い走行データを取得することができます。セルスターのドライブレコーダーは、車内に設置する地デジのテレビと電波干渉しないよう設計されているため、画面が頻繁に乱れることがありません。また安心の日本製なので充実したアフターサポートを受けることができます。

    【主な機能】GPS・OBDⅡ内蔵レーダー探知機(別売り)、G(加速度)センサー搭載、電波干渉対策済み、映像鮮明化HDR搭載

    2. GS-D11-16G(パパゴ)

    GS-D11-16G
    出典 : GS-D11-16G

    ・画素数:300万画素(CMOS)
    ・参考価格:¥11,800(Amazon)
    ・公式URL:http://www.papago.co.jp/Product/product_d11.html
    ・Amazon:https://amzn.to/2ILNiRK

    GS-D11-16GはGPSが内蔵していませんが、オプションでアンテナを購入することができます。GPSアンテナを車内に設置すれば、「速度・緯度経度・日時」などの情報を自動で記録してくれます。

    【主な機能】GPSアンテナ(別売り)、G(加速度)センサー搭載、映像鮮明化HDR搭載、LED信号機に対応

    3. ND-DVR1(パイオニア)

    ND-DVR1
    出典 : ND-DVR1

    ・画素数:207万画素(CMOS)
    ・参考価格:¥16,099(Amazon)
    ・公式URL:http://pioneer.jp/carrozzeria/system_up/recorder/nd-dvr1/
    ・Amazon:https://amzn.to/31DNMSK

    ND-DVR1は、カーナビ側のGPSと連動するカタチで「日時・緯度経度・速度・方位角」を自動で記録し、重要なデータを逃しません。

    パイオニアは、カーエレクトロニクス分野で信頼性の高い商品を数多く開発しており、充実したラインナップを誇っているため、ドライブレコーダーとの連携により精度の高い撮影が可能となります。カメラも小型で目立つこともなく、フロントやリヤガラスに設置しても視界の妨げになることはありません。

    【主な機能】G(加速度)センサー搭載、自社カーナビとの連携が可能、映像鮮明化WDR搭載

    法人向けドライブレコーダーご紹介記事はこちらからご確認いただけます。

    法人向け通信型ドライブレコーダーのメリットとオススメ機種5選

    ■商品別一覧表(2017年10月29日現在)

    メーカー

     

    商品名 画素数 参考価格

    (Amazon)

    コムテック HDR-352GHP 200万画素CMOS

     

    ¥22,800
    ケンウッド DRV-630 400万画素CMOS

     

    ¥25,800
    ユピテル DRY-ST3000P

     

    300万画素CMOS ¥10,980
    ユピテル DRY-WiFiV3c

     

    300万画素CMOS ¥13,980
    パナソニック CA-XDR72GD 408万画素CMOS

     

    ¥23,460
    アルパイン DVR-C01W

     

    フロント200万画素

    ルーム100万画素

    ¥28,315
    セルスター CSD-610FHR 200万画素CMOS

     

    ¥21,500
    パパゴ GS-D11-16G

     

    300万画素CMOS ¥11,800
    パイオニア ND-DVR1

     

    207万画素CMOS ¥16,099

    海外製のドライブレコーダーは、GPSがオプション対応になっている商品も多いです。購入する前にドライブレコーダーの仕様説明に目を通し、GPSが内蔵しているか確認しておきましょう。安く手に入ったからといって、位置情報や走行軌跡が記録されていなければ、色々と不便を感じることもあるはずです。

    交通事故は今までドライバーの証言に頼ってばかりいましたが、現在はドライブレコーダーを活用することで自分が不利にならないようなデータを集めておくこともできます。GPSに限らず最新の機能などもチェックしながら、自分にあったものを見つけてみてください。

  • 義務化が進むデジタコ、もし不備だったらどうなる?

    義務化が進むデジタコ、もし不備だったらどうなる?

    長距離トラックの事故多発傾向になかなか歯止めがかかっておらず、とりわけ7トン以上8トン未満のトラックの死亡事故率・重傷事故率が高いことから、国土交通省は事業者に運行管理の徹底を求めています。

    そこで平成29年4月以降、車両総重量7トンクラスでも運行記録計の装着が義務化されました。ドライバーが法定速度を守っているか、休憩を適切に取っているか、危険な運転をしていないかなどを記録することでドライバーの安全を守るためです。

    では、義務化に反してデジタコやアナタコなどの運行記録計が装着されていない場合、原則としてどんな違反にあたるのでしょうか。

    運行記録計の不備があった場合

    最近では短期的に貸切バス、路線バス、トラック、ハイヤー・タクシー、事業用自動車等の車両に運行管理計の装着義務が広まっています。運行記録計とは運行時間中の走行速度などの変化をグラフ化することでその車両の稼動状況を把握するというもの。ドライバーの安全や健康の管理、そして業務効率化を実現するためにも、運行記録計で計測された各種のデータは非常に重要視されています。

    宮城県トラック協会によると、毎月行っている巡回指導において、装着対象車両の有無および装着と記録の調査を2017年の4月から7月まで行ったところ、巡回指導件数が227件、うち運行記録計未装着の事業者数は12。対象車両台数が834台であるのに対し、未装着の車両台数は30台でした。もし指定されている事業用の車両に運行記録計を装着していなかった場合、または故障したままにするなど不備があった場合、どのような法令違反にあたるのでしょうか。

    なお、アナタコであればチャート紙、デジタコであればSDカードが装填されていなかったり、時計が狂っていた場合などは「運行記録計不備」という違反とされ、運転者や運行管理責任者は処罰の対象となります。

    交通違反の区分:一般違反行為(白キップ)
    根拠法律:道路交通法第63条の2の1項~2項、道路運送車両の保安基準第48条の2
    一定の条件を超える車両が通行記録計を常備せずに運転する行為です。

    【行政処分】行政処分はありません。

    【反則通告制度】大型車・中型車6,000円、普通自動車4,000円、※警視庁反則金一覧表参照

    道路交通法第63条の2

    自動車の使用者その他自動車の装置の整備について責任を有する者又は運転者は、道路運送車両法第3章又はこれに基づく命令の規定により運行記録計を備えなければならないこととされている自動車で、これらの規定により定められた運行記録計を備えていないか、又は当該運行記録計についての調整がされていないためこれらの規定により定められた事項を記録することができないものを運転させ、又は運転してはならない。
    前項の運行記録計を備えなければならないこととされている自動車の使用者は、運行記録計により記録された当該自動車に係る記録を、内閣府令で定めるところにより1年間保存しなければならない。

    道路運送車両の保安基準第48条の2

    次の各号に掲げる自動車(緊急自動車及び被牽引自動車を除く。)には、運行記録計を備えなければならない。
    ①貨物の運送の用に供する普通自動車であって、車両総重量が8トン以上又は最大積載量が5トン以上のもの
    ②前号の自動車に該当する被牽引自動車を牽引する牽引自動車
    前項各号に掲げる自動車に備える運行記録計は、24時間以上の継続した時間内における当該自動車の瞬間速度及び2時刻間の走行距離を自動的に記録することができ、かつ、平坦な舗装路面での走行時において、著しい誤差がないものとして、記録性能、精度等に関し告示で定める基準に適合するものでなければならない。

    運行記録計は法律違反も見える化する

    ほぼデジタルに移行されつつある運行管理や運行記録計。リアルタイムかつ、正確な情報に計測された情報によって荷待ち時間や休憩時間、運行中のデータが明確になるため乗務時間などをごまかすことが難しく、今後は監査などでの処分も厳しくなることが予想されています。

    2015年1月28日、改善基準告示を繰り返し違反していた札幌市に本社を置く運送事業者に対し、初めて「30日間」の事業停止処分という重たい行政処分が科せられました(北海道運輸局)。この処分の原因は、過去に労働基準監督署に長時間の拘束時間を改善するように指導されていたにも関わらず、これを軽視して乗務時間の基準に著しく違反していた(※)、つまり改善基準告示違反を繰り返していたことが大きな理由です。また、札幌の運送事業者だけでなく、業務を依頼していた元請け(京都の大手運送会社)にも強化された荷主勧告制度に基づき警告書を即時発行している点が注目されました。

    今後は、警察の交通事故捜査や運輸支局の監査が実施される際には、運行記録計や労働時間の調査が厳しく行われ、長時間運転・長時間労働に対するペナルティはより厳格に科されていくと考えられるでしょう。

    ※「乗務時間の基準に著しく違反」の具体的根拠
    事業用自動車の運転者の勤務時間及び乗務時間に係る基準(改善基準告示/平成13年国土交通省告示第1365号)の未遵守が1か月間で計31件以上あった運転者が3名以上確認され、かつ、過半数の運転者について告示に規定する拘束時間の未遵守が確認された場合をいう。

    見えない乗務時間を「見える化」するのがデジタコ

    長距離運行を行う運送業者の場合、拘束時間や休息期間の改善を考えている会社も少なくはありません。ドライバーの長時間労働は乗務基準違反に当たります。

    ドライバーの時間管理は、事業者側が次の手順で行うことを求められます。

    • 運行管理者が、改善基準告示に基づき勤務時間(拘束時間)及び乗務時間(運転時間)を定めること
    • 労働時間等の管理を実施すること
    • 諸帳票類で実施状況を確認すること
    • 問題があれば改善していくこと

    ドライバーでなければ、実際の時間管理がわからないのでは…。しかし、最近ではデジタル式のタコグラフ、デジタコやデバイスによる車両およびドライバーのリアルタイム管理が可能になっています。

    法律上、現時点では装着義務化されたデジタコやアナタコの代用にというわけにはいきませんが(義務化されている車両でも、プラスαとしてお使いいただくことはもちろん可能です)、本メディアの運営会社であるスマートドライブが提供している「SmartDrive Fleet」でも、GPS機能を搭載したリアルタイム動態管理機能から運転日報を自動で作成する機能、ドライバーの運転特性を把握して事故削減をサポートする安全運転診断機能を備えています。

    デジタコ製品などに比べるとずいぶん安価で、かつ設置工事も必要ないので業務を止めることなく気軽に導入できます(ドライバー自身が手で差し込めば設置完了です)。クラウド上に集計されていくデータをもとに業務の効率化やドライバーの勤怠・安全を管理し、会社全体のリスク管理と生産性の向上をサポートするツールとなっています。

    完全なる義務化は目前?

    ヤマト運輸は2018年11月よりドライブレコーダーとデジタルタコグラフを一体化した通信機能搭載の新たな車載端末を全集配車両約36,000台に順次搭載すると発表しました。この施策と合わせて日立製作所と連携し、運行データを幅広く効率的に収集・分析して安全運転教育の高度化を図ると言います。

    新たに搭載する車載端末は従来デジタルタコグラフで収集していた速度や駐車位置情報などに加え、ドライブレコーダーで収集する走行映像やGPSアンテナから得た情報で作成する走行軌跡などの運行データをクラウド形態の情報基盤へ、通信回線を通じて自動でリアルタイムに転送・蓄積。ヒヤリハット体験箇所の登録を自動化したり、運転開始・終了設定の省力化や無線対応による車載端末のソフトウェア更新を自動化し、ドライバーがより安全運転に注力できるよう業務支援するというもの。

    将来的には、車両の故障予兆診断による整備計画の効率化、自治体や外部企業などとデータを連携し、収集した道路状況のデータを利活用するなど、新たな高付加価値ビジネスの創出などを幅広く検討するとしています。

    運行記録計装着の義務化が拡大していますが、今後は車両の重量によらず、車両を使用するすべての事業者における何らかの運転記録装置の装着が当たり前になって行くのかもしれません。

  • 年末繁忙期を迎える運送業界 — サステナブルな事業体制へ

    年末繁忙期を迎える運送業界 — サステナブルな事業体制へ

    一般的な労働時間は1カ月で約174時間とされていますがトラックドライバーの労働時間は約239~273時間と、数字だけで見ると非常に長いことがわかります。昨今ニュースなどでも見かけるようにこの業界は「ドライバー不足&高齢化」が深刻化している中、今後ドライバーという仕事を選択する人たちがさらに減少していく懸念もあります。

    設備投資や個人消費の回復による輸送需要増加に期待され、宅配貨物に関しては2018年も引き続き増加が続く見通しですが、このような現状では運送業界における人件費の増加は不可避だと言えそうです。

    今年もきたる、年末の繁忙期

    毎年12月の中旬〜後半は物流全体にとって最も大きな繁忙期。

    世間ではボーナスの嬉しい時期ではありますが、物流業界ではウェブショップでのクリスマスや年末セールが最も加熱し、福袋からお歳暮、アパレルのセール対象品の一斉入荷に一斉出荷、さらにおせちやお餅などの食品の流通など、貨物の取り扱い量は平常時の何倍にも膨れ上がります。

    宅配大手のヤマト運輸も毎年ホームページ上で「12月23日〜1月3日は荷物のお届けに遅延が発生する恐れがある」と伝えていますが、この時期は場所によっては降雪による交通規制が行われたり、年末年始にかけて帰省ラッシュも重なるなど、条件も過酷になってくる時期です。

    「人手不足」「高齢化」「配達賃金や燃料の上昇」…。この三つの大きな課題がこの時期多くの企業をさらに悩ませつつ、ドライバーはドライバーでなかなか配達が終わらずに長時間の過剰労働が続きます。

    利用者側は最近ネットやスマホを通じて荷物がどこにあるのかがわかるようになったため、指定時間内に荷物が受け取れず少しでも遅延を起こしてしまうと、すぐに宅配業者にクレームの連絡が入ります。荷物が安全・安心して受け取ることができるよう配慮された荷物の問い合わせシステムですが、このシステムによって配達状況が見える化できるようになったため、利用者に「なんで時間指定したのに遅れているのか」と、少しの遅延であっても苛立たせてしまう原因にもなっているのです。

    若手労働人口の減少もあり、これからはいかに現状の(または微減していくであろう)人的リソースでより効率的に業務を行っていくか、そのためにどういったテクノロジーを取り入れて効率化を促進させるのかを各事業者ごとに考え実践していく必要性が高まっていく時代です。

    追い討ちをかける、ドライバーの過酷な環境

    今年度から荷待ち時間の記録が義務化となりました。トラックドライバーの長時間労働の要因の一つは荷待ち時間にもあると想定されており、その実態を把握するためです。

    通常、ドライバーは預かった荷物をトラックで安心・安全に配達することが本来の業務だと思われていますが、一部では荷物の積み下ろしをすべて手作業で行なっているというドライバーもいます。荷物の内容や輸送先は毎日変わるため事前に把握することができず、想定外な重労働としてドライバーへの負担増になるであろうことも簡単に想像できます。

    荷物の積み下ろしに把握されていなかった長時間を要してしまい、結果としてその後の配達スケジュール全体がおしてしまう。その遅れをなんとか取り戻そうと、食事や休憩時間などを削って運転し続け、それが疲労の蓄積や睡眠不足を常態化させてしまう。それがもとで居眠り運転をして事故を起こしてしまったり、長期休暇が必要になるような体調不良に発展してしまったりなど、悪循環へ陥りやすくなってしまいます。

    また、ドライバーが勤務中に交通事故を起こしてしまった場合、損害賠償や駐車違反での罰金はドライバー持ちになることが多いようです。損害賠償責任が生じるような交通事故はそう頻繁に起こるものではないものの、駐車違反はそれなりの頻度で起こるようで、特に都心部への配達の場合などでは配送先近辺に一時駐車できる場所がないようなこともあるため、ドライバーがやむを得ず路上に一時停車という形で配達するケースもあります。

    短時間ならある程度許容される場合もありますが、荷物をすぐに渡すことができず時間がかかってしまった場合は駐停車違反をきられてしまうことも少なくないようです。この場合は上述のとおりドライバーが罰金を支払うことになるわけですから、他業界で車を使うドライバーと比べても厳しい労働環境であることがわかります。

    これまで、現場で働くドライバーの生産性や成果を測るのは難しいことだと思われていましたが、スマートフォンやタブレットなどのスマート通信端末の普及によって以前よりずいぶん手軽に現場の実態を「見える化」することが可能になってきました。そしてその実績データをもとにドライバーの勤務状態を把握して適正な評価をしたり、改善の余地がある労働環境を認識して対応策を講じたりすることで、日々頑張って貢献している従業員たちにもこれまで当たっていなかったスポットライトが当たるようにもなり、結果として彼らの待遇が良くなったりモチベーションの向上につながったりもすることで、離職率の抑制や新規採用の追い風になるような効果も期待できるかもしれません。

    繁忙期に備えていますぐできること

    現在ドローンやロボットでの配送、自動走行トラックなどの実証実験が国内でも積極的に行われています。しかし、まだ実証実験段階であるため、実際に公道に導入されるためには法の整備などを含めるとまだ年月はかかるものと予想されます。また、トラックの自動運転が始まったとしても、最終的に人が介在しなければ荷物を消費者の手元へ届けることができません。

    現状における現実的なITの活用という意味では、車両やドライバーの状況のリアルタイムな見える化と共有化かもしれません。そしてそれを現場のタイムリーな意思決定につなげていったり、蓄積したデータを解析することでオペレーションの改善点を洗い出し、そこをさらに効率化させていくようなPDCAを高速回転させていくことでしょう。

    どのようなスケジュールで配達を行なうか、天候や混雑状況を加味した最適な配送ルート、配達の変更はあるのか、それはどのように変更になりそうなのか、またリアルタイムの配送状況はどのようなものか、事前に予測できる問題は何か…。配送における情報は多岐に渡る上、常に流動的なものです。そのため、リアルタイムに正確な情報を把握していくことは生産性の向上に必須です。

    荷主と物流業者との間で互いのスケジュールや状況などを、タイムリーかつ正確に共有できていれば、何か問題が発生した場合にも迅速に状況や原因を把握し対応することでき、非常に便利です。

    各車両をコネクテッドにするためには、従来は大掛かりな車載器などを搭載して通信させていましたが、最近は手軽にコネクテッドにできるような様々なクラウドサービスが登場してきています。

    本メディアの運営会社であるスマートドライブが提供するクラウド車両管理サービス「SmartDrive Fleet」では、シガーソケットにデバイスを挿入するだけで手軽に営業・運送車両などをコネクテッド化し、リアルタイムに走行状況を把握したり、安全運転診断をしたり、日報などの煩雑な業務を自動化したりなどしています。(下は製品紹介動画)

    日々のオペレーションの可視化だけでなく、データが蓄積されていくことで余剰車両を割り出したり、無駄に走行されているルートを判別したり、事故リスクの高いドライバーを事前に判別して対応したり、非常に細かいレベルでの業務最適化に取り組んでいくことができるようになります。

    また、車の事故を減らすことで会社の保険料を大幅に削減できたり、運行計画にブレがなくなったりするなど、派生的なメリットを挙げればきりがありません。

    サステナブルな事業体制へ

    冒頭でドライバーの労働時間の増加や労働人口不足、それに逆行するように増加の一途をたどる荷物。年末は世間のショッピングがさらに加速するため、運送業者にとっては配送スケジュールがいつもに増して過密になります。その負担は結局現場のドライバーにのしかかってきます。

    そういった現場の状況は非常にリアルで、「早くトラックが自動運転化されればいいのにな」というような時間軸の話ではなく、今日明日にでもなんとか改善していって欲しいという切実さがそこにはあるはずです。事業者側としても、荷物を受けなければ売上にならない、つまり給料が払えない、となるので、仕事はできるだけ受けたい。受けたいが、運ぶ人手が足りない。1人あたりの負担を上げて配送しようとすると、昨今の規制強化によって摘発されたり、ドライバーたちが黙っていない。このあたりの闇は深そうです。

    最近では、消費者が購入できる宅配ボックスの登場や、コンビニ受け取りに代表されるような自宅以外での受け取りなど、運送業者だけでは解決できない「荷物の受取人側の課題」への対策も徐々に拡充してきている印象は受けます。今後は、荷主、運び手、受取人の三者がそれぞれテクノロジーや新しい仕組みを創意工夫していくことで業界全体の配送効率を上げていく取り組みが進み始めていくと、この業界にも光がさしてくるのではないかと思います。

    また、ドライバーを抱える各事業者は、今一度自社のドライバーのリソースが有限であること、そして簡単にはリプレイスが効かない時代・環境になっていることを再認識し、長期的な観点でいかに事業をサステナブルなものにしていくことができるのかを考え直してみるのもよいかもしれませんね。

     

  • サステナブルな物流を — 国交省が推進する生産性向上プラン

    サステナブルな物流を — 国交省が推進する生産性向上プラン

    ECサイトの普及拡大により、国内における通販市場は10年間の平均成長率が6.9%増と、2000年代に入ってからも引き続き、連続増加を見せています。公益社団法人日本通信販売協会 物流委員会の調査によると2015年の通販市場の売上は6兆5,100億円。

    需要と供給のバランスが成り立ってこそサービスは成立するものですが、昨今は売上が右肩上がりになればなるほど、物流業界で問題が浮き彫りになっている状況です。

    最近では競合である企業同士が手を取り合い物流業界における問題を解決すべく、共同輸送を開始するなどといった動きも見られています。

    今回は国が積極的に進めている、物流業界の課題解決に向けた施策について見ていきましょう。

    モーダルシフトによる人手不足の穏和と環境

    国土交通省は、貨物輸送をトラックから大量輸送機関である鉄道や海運に転換し、環境負荷の低減、エネルギー問題、今後の人手不足を賄うべく、モーダルシフトでの運送を推奨しています。

    関連記事:『モーダルシフトは日本の物流を救えるか?』

    9月26日、国土交通省は阪九フェリー(株)などから申請があった「改正物流総合効率化法に基づく総合効率化計画(モーダルシフト)」の5件を経済産業省と認定しました。同省が経済産業省とともにモーダルシフトに係る計画を認定するのは2016年10月の法改正以降は今回が初めてのこと。国土交通省は、経済産業省などの関係省庁と連携して物流分野における労働力不足や多頻度小口輸送の進展等を背景に、物流分野における省力化・効率化・環境負荷低減を推進するため、2つ以上の業者が連携した幅広い物流効率化の取り組みを支援しています。いずれもモーダルシフトにより500km~1,200km程度のトラックによる輸送距離が100km程度に短縮されることで、CO2排出量の削減やトラックドライバーの運転時間等の負担の軽減も期待されているのです。

    国土交通省は10月13日、2016年10月に施行された改正物流総合効率化法に基づく総合効率化計画の策定やモーダルシフト等の取組みを支援する「モーダルシフト等推進事業費補助金」について募集を行った結果、31件認定したと発表しました。交付決定額は31件を合算して3,550.2万円、2次募集も予定されています。

    また、佐川急便は愛知県〜岩手県の宅配便幹線輸送について、トヨタ輸送株式会社が運行するTOYOTA LONGPASS EXPRESSを活用した異業種共同によるモーダルシフトで運用を9月下旬から開始しました。これによってトラック輸送にかかるドライバーの運行時間1,685時間/年間が省力化され、CO2排出量は83.5トン/年間が削減されるといいます。省力化と環境負荷低減を実現することが可能となることから、国土交通省が物流分野における省力化・環境負荷低減を推進するために改正された「改正物流総合効率化法」の規定により、総合効率化計画としても認定されました。

    TOYOTA LONGPASS EXPRESSは愛知県東海市~岩手県盛岡市間の約900kmを結び、中京圏の工場で生産された自動車部品をトヨタ自動車東日本の岩手工場まで輸送するという、トヨタ輸送専用の貨物列車。2017年1月の増便に伴い、佐川急便が規定する配送リードタイムで輸送可能となったことから今回の施策が実現しました。今後はこのような業界を超えた取り組みが次々と展開されていくかもしれません。

    国土交通省は10月24日、改正物流総合効率化法に基づく総合効率化計画に認定された優良な取組みについて、省力化量やCO2削減量など認定実績を取りまとめて公表しました。物流総合効率化計画認定件数のうち、29件がモーダルシフト。認定取得件数の多い事業者は日本貨物鉄道で13件、センコーが6件、日通が5件、佐川急便が5件でした。

    連携した事業者数が多い計画では、ヤマト運輸、西濃運輸、第一貨物、トナミ運輸、新潟運輸、日通トランスポート、福山通運、名鉄運輸のFujisawa SST内における共同輸配送の8事業者。CO2削減量は、約216万本分のスギの二酸化炭素吸収量に相当(1万9000t-CO2/年)に、省力化量では約200人のトラックドライバーに相当する労働力の確保(39万6,000時間/年)となったと発表しています。このように数値に表すとモーダルシフトによって大きな効果が得られたことがわかるのではないでしょうか。

    貨客混載で「運べる」選択肢を増やす

    出典 : 国土交通省

    自動車運送業の担い手不足と人口減少に伴う輸送需要の減少により、過疎地域等においては人流・物流 サービスの持続可能性の確保が深刻な問題になっています。

    そこで国土交通省は物流効率化と地域交通の維持に向けて、トラックが旅客を乗せたりバスやタクシーが貨物を運んだりする自動車運送での「貨客混載」対象範囲を9月1日から拡充しました。今まで「ヒト」の輸送と「荷物」の輸送を同時に行うことは法律によって禁じられていましたが、自動車運送事業者が旅客又は貨物の運送に特化してきた従来のあり方を転換し、サービスの「かけもち」がこの施策により可能になりました。路線バスの積載重量350キログラムの規制撤廃、過疎地における貸し切りバスやタクシーによる貨客混載と貨物事業者による旅客運送を可能にしています。

    地方では人口の減少、運輸や物流の両業界では貨物や乗客の減少に課題を抱えており、ここでタッグを組むことに新たな需要創出につなげることを目的としています。全国の運輸支局はタクシー業者や宅配業者からの事業許可の申請受け付けを開始していますが、手続きには通常1~3カ月程度かかるため、年末または2018年早々からあちらこちらでサービスの開始が想定されます。

    対象地域は過疎地を抱える3万人未満の市町村。事業者は貨物輸送業と旅客運送業を掛け持ちする許可を各運輸支局で取る必要がありますが、この対象範囲の穏和によって公共交通網の維持が困難になっている山間地や離島でも事業の安定した維持を見込んでいます。

    宅配大手も貨客混載へ

    また、過疎地だけではなく、宅配大手ヤマト運輸と佐川急便、日本郵便も積極的に貨客混載事業へと乗り出しました。

    ヤマト運輸は貨客混載専用バスも規制内で運用中ですが、今後は地域活性化プログラム“プロジェクトG”で貨客混載に取り組むと発表。通常、拠点から各拠点へ、営業所と配達エリアを1日に2~3往復しているところ、1往復分をバスに代替することができれば、運転手が荷物を取りに営業所へ帰る負担が大きく軽減できます。
    貨客混載便を単なる輸送代替だけでなく地域産物の輸送に使えば、地域活性化にもつながります。そこでヤマト運輸は貨客混載を行う宮崎県の路線バスに1月から保冷ボックスを搭載し、農水産品の都市部への輸送を始めました。

    佐川急便は鉄道やバスとの貨客混載を展開。4月からは北越急行(新潟県南魚沼市)とともに、六日町駅(同)―うらがわら駅(新潟県上越市)間の約47キロメートルで鉄道による貨客混載をスタート。利用者が少なく経営が圧迫されているローカル線をうまく利用することでドライバー不足を解消し、配送効率も向上するという大きなメリットが得られたと言います。

    日本郵便は7月から高知県でJR四国バス(高松市)の路線バスによる郵便局間の幹線輸送を始めました。従来の郵便輸送と同じ時間帯にバスが運行している中で、二酸化炭素削減や配送の効率化を見込んでいます。

    佐川急便は空車時間を活用したタクシーによる配達の実証を検討するとしています。バスやタクシーで貨物を運ぶ際は積載できる重さに上限があります。貨物トラックで旅客を運ぶ際にはドライバーが2種免許を取得している必要がありますが、今後、トラックドライバーの負担軽減、そして地方のビジネスチャンスを叶えるべく、配送における新たなサービスの眼がここから出てくるかもしれません。

    始まったばかりのこの規制穏和についてはまだクリアすべきハードルが多くありますが、試行錯誤しながらも運営を進めていくことで少しずつ生産性の向上へとつながっていくのではないでしょうか。

    まとめ

    運送会社でただ、ドライバーが不足しているというだけの問題ではありません。特に過疎地域においては、鉄道の廃線や便数の激減に加え、路線バスでさえも乗客減少による廃線が検討されているのが現状です。

    2016年度は1億2,693人という全体人口に対し、65歳以上の高齢者の割合は27.3%、つまり3割弱が高齢者ということ。2017年1月1日時点での人口は1億2,558万3,658人で8年連続減少を見せ、さらに前年からは30万人弱も減少しています。人口も減り高齢化が進めば全体的な労働力が減っていくことは自明です。

    今後は、人口減少によるマーケット・経済規模の縮小や人手不足のさらなる悪化は避けられないため、国も大きく舵を切って新たな政策を打ち出してはいますが、まだまだ先は不透明なままです。私たちの生活の根幹を支えている物流は、他の業界に先んじて労働人口不足問題に直面しているのだと思いますが、今回取り上げたモーダルシフト施策のように、業界・事業者を超えたリソースを賢く共同活用することで対応していくなど、社会全体として立ち向かっていく機運がさらに高まっていくでしょう。

  • 2017年上半期トラック事故とその傾向

    2017年上半期トラック事故とその傾向

    国土交通省は平成30年まで、交通事故による死者数半減、交通事故件数半減、飲酒運転ゼロを目標とした「事業用自動車総合安全プラン2009」を策定し、官民一体となって目標達成に向けた各種交通事故防止対策に取り組んでいます。

    2017年度の前半の事故件数と事故の原因、そして2017年上半期の事故の傾向からはどのような対策を行うべきかも見ていきましょう。

    2017年前半期における交通事故の実態

    2017年1〜6月における死亡交通事故件数は119件でした。事故を発生地域別で見ると、東京都、愛知県、三重県がそれぞれ8件、次いで大阪府が7件、北海道が6件と続きます。道路区別では高速道路以外の一般道路での事故が98件と最も多く82.4%を、車両区分では大型トラックが72件、中型トラックが34件、準中型トラックが9件。

    最も死亡事故が多発した時間帯は14時〜16時で15件。次いで2時〜4時の深夜帯、10時〜12時の午前中がそれぞれ14件でした。また、22時〜6時の深夜早朝の時間帯は全体の3割を占めています。道路の見通しの悪さや疲労や眠気なども相まって、事故率が高まる時間となるのかもしれません。危険認知速度別では60㎞/h以下が29件で最多、次いで50㎞/h以下が19件とさほどスピードが上がっている状態ではないようですが…こうした事故の原因はどこにあるのでしょうか?

    運送業界における交通事故の主な原因

    年齢層別で死亡事故のデータを見ていくと、45-49歳が最も多く24件(20.2%)、次いで「50-54歳」21件(17.6%)、「40-44歳」18件(15.1%)と続いている。トータルして40代が42件(35.3%)、60歳以上は17件(14.3%)でした。こうして見てみると、トラックドライバーの年齢層が全体的に高いことがなんとなくわかるのではないでしょうか。

    総務省の労働力調査によれば、道路貨物運送業で「10〜20歳代」の占める割合が2005年の44.0%から10年後の2015年には29.1%と激減し、逆に「60歳代」は9.6%から15.1%に増えています。物流業界の人手不足という問題から、国土交通省はトラック産業の活性化対策として若年労働者雇用拡大を促す一方で高齢者を活用する対策も打ち出しているのです。

    また「道路運送法及び貨物自動車運送事業法の改正」の改正により、2017年1月から事業用自動車(バス、 タクシー、トラック)の各事業者は「ドライバーが疾病により安全な運転ができないおそれがある状態で運転することを防止するため、必要な医学的知見に基づく措置を講じる」ことを義務づけられました。国土交通省は自動車事故報告規則第2条により「運転者の疾病により事業用自動車の運転を継続できなくなったもの」を健康起因事故として報告することを求めています。

    この法案改正の背景には、ドライバーの健康状態に起因する事故の発生の増加が挙げられます。運送業界においては、ドライバー不足による長時間労働や高齢のドライバー問題が特に指摘されていますが、こうした事故防止のためには日頃からドライバーの健康を維持し健康起因による事故を発生させないこと、健康の変化や運転状況での異変に迅速に気づくことが事業者にとって重要なことと言えるでしょう。

    健康起因事故の要因として一番多いのは脳血管疾患が全体の 23%、次に心疾患が全体の 21%を占めるが、 ドライバーが死亡したケースでは、脳血管疾患・心疾患で全体の約 8 割を占めています。

    ドライバーは不規則な勤務体系や恒常的な人手不足を背景とした長時間労働などにより、運動不足や 生活習慣が不規則になりがちです。このような生活習慣は糖尿病や高血圧症などの生活習慣病を招きやすく、脳血管疾患や心疾患の発症につながることもなりかねません。

    これから年末年始に向け運送業界は繁忙期に向かいます。ますます過密化するスケジュールに対して、どんな対策を行えばいいでしょうか。

    事故を防いで自己を守れ。ドライバーの心得

    近年の事故の原因と傾向により、日本トラック協会が声を大にして提唱しているドライバーの心得です。改めて見直してみましょう。

    ・スマホ操作によるわき見運転は全面禁止へ

    トラック追突による死亡事故の原因がわき見や居眠り運転によるもの。中でもながらスマホは非常に危険。メッセージは音声が出るタイプに、またはハンズフリーに設定し、乗務中はスマホの操作はしないようにしましょう。「少しぐらい大丈夫だろう」その過信が事故の元になります。

    ・渋滞を見据えた安全運転を行いましょう

    高速では役7割が追突事故。停車中の車に追突してしまった!なんてことも。運行管理者とドライバーが連携し、事前に渋滞を避けるルートで余裕を持った運行を。

    ・適度な緊張感を持ち、自己管理の徹底を!

    運転中に眠くなったらすぐ休憩や仮眠をとりましょう。高速道に乗ったら1時間以内に休憩をとって緊張と疲労を緩和させます。もし渋滞で遅延したとしても決して焦らず、管理者に報告をしながら業務を遂行します。事業者側はドライバーの負担とならないように、健康や疲労状態を配慮した余裕のある運行計画を策定しコミュニケーションを取りやすい環境を作りましょう。

    ・運転中は集中しよう

    走行中はしっかりハンドルを握り、スマホや伝票、ルートマップを手にしないこと。運転の妨げにならないよう、転がったり落下しそうな私物(ペットボトルやノート、ペンなど)は固定する、またはカバンなどにしまいましょう。助手席や足元に荷物は置かないようにするのがベストです。

    ・車内では視界を遮らない環境を作る

    助手席下の窓、サイドミラー、アンダーミラーなど死角がないように、それぞれ調整しましょう。目視で外部を適切に確認できる状況がベスト。目線の高さも維持しましょう。

    ・常に状況の変化を予測しながら走行を

    制限速度と安全な走行ができる速度を厳守し、適切な車間距離を保ちましょう。強めのカーブや豪雨や豪雪など、悪天候や見通しの悪い場所では細心の注意を払って走行しましょう。停止時は不意な発信を防ぐべくサイドブレーキを引きます。また、すぐ止まれるように足はブレーキペダルの上に置きましょう。常に危険に備えておくためです。

    交通事故を防ぐためにツールを有効活用する

    事業用自動車に係る総合的安全対策検討委員会が事業用自動車総合安全プラン2020としてトラック事故削減目標に掲げているのは、①平成32年までに死者数200人以下、②平成32年までに人身事故12,500件以下、③飲酒運転ゼロ。

    運送業界の現状を鑑みて、事故の予防として高齢運転者の特徴を踏まえた事故防止対策や適性診断の徹底、及び受診結果に基づく指導、職場環境の整備等をしっかりと行いましょう。長時間労働の負担に加え、運行スケジ ュールを厳守しなければならないという心理的なプレッシャーなどから、ドライバーに精神的な負担がないかも合わせて考えるべきかもしれません。注意喚起も大事なことですが、実際に走行している際の情報はドライバー以外はわからないものです。そこで役立つのがリアルタイムでドライバーの動向を知らせて管理ができるツールやサービス。もちろんデジタコやドラレコは非常に優れたパートナーになります。

    東京海上日動火災保険は10月から、トラックドライバーら長時間運転する人の事故を防ぐための新たなサービスを始めました。専用の機器で計測した運転中のドライバーの心拍数や、運転する様子を録画した映像を組み合わせ、ドライバーの疲労や眠気などを分析して問題点を抽出し、運送業者にドライバーの勤務時間やシフトなどを改善するきっかけにするよう促すというサービスです。心拍数を計測する機器は10万円超で提供予定ですが、新規で自動車保険を契約するなどの条件を満たせば無料で受けられるそう。

    トラックやタクシーに心拍数を計測する機器を埋め込んだシートを運転席に設置し、運転中のドライバーの心拍数を常時記録、車内外の様子を録画するドライブレコーダーも取り付けて運転動作や表情を録画します。

    ドライバーの勤務後に心拍数のデータと映像を回収して東京海上などが解析し、運転手の疲労度や眠気の有無、緊張度合いを割り出し事故につながりそうな場面がなかったかを検証すると言います。運転手の勤務時間や走行ルートの変更など、疲労がたまりにくくなるような対策の検討を促すのが狙い。計測したデータは同業他社の状況とも比較できるため、業界全体の安全対策の底上げにもつながるかもしれません。

    もっと手軽に、すぐ始められる安全対策

    弊社スマートドライブが開発・提供しているクラウド車両管理サービス「SmartDrive Fleet」では、GPSによる車両管理から細かな安全運転の支援までを丸ごとサポートするサービス。デジタコ・ドラレコをセットで導入すると数万〜十数万円かかりますが、SmartDrive Fleetのようなクラウドサービスはデバイスも後付けで工事いらず、かつ値段も比較的安価な月額利用料で使えるため導入しやすいという強みがあります。また、情報がリアルタイムであることでタイムリーに各ドライバーに連絡・指示を送れたり、彼らの労働時間なども自動で記録してくれるため抜け漏れ防止や日報を自動化できたりなどのメリットもあります。また、労働時間が過剰になっている(なりそうな)ドライバーがいれば自動でアラートを出してくれたりなど、設定次第で様々な管理業務を自動化できます。

    また、安全運転支援においては、「急加速」「急ブレーキ」「急ハンドル」の検知のみだけでなく、各挙動において車体にどのようなGがかかったかをビジュアル化してくれるので、運転スキルを具体的に改善することにも役立ちます。また、普段は問題ないドライバーが急に運転が荒れてきた際には、そのドライバーの体調がすぐれないのではないかなど、深刻な事態になりえる兆候を早期にキャッチして対応するためのサポートもします。こういった働きかけによって、会社全体としての事故削減施策や安全管理の徹底も行っていくことが可能になります。

  • 物流業界で問題視される荷待ち時間とは —— 概要や記録の義務化について解説

    物流業界で問題視される荷待ち時間とは —— 概要や記録の義務化について解説

    トラックドライバーの長時間労働は長年大きな問題として様々なメディアで取り上げられてきました。いくつかの要因が挙げられますが、中でも今問題視されているのが業務中に発生する「荷待ち時間」です。

    荷待ち時間とは荷物の積み下ろしの際にドライバーが待機している時間のこと。大変なことに、ドライバー側がいくら時間短縮を心掛けていても必ず発生してしまい、残業時間を隠す目的で使われることもあるため、業界では問題視され続けてきました。

    今回はこの荷待ち時間に焦点をあて、待機時間の発生によって今までどのような弊害があったのか、そして現在どのような対策がとられているのかを紹介します。

    長時間労働の要因となる荷待ち時間とは

    荷待ち時間とは、荷主(荷物の持ち主、送り主)や物流施設の都合によってドライバー側が待機している時間のことであり、荷物の積み下ろし待ちや指示待ちの時間も含まれています。この待機時間はドライバー側でコントロールできないため、たとえ3時間以上待たされたとしても文句を言うことはできません。

    荷待ち時間が問題視されるようになった背景には、大手宅配業における「違法な長時間労働」が影響しています。このような現状を受けて政府は、トラックドライバーの労働環境を改善する「貨物自動車運送事業輸送安全規則の一部を改正する省令」を2017年7月1日に施行、乗務記録の記載を運送会社に義務付けました。

    ドライバーが「車両総重量8トン以上、または最大積載量5トン以上のトラックに乗務した場合」を対象としており、荷主の都合により30分以上待機した際に記載するよう指示されています。1運行あたりの荷待ち時間の平均が1時間45分という調査結果もあるため、この数値から頻繁に記載が必要になると予想できます。

    「それなら荷主側で作業効率を改善すれば良いのではないか?」という意見もあるでしょうが、トラック運送業の9割以上が中小企業のため、顧客である荷主に対してあまり強い意見は言えないというのが実情。たとえ指定された時間通りにトラックが到着したとしても、必ず積み下ろしに掛かる荷待ち時間が発生するのが現状です。

    また、物流施設の多くは到着時に他のトラックが列をなして待機していることもあるため、最悪の場合4~5時間ほど待たせられることもあります。

    こうした労働環境でも荷主側から追加料金などは一切支払われることもなく、ドライバーの給料に反映されることもありません。この荷待ち時間を「休憩」扱いとして処理している運送会社も多く、結果としてサービス残業の温床となり、違法な長時間労働に繋がっています。

    しかし荷待ち時間は“時間と場所”を拘束する立派な「労働時間」なので、決して「休憩」扱いではなく、ドライバーに適切な残業代を支払う必要があるのです。

    長時間労働を抑制すればドライバーの過労死や過労自殺を防ぐこともでき、居眠り運転による交通事故の減少にも繋がります。トラックの運転は肉体的にも精神的にも大きな負担があるため、労働環境の改善は急務であり、このことから政府主導による乗務記録の義務付けは必然だと考えられます。

    荷待ち時間の記録が義務化、その概要とは

    上述した通り、荷主の都合により30分以上待機した際に乗務記録を記載することが新たに義務付けられました。乗務記録の記載内容を以下にご説明します。

    (1)乗務等の記録(第8条関係)

    • 荷主指定の到着時刻(指定された場合)、集荷地点等への到着時刻  :  荷主側が指定した時刻と集荷地点に到着した時刻を記載する項目です。
    • 荷待ち待機の開始・終了時刻  :  荷主の都合によって実際に待機していた時間を記載します(30分以上待機していた場合のみ)。
    • 附帯業務の開始・終了時刻 :  運送業における附帯業務を行っている時間を記載します。附帯業務には荷造りや仕分け、運送代金に関わる主要手続きなどがあります。
    • 荷積み、荷下ろしの開始・終了時刻  :  荷積みや荷下ろしに必要とした時間を確認する項目です。
    • 集荷地点等からの出発時刻  :  すべての作業が終わり出発した時刻を記載します。

    トラックドライバーが車両総重量8トン以上又は最大積載量5トン以上のトラックに乗務した場合、各ドライバーごとに上記項目について記録し、1年間保存しなければならないとされています。

    (2)適正な取引の確保(第9条の4関係)

    荷主の都合による集荷地点等における待機についても、トラックドライバーの過労運転に繋がる恐れがあることから、輸送の安全を阻害する行為の一例として加える。

    上記の記載項目の中で注目したいのは「荷待ち待機の開始・終了時刻」です。待機していた時間を細かく記載し、もし合計が30分以上となるのであれば、保管書類として会社に提出する必要があります。一方で、デジタルタコグラフ(略称:デジタコ)など他の方法で記録している場合は、会社側で管理が可能なので記載は不要となります。

    こうした記録を積み重ねることにより、政府も運送会社やドライバーに過度な要求をしている荷主に勧告や是正指導を行うことができるため、結果として労働環境の改善に繋がることが期待されています。

    義務化の背景にある、悪質な労働環境

    実際に荷待ち時間がどれだけドライバーに悪影響を与えているか、ピンと来ない方も多いのではないでしょうか。

    時間通りスムーズに作業が行うことができれば、ストレスもある程度は抑えることができるかもしれませんが、毎回2~3時間ほど残業が続けば嫌でも疲労が蓄積します。ただでさえ荷物の運送はトラックの運転が長時間となる重労働。変動するスケジュールは居眠り運転やスピード違反を助長するため、重大な交通事故を引き起こす可能性すらあるのです。

    最近でも運送業者が違法残業で送検されたという事例は少なくありません。

    事例1 : 2015年3月(大阪・茨木労働基準監督署)

    日本人事総研によるとトラックドライバーに違法な時間外労働を行わせたとして、大阪・茨木労働基準監督署は一般貨物自動車運送業のA社と同社代表取締役を労働基準法第32条(労働時間)違反の容疑で大阪地検に書類送検した。ドライバーが死亡する交通事故をきっかけに、1ヵ月あたり最大120時間超の違法な残業が発覚。法定休日を与えない期間もあったとのこと。

    事例2 : 2017年9月(厚生労働省愛知労働局)

    日本経済新聞によると、複数の事業所での違法な長時間労働で是正指導したにも関わらず、その後も改善しなかったとして、厚生労働省愛知労働局は名古屋市を拠点とするB社の社名を公表し再度にわたって是正指導した。月80時間を超す違法な時間外・休日労働が同社のトラック運転手の約2割(計84人)で確認され、うち74人は1ヵ月あたり100時間超で、最長197時間のケースもあったとのこと。

    これらの違法なケースは氷山の一角であり、他の企業の中には過労による自殺や脳梗塞、くも膜下出血、脳溢血などの病気が業務中に引き起こされるなど、いかに運送業の労働環境が劣悪か想像に難くありません。

    こうした背景から状況証拠として荷待ち時間による乗務記録を残すことは、ドライバーの健康と安全を守ることに大いに役立ちます。もし違法なサービス残業が見つかれば、労働基準監督署や厚生労働省などが荷主と会社側に是正指導を行うことができ、労働環境の改善に繋がるはずです。

    荷待ち時間はテクノロジーで解決できるか

    では荷待ち時間を減らすためにはどのような方法が有効でしょうか。いくつか考えられますが、そのひとつとしてテクノロジーを活用した業務の効率化やモニタリングがあげられます。

    乗務記録の書類の中に「デジタコなど他の方法で記録している場合は記載不要」とあるように、近年ではこれらの機器の他にドライブレコーダーなどを取り付けることによって、ドライバーの安全を確保する取り組みが各企業で行われています。

    今ではGPSなどのセンサー技術も大いに進化しており、動態管理システムなどを活用すれば保有する車両をリアルタイムで監視することも難しくありません。データを活用しながら配送ルートを最適化したり、ドライバーの状況を遠隔から把握することもできます。

     

    もちろんシステムを導入したからといってすぐに荷待ち時間がなくなるということはないでしょう。そもそも荷待ち時間を減らすには顧客である荷主の協力も必要です。ただ各車両の配送ルートや走行時間と荷待ち時間を記録し照らし合わせることで、それらの傾向を元に少しでも効果的な配送戦略を考えることは可能です。

    従来であればそのようなデータを取得するにはそれなりに高価な車載システムを導入するしかありませんでした。しかし現在では比較的安価なシガーソケットにデバイスを差し込むだけで車両のデータが取れるサービスも続々台頭してきています。スマートドライブの提供するSmartDrive Fleetもまさに手軽にクラウド車両管理を実現するシステムです。SmartDrive Fleetでは運送業様向けに「乗務記録機能」もあり、「荷卸」や「待機」といった業務ステータスをお持ちのスマートフォンのタップ操作で簡単に登録することができます。ドライバーによって登録された1日の乗務内容は、登録された時間や位置情報と共にPCの管理画面で確認することができます。

    荷待ち時間の記録が義務化されただけですぐに問題が解決されるということはないかもしれません。ただ、これをひとつのきっかけに、運送業界の実態の内外に向けた可視化がさらに進み、そのリアルをふまえた生産性向上・労働環境改善の対策の議論や対策が増えていくことを願っています。

  • 危険な「煽り運転」の対策になるドライブレコーダー9選

    危険な「煽り運転」の対策になるドライブレコーダー9選

    2017年の6月、神奈川県大井町の東名高速道路にて、静岡市在住の夫婦が死亡した交通事故がありました。県警の調べでは、夫婦のワゴン車を追越車線に無理やり停止させたことが事故の原因となり、その状況を誘発した容疑者の男性が逮捕。

    容疑者は任意の取り調べに対して「相手が煽ったから車を停めた」と語っていましたが、事故現場付近を走行していた260台以上の車のドライブレコーダーから、実際に危険な運転をしていたのは容疑者の方だと確認できたため、証言の嘘を見抜いて逮捕に至りニュースなどで大々的に報道されました。

    このように、ドライブレコーダーは道路で起きた状況を正確に記録してくれることから、その実用性により年々売り上げを伸ばしています。特に一般道路での危険行為となる煽り(あおり)運転に対しても、ドライブレコーダーでその状況を記録しておくことで、重大な事故に発展した場合に交渉が有利に働くこともあります。

    今回は「煽り運転」をテーマとして取り上げ、その対策に効果的なドライブレコーダーを紹介します。

    トラブルの原因となる「煽り運転」とは

    煽り運転とは、走行中の車に対して嫌がらせをする危険行為のことです。ピッタリと車間距離を詰め、前方を走るドライバーを焦らせる行為が、一般的な煽り運転と呼ばれています。この車間距離を詰めるという嫌がらせは、道路交通法において「車間距離保持義務違反」となるため違法性も高く、警察に見つかれば厳重注意を受けることもあります。

    過度にクラクションを鳴らしたり、前方の車両を追いかけ回したり、窓を開けて他のドライバーを恫喝するなどの行為は、事故を誘発しているものと見なされる危険な行為も煽り運転の一部です。こうした危険行為をするドライバーを監視する役割を持つドライブレコーダーは、今や車の必須アイテムとして注目されつつあります。

    「煽り運転対策としてドライブレコーダーを検討している」という場合、前方だけでなく後方も撮影できるような製品がおすすめです。また相手のナンバープレートを正確に記録するためにも、映像の画質が優れているものを選ぶとなお良いでしょう。

    最近では、ドライブレコーダーのカメラ性能が向上して画質も良くなり、大量生産により安価で購入できるようになったため、過去の商品よりも新しいものを選んだ方がトラブルも少ないでしょう。

    煽り運転の対策として有効なドライブレコーダー

    1 . CR-2000S+ CR-2000S-P(インバイト)

    CR-2000S+ CR-2000S-P
    出典 : CR-2000S+ CR-2000S-P

    ・画素数:240万画素(CMOS)
    ・参考価格:¥54,154(Amazon)
    ・公式URL:http://inbyte.jp/cr-2000sp.php
    ・Amazon:https://amzn.to/2FiCI43

    韓国製をメインとした商品企画・開発・販売を行っている「インバイト(INBYTE)」では、デュアルタイプの液晶付きドライブレコーダーを販売。前後2つのカメラにSONY製のCMOSセンサーを搭載しているため、フルHDの高画質で撮影を行うことができます。

    液晶画面はタッチパネル形式となっており、設定の変更なども指先で操作が可能。前方車両との車間距離を詰め過ぎた場合や、車線から逸脱した時に警報を発する「運転支援システム」も搭載しているため、自然と安全運転を心掛けるようになるはずです。

    【主な機能】駐車モード搭載(常時電源コード利用時のみ)、GPSモジュール付属、G(加速度)センサー搭載、映像鮮明化WDR搭載

    2 . CR-3000S(インバイト)

    CR-3000S
    出典 : CR-3000S

    ・画素数:400万画素(CMOS)
    ・参考価格:¥57,653(Amazon)
    ・公式URL:http://inbyte.jp/cr3000s.php
    ・Amazon:https://amzn.to/31Gw29h

    前方・後方も同時に録画できるデュアルカメラタイプのドライブレコーダー。駐車監視機能の搭載が可能であり、安全運転支援機能も備えているため、車の安全を守ってくれるメリットが満載の製品です。フロント・リアカメラはフルHD(1920×1080)30fpsの高解像度で滑らかな録画を実現。事故や危険運転の記録だけでなく、旅行の思い出を記録することにも最適です。

    【主な機能】駐車モード搭載(常時電源コード利用時のみ)、GPS内蔵、G(加速度)センサー搭載、ナイトモード搭載

    3 . AF2-32G-BK(コウォン)

    AF2-32G-BK
    出典 : AF2-32G-BK

    ・画素数:フロント(200万画素)、リア(100万画素)
    ・参考価格:¥46,038(Amazon)
    ・公式URL:http://www.cowonjapan.com/product_wide/COWONAF2/product_page_3.php

    「コウォン(COWON)」は韓国のデジタルオーディオプレーヤー・コンピュータソフトウェア製造メーカーであり、ドライブレコーダーも開発・販売しています。AF2-32G-BKは前方・後方もすべてフルHD(1,920×1,080)60fpsの高画質で録画が可能。3Dノイズ除去、夜間でも鮮明なと録画、霧が立ち込めた中でも撮影ができるなど、何かと高性能なドライブレコーダーです。

    【主な機能】駐車モード搭載(常時電源コード利用時のみ:別売り)、外部GPS受信機(別売り)、G(加速度)センサー搭載、Super WDR搭載

    4 . AW2-64G-SL(コウォン)

    AW2-64G-SL
    出典 : AW2-64G-SL

    ・画素数:200万画素(CMOS)
    ・参考価格:¥43,000(Amazon)
    ・公式URL:http://www.cowonjapan.com/product_wide/COWONAW2/product_page_1.php
    ・Amazon:https://amzn.to/2KoWMG1

    AW2-64G-SLはWi-Fi接続が可能なドライブレコーダーです。専用のSmart Managerアプリを通してリアルタイムで記録した動画を確認することができます。前後方すべてフルHD(1,920×1,080)30fpsで鮮明な録画を行うことができ、カメラは140度の視野角により広い範囲で多くの情報を取り入れてくれます。

    【主な機能】駐車モード搭載(常時電源コード利用時のみ:別売り)、外部GPS受信機(別売り)、G(加速度)センサー搭載、Wi-Fiモジュール搭載

    5 .  AMEX-A05/AMEX-A05W(青木製作所)

    AMEX-A05/AMEX-A05W
    出典 : AMEX-A05/AMEX-A05W

    ・画素数:200万画素(CMOS)
    ・参考価格:¥29,800(Amazon)
    ・公式URL:http://www.aokiss.co.jp/drive-recorder-a05-05w.html
    ・Amazon:https://amzn.to/2KpBFDl

    カー用品の設計・開発やOEM生産を手掛けている「青木製作所」では、オリジナルのドライブレコーダーを開発しています。AMEX-A05/AMEX-A05Wは、フロント+リアのダブル録画により、後方車両の煽り運転をしっかり記録できるのがウリです。

    リアカメラのケーブル長さは9mあるため、車内のどこでも設置が可能。専用のビューアソフトはフロント・リアの映像確認だけでなく、画面には速度計やGセンサー、地図などが表示されるため、色々な観点から自分の運転内容を知ることができます。

    挿入するSDカードは、独自のフォーマットを採用することにより録画保存領域を事前に断片化。データのデフラグや再整列まで効率的に行ってくれるため、定期的にメンテナンスする必要もありません。

    【主な機能】パーキングモード、外付けGPSモジュール、G(加速度)センサー搭載、LED信号機に対応、ファイル形式(.jdr)→汎用フォーマット(.avi)に変換可能

    6 . ZDR-015(コムテック)

    ZDR-015
    出典 : ZDR-015

    ・画素数:200万画素(CMOS)
    ・参考価格:¥25,269(Amazon)
    ・公式URL:http://www.e-comtec.co.jp/0_recorder/zdr015.html
    ・Amazon:https://amzn.to/2WPrX3P

    自動車用精密機器の開発・製造を行っている「コムテック(COMTEC)」は、デュアルカメラタイプのドライブレコーダーを販売しています。前後の撮影を可能にする2つのカメラにより、後方車両の煽り運転をしっかり監視してくれるため、追突事故などが起きた際の状況を記録しておけば交渉が有利になるはずです。

    ZDR-015は、常時録画による駐車監視機能も別売りオプションで搭載することができるので、駐車中も衝撃を検出し、車両の前方だけでなく後方で起きたトラブルもしっかり録画してくれます。またナイトビジョン機能も搭載しており、夜間の駐車時でも比較的明るい映像の記録が可能です。

    【主な機能】駐車監視機能(オプション対応)、GPS内蔵、G(加速度)センサー搭載、映像鮮明化WDR/HDR搭載、全国のLED信号機に対応

    7 . GDR45DJ(ガーミン)

    GDR45DJ
    出典 : Amazon GDR45DJ

    ・画素数:300万画素(CMOS)
    ・参考価格:¥41,404(Amazon)
    ・公式URL:商品の公式サイトが閲覧できない状態のため、Amazonの商品サイト
    ・Amazon:https://amzn.to/2WS9vmi

    「ガーミン(GARMIN)」は、アメリカで創業されたGPS機器メーカーです。GPS関連の技術力に定評があり、オリジナルのカーナビやドライブレコーダーの開発も並行して行っています。

    GDR45DJは視野角を132度に広げた進化モデルなので、2つのカメラにより前後の様子を広範囲で記録してくれます。GPS搭載型なので地図上で確認できる位置情報や走行軌跡なども同時に記録され、日時補正なども自動的に行ってくれます。

    【主な機能】動態検知パーキングモード(電源直結ハーネス使用時:別売り)、GPS内蔵、G(加速度)センサー搭載、安全運転支援機能を搭載

    8 .  RB-C550N(エイプマン)

    RB-C550-JP
    出典 : RB-C550-JP

    ・画素数:1,200万画素
    ・参考価格:¥5,680(Amazon)
    ・公式URL:http://www.apemans.com/c550
    ・Amazon:https://amzn.to/2WRGzje

    「エイプマン(APEMAN)」は中国に本社を置き、アクションカメラやドライブレコーダーをメインに開発している企業です。リアカメラはフロントカメラと比較すれば多少画質が落ちますが、後方の様子を撮影することは可能です。もし、ナンバープレートなどをしっかり記録したい方は、上位モデルを購入すると良いでしょう。

    今回紹介したドライブレコーダーの中でも価格が安く、「まずは試しにドラレコを使ってみたい」という方にはとっつきやすい商品と言えるでしょう。

    【主な機能】G(加速度)センサー搭載、映像鮮明化WDR/HDR搭載、GPSアンテナ搭載可能(別売り)

    9 .  RB-C860-JP(エイプマン)

    RB-C860-JP
    出典 : RB-C860-JP

    ・画素数:1,200万画素
    ・参考価格:¥14,880(Amazon)
    ・公式URL:http://www.apemanelectronic.com/apeman-c860-dash-cam-dual-lens-in-car-dash-camera-2k-front-dashboard-video-recorder/

    RB-C860-JPはフルHDの高画質で撮影が可能なフロント+リアカメラ搭載のドライブレコーダーです。RB-C550-JPと比較して映像の鮮明度が格段に向上しているため、ナンバープレートもしっかり撮影しておきたい方はこちらの商品を購入しましょう。

    この価格帯で後方も同時に録画できる商品は日本製でなかなか見当たらないため、ドライブレコーダー初心者の方にもオススメです。

    【主な機能】G(加速度)センサー搭載、映像鮮明化WDR搭載、GPSアンテナ搭載可能(別売り)

    法人向けドライブレコーダーご紹介記事はこちらからもご確認いただけます。

    法人向け通信型ドライブレコーダーのメリットとオススメ機種5選

    商品別一覧表(2017年10月29日現在)

    メーカー

     

    商品名 画素数 参考価格

    (Amazon)

    インバイト CR-2000S+

    CR-2000S-P

    240万画素CMOS

     

    ¥54,154
    インバイト CR-3000S 400万画素CMOS

     

    ¥57,653
    コウォン AF2-32G-BK

     

    フロント200万画素

    リア100万画素

    ¥46,038
    コウォン AW2-64G-SL 200万画素CMOS

     

    ¥43,000
    青木製作所 AMEX-A05

    AMEX-A05W

    200万画素CMOS ¥29,800
    コムテック ZDR-015

     

    200万画素CMOS ¥25,269
    ガーミン GDR45DJ 300万画素CMOS

     

    ¥41,404
    エイプマン RB-C550-JP 1,200万画素

     

    ¥7,480
    エイプマン RB-C860-JP 1,200万画素

     

    ¥14,880

    これまでもSmartDrive Magazineではさまざまな基準でドライブレコーダーを紹介してきました。以下の記事もぜひ参考にしてみてください。

    ミラー型ドライブレコーダーの魅力と人気商品10選
    Wi-Fi対応、スマホと連携できるドライブレコーダー9選
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    前後(フロントとリア)2カメラタイプのドライブレコーダー9選
    【メーカー別】法人向けの業務用ドライブレコーダー9選

  • 車の安全を守ってくれる「安全運転支援機能」を搭載するドライブレコーダー7選

    車の安全を守ってくれる「安全運転支援機能」を搭載するドライブレコーダー7選

    テクノロジーが進化や最近のメディアでの露出などから、そう遠くないうちに「自動走行車」が一般に販売開始されるのではないかと期待している方もいらっしゃるのではないでしょうか。

    運転の役割をAIに任せることにより、人間がハンドルを握らなくても自動で目的地に到着する自動運転車は、まさに夢の車だといっても過言ではないでしょう。現段階でも「オートパイロット」や「自動ブレーキシステム」などを搭載した「部分的に自動な」車がすでに公道を走っているのも事実です。

    とはいえ、ドライバーシートを無人にして公道を走らせることが可能な自動走行車を普段見かけるようになるのはまだまだ先の話。先日のテスラの事故の際も話題になりましたが、まだしばらくはドライバーが運転中はちゃんと運転に集中し、安全支援システムに任せきりにならないことが事故防止には必須です。

    そこで心強い味方になってくれるのが、最近は初期搭載されることも多くなってきた、ドライブレコーダーに搭載された安全運転支援機能です。今回はドライブレコーダーの「安全運転支援機能」に注目し、個々の製品にどんな優れた機能があるかご紹介したいと思います。

    ドライブレコーダーに搭載される「安全運転支援機能」とは

    近年、以下のような安全運転支援機能を搭載したドライブレコーダーが販売されています。

    前の車両が発進したことをお知らせする機能

    信号待ちなどで助手席の人と会話が弾んでいた場合、前の車が発進していても気が付かないことがあります。後ろの車両からクラクションを鳴らされ、慌ててアクセルを踏んだという経験はありませんか?

    しかし急いで車を発進すれば思わぬ事故を招くこともあるため危険です。そんな状況を防ぐため、前の車両が発進した際に警告音を鳴らしてくれる機能を持ったドライブレコーダーがでてきています。

    前方車両と接近し過ぎた時にお知らせする機能

    ドライブレコーダーのカメラが「目」となり、前を走行している車両と衝突しないよう警告音を鳴らしてくれる機能です。先行車と接近し過ぎた際に警告音で知らせるため、ドライバーは車間距離を開けて運転することを心掛けます。

    車線からはみ出した時にお知らせする機能

    高速道路を走行している際など、長距離運転の疲れからつい眠気に襲われることがあります。そしていつの間にか大きく車線をはみ出してしまい、悲惨な事故を招いてしまったという報道を何度目にしたことか。そんな状況を避けるため、走行車線からはみ出して運転していた時に警告音で知らせてくれる機能を持つドライブレコーダーもあるんです。

    速度を出し過ぎた時にお知らせする機能

    走行している道路の制限速度を超えていた場合に、ドライブレコーダーから警告音が鳴る機能です。カーナビの音声案内などで「速度超過を検知しました」と教えてくれることがありますが、ドライブレコーダーはシンプルに警告音で知らせてくれます。

    ドライブレコーダーの安全運転支援機能は本当に必要なのか?

    現在のドライブレコーダーに搭載される安全運転支援機能は、いずれも「警告音」で知らせるものばかりです。加えて製品の性能によっては、間違った場面で警告音を鳴らしてしまったり、検知の精度が悪くて誤作動を起こすなど、課題はもちろんそれなりにあるものの、日を追うごとに改善されるつつあるようです。

    たとえば、スバルの自動ブレーキシステムである「アイサイト」は、フロント上部に設置したステレオカメラで車両や歩行者を検知しているため、いずれはドライブレコーダーも同じような役割を持つと予測されています。技術が進化すれば、子供の急な飛び出しにも反応してくれるドライブレコーダーが発売されるかもしれません。

    また疲労が蓄積しているようなドライバーにとって、どうしても車を運転しなければならない状況になった場合は、安全運転支援機能は頼りになるでしょう。運転は疲れていると判断が鈍ってしまうため、コンピューターの助けを借りれば安全に目的地へ辿り着く確率が高まるはずです。

    特にスピードを上げる高速道路では、「前方車両と接近し過ぎた時にお知らせする機能」や「車線からはみ出した時にお知らせする機能」は危険回避に役立つため、これらの機能を搭載したドライブレコーダーが活躍してくれるシーンもあるでしょう。

    安全運転支援機能が搭載されているドライブレコーダー

    ここからは具体的に安全運転支援機能が搭載されているドライブレコーダーをピックアップして紹介していきます。

    1.G500Lite(デンソーテン)

    出典 :G500Lite

    ・画素数:100万(CMOS)
    ・参考価格:
    ・公式URL:https://www.denso-ten.com/jp/biz-recorder/g500lite/index.html

    簡単でリーズナブルにドライバーの安全運転を支援することを目的に開発されたドライブレコーダー。安全運転管理テレマティクスサービスを搭載しているデンソーテンの「G500Lite」は、ただ事故映像を記録するだけではありません。ふらつきや車間距離、急ブレーキだけでなく、長時間運転など、危険だと思われる運転を高精度で感知し、ドライバーの個別運転データを取得し、蓄積された車両の走行データや映像データを解析することで、事故リスクの高い地点を抽出したヒヤリハットマップを作成。

    事故を未然に防ぐために、過酷な車載環境でも安心して使用できるように設計された高品質の機器が安全運転計画から的確な安全運転教育までを徹底サポートしてくれます。安全運転の意識や技術を高めるPDCAサイクルを高速で最適化してくれるでしょう。

     

    【主な機能】駐車監視機能、GPS内蔵、G(加速度)センサー搭載、映像鮮明化HDR搭載

    2. DRV-W630(ケンウッド)

    DRV-W630
    出典 : DRV-W630

    ・画素数:370万画素(CMOS)
    ・参考価格:¥29,000(Amazon)
    ・公式URL:http://www.kenwood.com/jp/products/drive_recorder/drv_w630/
    ・Amazon:https://amzn.to/2IoOw6w

    オーディオ機器やカーマルチメディア機器などを国内で開発・製造している「ケンウッド(KENWOOD)」は、豊富な種類のドライブレコーダーを販売しています。DRV-W630の安全運転支援機能は、「前方衝突警告、車線逸脱警告、発進遅れ警告」の計3つ。いずれも車の走行中に危険な運転を検知した場合、警告音が鳴ることによりドライバーに危険をお知らせします。

    またDRV-W630は無線LANを搭載しているため、スマートフォンのアプリを通して録画記録を確認することができます。撮影した動画をそのままSNSや動画投稿サイトにアップできるので、ドライブシーンを世界中でシェアして楽しむなど、多彩な機能を備えているのが魅力の製品です。

    【主な機能】駐車監視機能、GPS内蔵、G(加速度)センサー搭載、映像鮮明化HDR搭載、LED信号機対応、無線LAN搭載

    3 . DRV-N530(ケンウッド)

    DRV-N530
    出典 : DRV-N530

    ・画素数:300万画素(CMOS)
    ・参考価格:¥14,800(Amazon)
    ・公式URL:http://www.kenwood.com/jp/products/drive_recorder/drv_n530/
    ・Amazon:https://amzn.to/2WRSBJh

    先ほど紹介したDRV-W630と同様、「前方衝突警告、車線逸脱警告、発進遅れ警告」という3つの安全運転支援機能を備えています。リア用のドライブレコーダーであるDRV-R530と併せて購入すれば、前後で同時録画が可能な「ダブル録画機能」と、カーナビ画面を通して前後の映像を切り替えて再生できる「シンクロ再生機能」を活用することができます。

    【主な機能】駐車監視機能、GPS内蔵、G(加速度)センサー搭載、映像鮮明化HDR搭載、LED信号機対応

    4. DRY-ST7000c(ユピテル)

    DRY-ST7000c
    出典 : DRY-ST7000c

    ・画素数:400万画素(CMOS)
    ・参考価格:¥17,700(Amazon)
    ・公式URL:https://www.yupiteru.co.jp/products/drive_recorder/dry-st7000c/
    ・Amazon:https://amzn.to/2WPKjlq

    ドライブレコーダーやカーナビ、カーセキュリティ製品などを開発している「ユピテル(Yupiteru)」は、アクティブセーフティ機能を搭載したドライブレコーダーを販売しています。前の車がスタートしたことを知らせる「スタートインフォメーション」、車線からはみ出したことを知らせる「レーンキープアシスト」、前の車との接近を知らせる「前方衝突防止アラート」の3つの機能を備えています。

    【主な機能】駐車監視機能(オプション対応)、GPS内蔵、G(加速度)センサー搭載、映像鮮明化HDR搭載、LED信号機対応

    5 . A800DR(ユピテル)

    A800DR
    出典 : A800DR

    ・画素数:400万画素(CMOS)
    ・参考価格:¥64,800(Amazon)
    ・公式URL:https://www.yupiteru.co.jp/products/radar/a800dr/

    近年では、ドライブレコーダーに「レーダー探知機」を連携させるモデルが増えています。レーダー探知機には多彩な機能が含まれており、アクティブセーフティー機能が備わっていることはもちろんのこと、速度取締り区画のお知らせ機能など独自のサービスを活用することができます。

    別売りとなる「OBDⅡアダプター」を接続すれば、速度や移動距離をより正確に記録でき、他にもエンジンの状態や燃費などを把握することも可能です。またトヨタのハイブリッド車とOBD接続を行えば、低燃費走行を実現するために必要な情報を得ることができるなど魅力的な機能を多数備えたドライブレコーダーです。

    【主な機能】GPS内蔵、G(加速度)センサー搭載、映像鮮明化HDR搭載、OBDⅡアダプター(別売り)

    6.  CSD-690FHR(セルスター)

    CSD-690FHR
    出典 : CSD-690FHR

    ・画素数:400万画素(CMOS)
    ・参考価格:¥21,827(Amazon)
    ・公式URL:http://www.cellstar.co.jp/products/recorder/csd/csd-690fhr.html
    ・Amazon:https://amzn.to/31FAkhd

    GPSレーダー探知機をはじめ、自動車関連用品を数多く販売している「セルスター(CELLSTAR)」は、安全運転支援機能を活用することが可能なドライブレコーダーを開発しています。ARシリーズやVAシリーズなどのレーダー探知機と接続することにより、「前車発車警告、車間距離保持警告、車線逸脱警告」という3つの機能を搭載。

    いずれも本体から警告音を発してドライバーに危険を知らせます。

    【主な機能】パーキングモード搭載(オプション対応)、G(加速度)センサー搭載、映像鮮明化HDR搭載、LED信号機対応

    7. CSD-670FH(セルスター)

    CSD-670FH
    出典 : CSD-670FH

    ・画素数:200万画素(CMOS)
    ・参考価格:¥19,980(Amazon)
    ・公式URL:http://www.cellstar.co.jp/products/recorder/csd/csd-670fh.html
    ・Amazon:https://amzn.to/2WMVDKc

    CSD-690FHRと同様に「前車発車警告、車間距離保持警告、車線逸脱警告」の3つの機能を搭載しているドライブレコーダー。こちらの安全運転支援機能は、レーダー探知機と接続する必要もなく最初から活用することができます。

    また「超速GPS」を採用しており、電源を入れてから約10秒で信号をキャッチできるので、素早く自車位置を測位できる優れた製品です。

    【主な機能】パーキングモード搭載(オプション対応)、GPS内蔵、G(加速度)センサー搭載、映像鮮明化HDR搭載、LED信号機対応

    8 . S30PRO(パパゴ)

    S30PRO
    出典 : S30PRO

    ・画素数:200万画素(CMOS)
    ・参考価格:¥20,930(Amazon)
    ・公式URL:http://www.papago.co.jp/Product/product_30pro.html

    カーエレクトロニクス製品の製造・販売をメイン事業としている「パパゴ(PAPAGO)」は台湾で設立された企業です。S30PROは愛車を監視する役割を持つ「動体検知監視機能&タイムラプス機能」を搭載しており、駐車中に不審人物を検知すると、自動的に録画を開始する仕様になっています。

    安全運転支援機能については、速度制限標識をカメラで検知する「速度制限標識警告」や、前の車が発進すると警告してくれる「出発遅延警告」、「ライト点灯忘れ警告」、「ドライバー疲労警告」など多彩な機能でドライバーの安全運転をサポートしてくれます。

    【主な機能】動体検知監視機能&タイムラプス機能、G(加速度)センサー搭載、LED信号機対応

    法人向けドライブレコーダーご紹介記事はこちらからもご確認いただけます。

    法人向け通信型ドライブレコーダーのメリットとオススメ機種5選

    商品別一覧表(2017年10月29日現在)

    メーカー

     

    商品名 画素数 参考価格

    (Amazon)

    デンソーテン G500Lite 100万画素CMOS

     

    ケンウッド DRV-W630 370万画素CMOS

     

    ¥29,000
    ケンウッド DRV-N530 300万画素CMOS

     

    ¥21,392
    ユピテル DRY-ST7000c

     

    400万画素CMOS ¥17,200
    ユピテル A800DR

     

    400万画素CMOS ¥64,800
    セルスター CSD-690FHR 400万画素CMOS

     

    ¥30,980
    セルスター CSD-670FH 200万画素CMOS

     

    ¥22,230
    パパゴ S30PRO 200万画素CMOS

     

    ¥20,930

    安全運転支援機能の備わったドライブレコーダーの評価を読んでみると、「警告音がうるさい」、「自分で気を付ければ良いから必要ない」など、ネガティブなコメントも多く散見されます。

    確かに現段階ではドライブレコーダーから警告音を発する仕様がスタンダードですが、自動運転技術が進化しているように、いずれは新しい方法や技術でドライバーの運転をサポートする機能が生まれるはずです。そういう意味では今後より優れた安全運転支援機能を持つドライブレコーダーがどんどんでてくるかもしれませんね。

    これまでもSmartDrive Magazineではさまざまな基準でドライブレコーダーを紹介してきました。以下の記事もぜひ参考にしてみてください。

    ミラー型ドライブレコーダーの魅力と人気商品10選
    Wi-Fi対応、スマホと連携できるドライブレコーダー9選
    駐車監視機能を搭載しているドライブレコーダー9選
    前後(フロントとリア)2カメラタイプのドライブレコーダー9選
    【メーカー別】法人向けの業務用ドライブレコーダー9選